第6話 パンッ、2、〇、見え

 あさ8! を見ていたら日本保守党事務総長の有本香が、若い時にパンツを盗まれたと言っていました。還暦過ぎてもおきれいですが、若いころの写真なんてめっちゃ可愛いですもんねぇ。 


 ガッコのセンセも塾の講師も、教え子女児のパンツに夢中な人が続々捕まる。

 どっかの現・国会対策委員長の国会議員の先生は(令和5年12月12日現在)、三十代の頃パンツ窃盗の常習犯で、きっちり逮捕の記録もあるといいます。銀行の窓口のお姉さんをストーカーしてたらしいです(市長のパパの口利きで示談)。

 駅での盗撮、下着泥棒……、マンガやアニメも一定の割合で女子のパンチラものは売れるという。


 う~ん、……う~ん、……う~ん、なるほど。

 わからん。


 クレヨンしんちゃんを見ていると顕著ですが、パンツというのはうんちがついているものでしょう。それがいいと言われたらお手上げですが、ぼくは物心ついたときには、パンツは「汚いもの」という認識でした。ですから、ワカメちゃんもウランちゃんも、普段からパンツ丸出しなのが許せなかった。汚いもん人前にさらすな、この礼儀知らずの恥知らずめ! と子供心に本気で憤っていました。


 オープニングからパンツ丸出しでブランコに乗るハイジなど言語道断です。オンエア当時ぼくは小学1~2年生くらいでしたが、ハイジが始まると怒り心頭でテレビの前から離れたものです(高校生になってから、オープニングもエンディングも無しの本編だけ再放送をしていたのでハイジを見ましたが、……泣きました。ラグビー一筋だったスクールウオーズ世代の高校生男子を泣かすとは、高畑宮崎コンビ、すごいですよね)。


 さて、1993年、「捕まりました」のときの北京でのお話です。

 あれは紫禁城(故宮)に隣接している公園の水辺だったかな。ピシッとスーツを着た美形のお兄さんと、やはりピシッとボディコンスーツを着こなした超絶美人のお姉さんが、デートでしょうか、超絶うらやましい限りのオーラを放ち、ぼくの方へ歩いてきました。


 お兄さん「ここでちょっと休もうか」

 お姉さん「ええ」


 お姉さん、しゃなりしゃなりと、超魅惑的に腰を揺らしながら、はわ~と見惚れるぼくの目の前で、石のベンチへ「ガッ」と大股開きで座りました。

 ガッ! てホント男らしくガッ! て。

 パンツ丸出しです。

 びっくりしました。そしてがっかりしました。


 薄いレースのロングスカートのワンピースを着た美しいお姉さんもたくさんいました。暑い日でした。みなさん、スカートのすそ持ってパタパタ仰ぐんです。パンツ丸出しです。


 アメリカ人たちと自転車で北京に戻った時には、アメリカ人の一人がシアトルの大学教授の息子だったので、その大学に息子が留学しているお金持ちが北京の街を”自転車で”案内してくれました。そのお金持ちの愛人? みたいな若いお姉さんが、超絶気合い入れて、超絶おしゃれして案内役をしてくれました、自転車で。


 でね、自転車に乗るとき、片手でひらひらのロングスカートのすそを持ってハンドル掴むんですよ。あ~あ、これならスカートがチェーンに絡まるなんてこと、ないですもんね、さっすが~。

 パンツ丸出しです。


 そうやってロングスカートのすそ持って自転車に乗っている女の人、いっぱいいました。ミニスカートの女の人たちは、何にも気にせず大股開きで自転車をこいでいるので、もちろんパンツ丸出しです。


 ああ、服なんだな。服なんですよ、パンツは。ただ単に服。チャイナドレスのスリットが深く入っているのも、ガッと大股開きで座るためなの。中国人には、パンツなんか見ても見られてもどうでもいいの。だって服なんだから。色っぽいとかエッチだとかって、中国人には???なの。


 自衛官募集のポスターにストライクウイッチーズのキャラが使われていたのは、あれは下着じゃなくてズボンですから! 本人たちもそう言っています。ズボン。ズボンなのです、服なんです、服! 

 「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」

 阪大教授め、がたがたぬかしてんじゃあねえぞ、うるせぇ!。


 あ、でも下品なのは嫌い。やっぱ、パンツ出してんじゃねえ!

 いや、服か。あれはただの服。服。うあああ(気分は形而上-ホイチョイプロ-)。


 パンツなんかただの服だという文化の元なら、盗撮もパンツ泥棒も無くなるのかなぁ?

 いや、でも、ちなみにぼくは男ですが、18歳のときに干していたパンツを盗まれたことありますよ。B.V.D.のトランクス。服として盗んだのかな? それとも性的意味で盗ったのか? いやぁ、あれは、いろんな意味でショックでした、マジで。

 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

この線路の向こう 井荻のあたり @hummingcat

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る