クレーム対応①
ゲームセンターの仕事で1番精神的にダメージがくるのが
「クレーム対応」だ
滅多にないのだが、クレームを言ってくるお客は大体曲者のため
メンタルにかなりのダメージを負う
景品別に紹介しよう
「大きめのぬいぐるみ」でいたクレーマー
1組の家族がある人気アニメのぬいぐるみの台を何度も連続でプレイしていた
そのためアームはかなり熱くなっていた
アームが熱を持ち始めると動きは格段に悪くなるだけでなく
エラーになりやすい
ついにアームは不具合を起こした
「絶対取れてたのに!詐欺だ!」
子供から呼ばれていくと、
アームは上昇しきれずに途中停止の状態でエラーになっていた
「どのような動きで停まったかお聞きしてよろしいでしょうか」
「景品を掴んで上がる途中で止まってそのまま景品を離して止まったんだよ!
絶対取れたんだよ!くれよ!」
孫と来ていたおじいちゃんは鬼の形相で怒号が止まらない
「アームを確認しましたところ、かなり熱を持っていてこの影響で止まってしまったかもしれません。設定上必ず持ち上がるように設定をしております。
GET口の上でエラーになってしまった場合にはお渡しができるのですが、
その他の場所でエラーになってしまった場合にはお渡しができないんです。」
「そんなの詐欺だろ!」
「すみません。本社の規定なのでお客さまだけにお渡しというのは致しかねます。」
「じゃあ本社に連絡していいんだな!?」
「はい、構いません。
今回機械の不具合というこちら側の不手際なので、
特別に次で取れるようなアシストとエラーになってしまった分を
サービスさせて頂くことは可能です。」
「本当に次で取れるんだな!?」
「はい、特別にアシストをさせて頂きます。」
「それで取れなかったら詐欺だぞ!」
「じゃあお願いしていいですか?」
今まで申し訳なさそうな表情を浮かべていたおばあちゃんが返答した
ぬいぐるみの半分をGET口に乗せて
アームで少し押したら取れる状態に置き、1回分サービスをした
おばあちゃんの横で隠れていた孫がプレイをすると
無事にぬいぐるみはゲットできた
「すみません、ありがとうございます。」
おばあちゃんは孫の手を引いてお礼を言ってくれた
「こんなところ、2度と来ん!!」
おじいちゃんは最後までクレームを言いながら足早に帰っていった
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