「オリザ、おばけを見てみたいな!!」【特別編プロローグ】
「……ご主人様。オリザとおばけを探しに行こうよ、わん!!」
「お化け探しぃ!? 藪から棒に君は何を言い出すんだよ!! いったいどこでそんな話になるんだ。いまは朝のお散歩に出掛ける用意をしているんだぞ」
「だって急に思いついたんだもん。
「怖いも何もお化けなんてこの世には存在しないんだよ。あれは人間の作り物なの!! 天音の奴も余計なことをオリザに吹き込むんだな。まったく……」
「ねえねえ、ご主人様。お泊り会の女の子たちだけで、きもだめしをするって相談してたよ。いったい何の意味なの?」
「ええっ、オリザ、それは本当か!?」
「わんこの私は耳も良いから絶対に聞きまちがえるはずはないよ。何でも近所にある広い森にお化けの出る場所があるんだって。いまは冬だから夏より怖くないんじゃないって女の子三人で盛り上がってたんだから……」
女の子三人って!? 妹の天音と、その親友の
昨晩、妹の部屋で開催された恒例のお泊り会が、珍しく男子禁制と言われた
……天音の奴は昔から好奇心旺盛というか、興味を持ったら何にでも首を突っ込む向こう見ずなところがあるんだ。夜間、中学生の女の子だけで肝試しなんて、危険じゃないのか!? いったいその近所にある心霊スポットってどこなんだ!?
「オリザ、天音たちはもっと何か言っていなかったか? 例えば場所の名前とか」
「……う~ん。そういえば
お、鎮守様の森だと!? そこは
よりによって天音の奴と思ったが、妹にはオリザの秘密についてまだ詳しく話していないことを思い出した。
天音の計画をそのままにしておいたらやっかいなことになりかねないな。
ここはさしずめ虎穴に入らずんば虎子を得ず。のことわざに乗っ取って行動するしかなさそうだぞ。
「……オリザ、天音たちには内緒で今夜現地に乗り込もう。やっぱり女の子だけだと心配だからさ」
「えっ!? じゃあオリザもおばけに会えるんだね!! やったぁ、ご主人様。きもだめしに行けて嬉しいよ!!」
……何か勘違いしているけど、まあ仕方がないか。こちらにも援軍がいるな。僕の唯一の親友である
「ねっ、ご主人様 じゃあオリザ、おやつもいっぱい持っていこうかな。おばけに会えたらお友だちの印として食べさせてあげるんだ!! わん♡」
次回に続く。
☆★★作者からの御礼とお願い☆★☆
ついに始まりました!! ショートエピソード開幕です。
本編の時系列的に初詣の後~お泊り会最初の遠征前あたりのエピソートになります。
少しでもこの作品が面白かったと思って頂けましたら↓の項目から
最後に星評価の★★★を押してやってください。
あとわずかでカクヨムコンの応募期間も終了ですので、
作者の今後の励みとして大変嬉しく受け取らせて頂きます。
作品への感想コメントも大歓迎です。
もちろん作者フォローも大歓迎ですので。どうぞよろしくお願いいたします。
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