第1話 コスモスの隣で
雅で達筆な字でメモ用紙に優しく書かれた番号を携帯に打ち込み、何度も打ち間違えていないか打ち込んだ番号を確認したあと、躊躇いながら発信ボタンを力強く押した。あまりにも強く押したため、ボタンが壊れていないか心配だっが、そんな心配をしている余裕はなさそうだった。電話をかけるということに、私は酷く緊張していたのだ。
私は固唾を呑みながら、鳴り響くコール音に耳を澄ませる。
緊張で、頭と心臓が今にも爆発しそうだった。
手が震え、掌からなけなしの金をはたいて買った桜色の携帯を落としてしまいそうだった。落としてしまわないように強く握る。
それから数回のコール音のあと、訝しんだ声が聞こえた。
「どちら様ですか?」
携帯の奥から懐かしい優しい声が聞こえ、私の心臓は早鐘を打つ。
汗で濡れた掌で、胸を強く握る。電話越しに、自分の心臓の音が聞こえていていないか心配だった。
「あ、あの。
声が微かに震えていた。我ながら、酷く情けない声だった。もっと、可愛らしい声でも出ないのだろうか。
「……ああ。どうも」
羽沢さんは少しだけ素っ気なく返した。
「いきなり掛けてしまってすみません。お仕事中でしたか?」
「いえ。今日はお休みです」
「そうなんですね。あの……今日、もしよかったら、この間約束したお食事に行きたいんですけど」
なにも言わずに黙ったままの羽沢さんに、私は淡々と続ける。
「このあと、一緒にお食事に行きませんか?」
その言葉を聞いても羽沢さんは黙ったままだった。
やけに長く感じる沈黙が、私の心臓を強く締め付ける。
電話の奥から聞こえる波音のような雑音と、部屋に鳴り響く私の鼓動に耳を澄ましながら、ひたすらに羽沢さんの返答を待つ。
「いいですよ」
それから少しの沈黙のあと、羽沢さんはそう答えた。
私は携帯を持っていない方の手を強く握り、小さくガッツポーズをした。いや、小さくは嘘だったかもしれない。掌に長く伸びた爪がくい込んだため、少しだけ痛かった。ただ、そんな痛覚など今はどうでもよかった。どうでもいいほどに、嬉しくて仕方がなかったのだ。
不思議と、もう手は震えていなかった。シャワーを浴びた体のようにびしょびしょだった手汗も、いつの間にか乾いていた。
「ありがとうございます。では、中目黒駅東口に七時半でも大丈夫ですか?」
「はい。大丈夫ですよ。お店はどうしますか?」
「駅の近くに行きつけの居酒屋があるんですけど、そこでも大丈夫ですか?」
本当は洒落たレストランで羽沢さんと食事がしたいけれど、そんな場所は私みたいな人間が行っていいところではない。残念だが、笑ってしまうほど似合わない。
「大丈夫ですよ。どんなお店か楽しみです。それでは、三時間後にまた」
電話越しからでも、羽沢さんが微笑んだのが伝わった。そんな優しく囁かられたら、鼓膜すらも恍惚してしまう。なんて罪な人なんだろう。
「はい。また」
私が言い終わるのと同時に、羽沢さんは電話を切った。
ツーツーツーという音が鼓膜に届き、私は携帯を閉じ、胸を押さえながら一息つく。しばらく余韻に浸ったまま、壁に掛けてある時計を見つめながら佇んでいた。
とりあえず、食事に誘う目標は達成した。形はどうであれ、これはデートといっても過言ではないだろう。いや、食事に行くだけだから、デートだなんて素敵な言葉を使ってはいけないのだろうか。
急いで準備をしなければいけない時間ではないが、嬉しさのあまり、体が勝手に動いてしまう。
中目黒駅東口に七時半。忘れるはずなんてないのに、忘れないように。何度も頭の中で反芻しながら、私は身支度を始めた。
化粧をしながら、ふと思う。羽沢さんは一体、どんな服装で来るのだろうか。どんな顔をしているのだろうか。少女漫画に出てくる、恋に焦がれる思春期の少女みたいなことを考えていた。
二十八歳の女が、今更恋に焦がれるなんて恥ずかしい話だ。父が知ったら、なんて揶揄されるだろうか。それでも、そんなことなんて気にもせず、私は手を動かし続ける。
夏から出しっぱなしの風鈴が、窓から入り込んだ冷たい風に揺られ、リンと儚い音を奏でる。
鼓膜に滑り落ちるその滑らかな音が、羽沢さんの声のように美しくて心地よかった。
こんなにも未来が楽しみに思えた日は、いつぶりだろうか。
こんなに化粧に時間をかけたのも、着ていく服にも髪型にも、こんなに迷うのは久しぶりだった。
ああ。やっと私は変われるのかもしれない。今日が、今日こそが本当の一歩目なのかもしれない。素直にそう思った。そうあって欲しいと、素直に願った。
*
地面を撫でるようにゆっくりと歩いていた足を止め、項を濡らす生温い汗を、睡蓮の刺繍が入った洗い立ての青いハンカチで拭き取る。暑いわけでもないのにこの場所に汗をかくのは、いつも嫌な予感がした時だけだ。
天を見上げて新鮮な息を吸い込み、地面に向かってそれを叩くように吐き出した。
すっかり夏の暑さも衰え、秋の匂いに鼻が慣れ始めていた。
今年もどうせ、容赦なく流れる時間に私だけが置いてけぼりになって年を越すのだろう。そして、またなんの変わりもない新年が来るのだろう。そんなことを考えただけで憂鬱になって嘆いてしまいそうだ。
自分でも驚くくらい、大きな溜め息をついた。
目下では、コスモスの花弁が風に揺られて踊っていた。その風に乗り、コスモスの甘い匂いが鼻に付く。
匂いをもっと嗅ぎたくなって、私はその場にしゃがんで花弁を一枚だけ手に取る。
美麗という花言葉を持つ鮮やかな白鳥色のコスモスは、私と対照的だ。いつだって魅力的で、上を向いて咲く姿は凛としている。
子供の頃の空想では、私は今よりもう少しだけ立派な大人になっているはずだった。もっと賢い人間になってるはずだった。
なにか特別得意なことも誇れることもなかったけれど、そうなっていると信じていた。信じ切れることが当たり前のように出来るくらいに、私は愚かな子供だった。
でも、現実はあまりにも平凡で、こんな世界に本の世界のようなご都合主義なんてあるはずがない。
愛も夢も奇跡の欠片もない孤独な世界を、私は今日も下向きに生きている。
友人は片手で数えられるし、その友人ともしばらく連絡も取っていない。仕事も……。
なんで、私は生まれた時から呼吸をし続けているのだろう。最近、そんなことをよく思う。
なんの努力も練習もしていないのに、私は今も呼吸をしている。それが当たり前で普通なのに。普通の人間ならきっと、そんなことに疑問なんて思わないのに。
小さい頃の夢は、確か『優しいお母さん』になるとかだったと思う。因みに、中学生の頃は天文学者になりたいとも思ったことがある。まあ、それは置いといて。『優しいお母さん』について触れよう。
現在齢二十八。恋人はもちろん、仲のいい異性の友達すらいない。完全に詰んでいる。人生というのは、初見プレイにしては難し過ぎないだろうか。コンテニューも効かないし、優しいことに最初からオートセーブ機能が付いている。余計なお世話だ。もう少し簡単にしてくれよ神。なんて、くだらないことを考えてる私の脳は、完全に蝕んでいる。
私は再度、重い溜め息をついた。私の吐息に揺られるコスモスの花弁が、部屋にある風鈴のように見えた。
吐息に揺られるその姿をしばらく眺めたあと、持っていた花弁をそっと地面に置いた。 私みたいにならないでね───そう、誰にもも聞かれないくらい小さな声で、立ち上がりながら凛々しいコスモスに言葉を告げた。
セールで買った安物の腕時計を覗くと、午後五時を過ぎていた。
今日は、七時から見たいテレビ番組がある。今人気急上昇中のお笑い芸人が出る、風変わりなクイズ番組だ。毎週、あれを見るために生きていると言っても過言でもないが、そんな人生惨めに思えて死にたくなるから、ここではあえて言わないことにしよう。
録画をするのを忘れてしまったから、あまり遅くならないうちに帰ろう。
最後にコスモスの花弁に目を向け、別れの挨拶をした。返答はもちろんなかった。
橙色の夕日を仰ぎ、私は歩き出す。
久しぶりに履いたヒールが少し湿ったアスファルトを叩く。コツコツと冴えない音が鼓膜に響き渡る。
今日も同じ、孤独で悲哀な音楽。どうしようもないほどに、それは愚の骨頂の私にピッタリだった。
いつになれば、私は前を向いて歩くことができるのだろう。昔はあんなに空ばかり見ていたのに、今の私は地面と睨めっこするばかりだ。
そんなことを考えながら、重い足取りでゆっくりと歩いていた。
歩き始めて数十秒のことだった。
俯いて地面を眺めながら歩いていた私は、不意に後ろから誰かに背中を押された。いや、押されたんじゃない。誰かが私にぶつかったのだ。
黒色の学生服を着ている男の子は友人と話すのに夢中で、周りが見えてなかったのだろう。私も、下ばかり見ていて周りなんて見ていなかった。
スローモーションのようにゆっくりと前に倒れる私に目を向けることなく、学生服の彼は友人と笑い合いながら過ぎ去って行く。
不思議と痛みは感じなかった。いや、人前で無様に倒れた恥ずかしさに、痛覚が負けただけなのかもしれない。きっとそうだ。
兎にも角にも、私の予感は当たっていた。項に汗が濡れるといつもそうだ。子供の時から、この場所に汗をかいた時はろくなことがない。
それに、不運はそれだけじゃなかった。
コンタクトは衝撃で外れ、ヒールは綺麗に折れていた。
私は立ち上がれずに、その場にしゃがみ込む。
いっそのこと、このまま死んでしまい。そんなことを思うくらいに恥ずかしかった。
しばらく蹲っていると、ようやく羞恥心に勝った鈍痛が私を襲った。その痛みに堪えながら、私は思う。
こんな思いをするくらいなら、昨日のうちに死んでいればよかったのに。なんなら、最初から生まれてこなければよかった。私なんて、存在しなければよかったのだ。今までも、何度もそう思ったじゃないか。でも、私には死ぬ勇気すらない。この世に思い残すことなんてなにもないのに、勇気だけがないのだ。
目の前を通る人は、私を見下したような瞳で一目見て過ぎ去って行く。
懇篤な日本人って他国から称賛されてるけど、こんな国だ。思いやりも優しさの欠けらもない。冷酷な人間しかいない。いや、見ず知らずの人に助けを求めている私が傲慢なだけなのだろうか。
私は本日、三度目の大きな溜め息をついた。それは、三回の中で圧倒的に一番大きかった。
その刹那、
「大丈夫ですか?」
後ろから、そんな声が聞こえた気がした。気がしただけで、絶対に幻聴だ。こんな私に、そんな甘い言葉を囁いてくれる人など存在しない。
私は振り返ることなく、地面をひたすらに眺めていた。
力を込めても立ち上がれないし、これからどうしよう。声の元なんて考えも探しもせず、ひたすら睨むように地面を眺めていた。
だけど、もう一度。今度はハッキリと鼓膜に届く。
「あの……体調でも悪いんですか?」
南国の海のように透き通った少しだけハスキーな声が、快い秋風に乗って私の鼓膜に届く。
その声を聞いて、私は恐る恐る体ごと振り返る。
そこには、白馬に乗った妖麗な王子様が……。なんて言いたいけれど、残念ながらコンタクトなしでは、私の視界は絶望的だ。
モザイクがかかたような僅かなシルエットしか、私には見えない。でも、背が高い男性だということだけは分かった。
「膝から血が出ていますけど……」
穏やかな声で彼は言う。
朧気な視界の中、その言葉を聞いて私は自分の膝小僧に目を向けた。薄らと紅く染まったなにかが見える。そうか。血が出ていたのか。そりゃ痛いわけだ。血を見たのはいつぶりだろうか。ああ。懐かしい景色だ。
学生時代、私は自分の存在意義が分からなくなる度……いや、この話はやめておこう。嫌なことを思い出すだけだ。
「救急車呼びましょうか?」
そんなことを考えていると、なにも言わない私に彼は続ける。
「あ、いえ。大丈夫です。少し転んだだけですので」
言いながら、強がって心配なんていらないと主張するように私は立ち上がった。でも、足下は覚束なく、私の体は前に倒れてしまう。そりゃそうだ。立てるわけがない。ああ。完全にデジャブだ。
目を瞑り、倒れるのを覚悟した私の肩に、温かい彼の大きな手が触れた。
「危なかった。駄目ですよ。無理しちゃ」
言いながら、彼は強く握っていた手を私の肩から離す。彼の温もりが、私の肩に残り続けていた。
頬が急激に熱くなるのが分かった。恥ずかしさのあまり、私は俯く。胸の鼓動を抑えるのに必死だった。
「これ使ってください。そのヒールじゃまともに歩けないでしょう」
彼は、私に白いなにかを差し出した。なんだこれは? 睨むように、私はそのなにかを見つめる。
「どうかしましたか?」
「コンタクトが外れてしまって……」
風が吹き、私の長い髪が靡かれる。項にかいた汗が冷え、風に触られた首元も冷たかった。
「不運ですね。あの、これ僕の靴です。サイズは大きいと思いますけど、そのヒールで歩くよりは幾分マシなはずです。よかったら使ってください」
「でも……」
「僕は大丈夫ですから。ほら」
半ば強引に、彼は私に白い靴を渡した。履くと、彼の言った通りブカブカだった。幼い子供が父親の靴を履いたみたいだった。でも、なんだか歩きやすそうな感じがした。
「あ、あとこれ」
彼は、二枚の紙切れを差し出す。私はそれを訝りながら手に取った。
「タクシーを呼ぶのでちょっと待っていてくださいね」
なにか言おうとした私を見て、彼はポケットから携帯のようなものを取りだした。
私は紙切れを目の前まで持っていく。それはお金だった。それも、諭吉さんが二枚。
彼が携帯をポケットにしまったような仕草が見え、私は口を開く。
「これってお金ですよね? こんなお金受け取れません」
「タクシー代とヒール代に使ってください」
「いくらなんでもそれは……」
「それと、余ったお金で美味しいものでも食べてください。失礼を承知で聞きますけど、あなたあまり栄養価の高い食事を十分にしていないでしょう? 野菜もお肉も白いご飯も、ちゃんと食べなきゃ駄目ですよ。気づかないうちに体は壊れていますから。痩躯な僕が言えたことじゃないですけど、しっかり食べてください」
彼の言う通り、ここ最近は確かに不摂生な生活だった。元々細身ではあったが、この数ヶ月で体重は五キロほど減っている。頬だって痩けたような気もする。服のサイズだって合わなくなった。
「でも……」
「じゃあ、僕はこれで」
絶望的な視界の中、彼が振り返るのが分かる。このままじゃ、彼は私の元から離れてしまう。
なんでか分からないけど、それだけは嫌だった。名状し難いなにかが、理屈では説明できないなにかが、この時すでに私の胸の柔いところに生まれていた。
「あの!」
今日で一番。いや、ここ最近で一番大きな声だった。こんな大きい声が、自分の喉から出るとは驚きだった。
「どうしました?」
「いくらなんでも二万円は多過ぎます。なので、余ったお金で今度、一緒にお食事に行きませんか?」
言うと、彼はお腹を押さえながら大袈裟に笑った。
長い間彼が笑うものだから、私はなんだか恥ずかしくなってしまった。頬に手を添えると、カイロのように熱かった。
「ああ。ごめんなさい。面白い人ですね」
彼は、謝まりながらまた笑った。謝るくらいなら、笑わないで欲しいのに。でも、不思議と笑われるのは嫌じゃなかった。多分、その相手が彼だったから。
「いいですよ。行きましょうか」
私の胸が高く、そして淡い音を鳴らした。心臓の音が、彼に聞かれてしまったらどうしよう。そんな幼稚で滑稽なことを考えていた。
「では、連絡先でも交換しておきましょうか。一度かけるので、電話番号教えてください」
「あ、えっと……私、携帯持っていなくて」
「そうなんですか? それならちょっと待ってください」
言うと、彼はポケットの中に手を入れた。正確には、入れたように見えた。なにかを取り出したあと、文字を書く音が聞こえた。なるほど。メモ帳か。普段から持ち歩いているなんて、几帳面な人だ。
「はい。これ、僕の電話番号です」
言いながら、彼は一枚のメモ用紙を渡してきた。
「ありがとうございます」
私は受け取り、深くお辞儀をする。
「じゃあ、僕はこれで。気をつけて帰ってくださいね」
「あの! お名前は……」
彼を止めるように、私はもう一度大きな声を出す。
「……羽沢詩音です。あなたは?」
「真田千歳です」
「素敵なお名前ですね」
言い、羽沢さんは歩いて行った。羽沢さんがアスファルトを叩く音と共に、私の胸は音楽を奏でていた。
羽沢さんの匂いが、私から遠のく。バニラのような甘い香りだった。我を忘れたように、遠くなる背中をひたすらに眺めていた。
高鳴る鼓動が、熱くなる頬が私に恋を教えているような気がした。
それから数日後。やっとの思いで、新しく契約した携帯電話でメモ用紙に書かれた電話番号に掛けることに成功する。
電話の奥から聞こえる声は、あの日と変わらず心地よかった。
*
───彼女の寝顔はあまりにも綺麗で、それ以来、人の寝顔を見る度に彼女のことを思い出すようになった。
本屋に入ると、そんな書き出しで始まる小説が僕の目に入った。
少し前までは店頭に置いてあったその本だが、今では店の隅っこに隠れるように置いてある。当然だ。この小説の作者は、もう何年も新しい書籍を出していない。
少し前までは、消えた小説家だなんてネットで有名だったが、今はもう、話題にする人なんて誰一人としていない。人の噂も七十五日って言うし、当然のことだろう。
僕はその本を買い、本屋を出る。
外に出ると、遠くの方にファストフード店が見えた。僕はそれに向かってゆっくりと歩き出す。
あと三十分ほど時間があるし、そこで買った本でも読んで時間を潰そう。なにもしないでいると、死ぬことだけを考えてしまうから。なにもしないでいると、気が狂いそうになるから。
ホットコーヒーを頼み、僕が買った本が置いてあった場所を真似て、一番奥の隅っこのカウンター席に座り、そこでひたすら本を読んだ。
三十分という短い時間が、やけに長く感じた。
いつも波の音だけを聞いているから、時間の潰し方を忘れてしまったのかもしれない。それとも、少しだけ緊張していたのかもしれない。
ああ。僕はなにをしているんだろう。こんなところで、一体、なにをしているんだろう。
思いながら、僕は本に向かって溜め息を吐いた。
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