キャラ語り其の二

 今回はアカデミー関係者の話などつらつらと。前回より長いです(笑)



・ボッカ=ダリス

 法術士クラス在籍のレヴィスの友人。ふくよかでぽよんぽよんな体つきの男子学生。

 卒業後はギオス諸国の有名な薬師に弟子入り。


 クラスが違うので通常であれば接点はないのですが、休日に薬草探しをしていた時にレヴィスと偶然出会い、自分が見つけきれなかった薬草が生えている場所をレヴィスが即答。実際に群生地を見つけた事で「あいつスゲェ!」となってレヴィスに対してぐいぐい接していき、レヴィスが根負けして話をするようになります。

 興味を持った事に対しては満足・納得するまで止めません。逆に興味がなければドライでさっぱりしているのでレヴィスも付き合いやすかったです。

 レヴィスの生い立ちについては知りません(聞いてもない)が、レヴィスの性格はよく判っていたので「こいつは卒業後、上手くやっていけるのかな……」と心配してました(笑)



・シルヴィとロマーナ

 この二人はまとめて。

 シルヴィが法術士クラスで卒業後はユバルへ、ロマーナが魔道士クラスで卒業後はイェルーダへそれぞれ行っています。

 二人が会ったのは試験のペアになった時が最初なんですが、シルヴィが陽キャなのもあり、仲良くなるのはすぐでした。

 卒業後も連絡を取り、たまーに会って遊んだりしてるかと思います。


 シルヴィがレヴィスのファンになったきっかけは単純にひとめぼれです。ただ本人が言っているように「恋人になりたい!」というよりは「憧れの目の保養〜」みたいな感じ。

 誰かと付き合う事になったとしても、おそらくレヴィスみたいなタイプとは付き合わないと思います。

 ちなみにロマーナの男性の好みは優しい人なので、シルヴィがレヴィスに騒いでいるのはあまり理解できていなかったりします。



・ラマ=グランドール

 レヴィスとクレアの後見人。

 二人の両親と懇意にしていた事もあり、暴走事故後に彼らを引き取っています。

 アカデミーの戦士コース講師で槍使い。魔力や法力は全く持っていないので完全な戦士気質の男性です。


 元々はロアドナの騎士団に見習いで所属しており、レヴィスの父親であるフィードが先輩でした。

 ラマにとってフィードは頼れる先輩で、いつかはフィードみたいになりたいと考えていました。

 マリドウェラの集落に行くようになったのも集落のエルフとロアドナとの確執を懸念していたフィードにくっついて行ったのがきっかけで、当初はその問題を深く考えてはいなかったです。

 それもあってウィルシアのラマに対する第一印象はあまり良くなく。ただ何度か顔を合わせるうちに「ラマは単純に物事を知らないだけで悪いやつではない」というのが判ってきて、それから何かあるとからかいながらラマをかまっていくようになります。

 度が過ぎるからかいはフィードが助け船を出してくれてましたが、大半はやられっぱなしだったのでラマはウィルシアが少し苦手でした(笑)

 でもフィードはもちろんウィルシアも尊敬していたので、事故で二人が亡くなった時はかなりショックを受けます。自暴自棄にもなりかけましたが、踏み留まったのは自分以上にショックを受けていたレヴィスの存在があり、クレアも含めて「亡くなった二人に代わって自分が支えなければならない」という気持ちがあったからでした。

 その後、レヴィスの処遇を何とかしたいと考えていた時にラピスからフロート(ティルル家の人間)の存在を聞き、ラピスに相談しながら卒業試験を利用してレヴィスの力を制御させる為の計画を立てます。


 ラマはロアドナに属する立場でもあり、暴走事故の原因となった封印の儀式の実施に当時は賛成していて、儀式に反対していたウィルシアをフィードと一緒に説得していました。

 そのため事故が起こって集落ごと二人が亡くなった時は儀式に賛成した事をこれ以上ない程後悔しており、レヴィスの処遇を何とかしようというのは罪滅ぼしのひとつでもあるのです。

 ……という「いやそこまで考えてるなら本編で書けよ」っていう話が一番多いのがラマでした(笑)

 でも入れちゃうとだらだらしちゃいそうで入れきれず。この辺は私の構成技量不足です。



・アリーシャ=マクリーン

 術士コース魔道士クラス講師。

 父親がエルフ、母親が人間のハーフで基本資質は人間。

 マリドウェラとは別の集落でして、母親が自分を身籠った際に両親は別れた(長が結婚を認めなかった)ため、二人暮らしで生活していました。その後母親が病気で早くに亡くなった後、路頭に迷いかけていた所をロアドナに拾われ、暗部に所属する事になります。

 そこで力を発揮したため、アリーシャは暗殺や盗賊退治など汚れ役も任されるようになり、段々と感情がなくなっていった時期もありました。


 当時エルフとの関係改善しようとしていたフィードがアリーシャの事を知って心配し、同じハーフエルフであるウィルシアを引き合わせたりもしていました。

 本編を見てもらった方には判る通りウィルシアはあの性格なので、無感情なアリーシャを構い倒し、最終的には打てば反応が返ってくるような状態まで持っていきます。アリーシャからするとウィルシアは「鬱陶しい姉」みたいな感じでしょうか(笑)

 フィードに対しては若干淡い気持ちを持ってたり……という事はありません(ないんかい)が、感謝の気持ちは持っていたので、比較的フィードの言う事は聞いていました。

 クォルに対しては

 序盤「ロアドナを潰す協力関係」

 中盤「裏切ったなこのやろう」

 終盤「しょうがないから水に流してやる」

 っていう感じです。

 生い立ちは本編中一番シビアかも。



・ラピス=ドルトマ

 術士コース法術士クラス講師。

 エルフとドワーフのハーフで基本資質はドワーフ。

 見た目は可愛い子ども中身は三十路越え。自身の見た目が可愛いのを判っていて、語尾を伸ばした話し方などをあえて行ないキャラ作りをしている女性です(笑)

 なので余裕がなくなったり、真面目な話をする時はちゃんとした話し方をします。

 ドワーフなので手先は非常に器用、エルフの知識も使いながら趣味の魔道具作りであれこれ便利グッズを作成しています。ただしコスパが非常に悪く量産には向かない事と、普及したら色々バランスが崩れる可能性があるのを本人が一番よく判っているので、個人使用メインが基本。

 レヴィスとフロートに腕輪を渡したのは「何があるか判らないから万が一に備えての対応策」なのと「この二人は悪用しないだろう」という考えての事でした。


 ドワーフの里で暮らしていましたがエルフの血が入っている事を理由につま弾きにされており「こんな所自分から出ていってやるわ!」と里を出ています。

 その後人里に近い森の中に家を建てて暮らしていましたが、カルロの父親と知り合いになり、その流れでカルロと仲良くなってロアドナにやってきた流れ。

 カルロに対しては邪険にしつつも嫌ってる訳ではありません。むしろ大切に思ってはいるのですが、長との約束で子どもが生めない自分と一緒になるのは有り得ない(カルロの家系は名家)と考えているが故のあの態度です。


 暴走事故の前にウィルシアがいきなり会いに来て「こういう計画があるのは知っているが黙っててあげる。その代わりレヴィス達を宜しく」と言われた当初は「何のこっちゃ」状態でした。でもロアドナの体制を考えると有り得ない話ではないと納得して。

 同時に混血でありながら人間との間に子どもがいるウィルシアに興味を持ち、こっちに来るよう提案しますが断られ。

 事故後にカルロを問い詰めて真相を聞き出して、それからラマにフロートの事を教えたり、必要な情報を集めたり道具の開発・準備をしたりとあれこれやっていました。

 この辺りはカルロにも相談せず単独で行なっています(カルロからロアドナ上層部に情報がもれるのを防ぐ為)


 要所要所で重要な役割を持っていたのがラピスです。ラピスがいなかったら本編は途中で終わっていました(苦笑)



・カルロ=ヴァルカンディ

 術士コース魔道士クラス講師でレヴィスの監視役。

 元々は宮廷術士になる予定でしたが、レヴィスのアカデミー入学に合わせて有事の際に対応するため講師として就任しています。アカデミーの中でレヴィスについてや事故の真相を知っている数少ない人間のひとり。

 講師としても優秀で教えるのも上手く、学生からも人気がある先生です。

 ラピスが絡んだ途端おかしくなりますが、アカデミーでは担当クラスが違う事もあり、学生の前ではそういう姿を見せた事はありません。逆に職員室ではよく見られる光景ですが(笑)


 ラピスとは昔からの付き合いがあり、カルロがラピスに惚れるまではほのぼのとした関係でした。

 ラピスが「自分と一緒になるなんて有り得ない」と思っているのを実は判っていて、その考えを変えさせようと思ってはいますが伝わってません。

 仕事は出来るが恋愛絡みの事項に関してはど素人なイメージ(笑) 。あ、あとラピスより年下なので、まだギリギリ二十代です。

 原則としてラピスには弱くて甘々ですが国が絡むと頑固です。ギリギリのラインまで譲歩はしますが、それ以上はラピス相手でも譲りません。真面目人間。

 書いていて楽しかったキャラのひとりです。



・リチャード=マグルス

 術士コース主任。元宮廷術士で権力もそこそこある人。

 カルロ同様、レヴィス対策でアカデミーに就任……しているのですが、実は本人の目的はもうひとつあって。

 養子で後継者のジーク(本編では名前だけ出てきます)の事を考えての就任でした。

 マグルス自体が優れた術士なのですが、マグルスしか使えない術もあったため、国から術式を継承する後継者を作れと言われ。残念ながらマグルスには子どもがいなかったので遠縁だったジークを養子に迎えて育てていました。

 ジークが歩む道が最初からガチガチに決まっているのを何とかしたいと思いつつ、でも流石にひとりで何かするには限界があり……。そこへ似たような境遇である(国に仕えるのがほぼ決まっている)レヴィスがやってきて。

 他人事にも思えないし、何より今後ジークもアカデミーに入るのだから見守る意味でも良いか、と考えて引き受けています。

 そして本編の中でラピスに計画を聞き、協力する……という流れ。

 マグルスは純粋にレヴィスのために協力した訳ではなく、これが上手くいけばジークも何とか出来るきっかけになるだろうという考えだったので、ジークの存在がなければマグルスは協力しなかっただろうと思います。

 温和にみせて中身は利己的な考えの人間です。


 今回はここまで!

 次は残りのキャラについてつらつらします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る