忍は父親まで亡くしたのですね。さぞ辛かったでしょうに。でも、強くて賢い子どもだと思います。
この章は、絵画の盗難という犯罪を背景に、彼が母親の絵を模写することで犯人を追い詰めるという独特のストーリーが魅力的です。また、絵画の価値や裏ルートという概念を通じて、芸術の世界の裏側を垣間見ることができます。
絵画の闇ルートは、現代社会にも影響を与えるテーマです。水田は本当に彼の味方なのでしょうか?
作者からの返信
神崎 小太郎様、コメントありがとうございます。
父・傑とは確執があったので、あまり感傷には浸りませんでした。
ですが、奪われた「十二星座の連作」を追うには、裏社会に通じている画商兼パトロンの水田はうってつけの存在です。
彼は元々触法行為で玉置刑事に捕まったことがあり、そのとき知己を得ています。
だから水田は玉置警視の情報屋のひとりですので、いろいろねじこめるんですね。
水田さんにしか見せたことのない絵なのに、一体誰が価値を知って盗んだんだろう・・・
まずそこが謎ですよね。
母さんの絵に微妙なデッサン違いがあるって・・・忍くんはお母さん以上の才能なんでしょうね。
でもそれと、見る人を感動させるオリジナリティは違うんだろうなあ。
作者からの返信
綾森れん様、コメント失礼致します。
水田が管理していた義統コレクションと、美術窃盗団との関係は別話を想定しています。三回目の盗みのときに関係してきます。
忍くんは神のデッサン力を有しているので、デッサン違いはすぐに見分けます。逆にどの部分が狂っているかで、作者がわかるわけです。
忍くんがオリジナリティに目を向けたのは『怪盗コキア〜額の中の名画』からですね。
今作は既作『怪盗コキア〜額の中の名画』を元に新たな人間関係も提示して、今後の物語へ向けて面白く演出していけたらいいですね。