第5話
『誰だか知らないけど、どいて貰えるかな』
『なんだよつれないなぁ、ちょっと俺らと遊ぼうぜ』
『結構です。』
私は、リースを引っ張ってギルドを出ようとするが退路を塞がれてしまった。もっと言うならば、囲まれた。
リースは完全に怯えている。どうしようか?
ここでこいつらを叩きのめすのもいいが、問題にはしたくない。だか、もう遅いか。
男の1人がリースの腕を掴もうとしてきたのでその腕を、へし折ってやった。
『いってぇぇぇぇ!!!』
『なにしやがる!このクソガキがぁぁぁ』
私は、襲ってくる男たちを容赦なく戦闘不能にしていき、全員叩きのめした。
流石に怒られるかな、なんて考えていたらギルドの中で歓声が湧いた。
『嬢ちゃん、やるじゃねぇか。そいつらは最近悪さばっかりして困っていたところなのさ。ありがとよ』
『流石Aランクだな』
何故か、ギルドの人達に感謝されていた。まぁなんでもいっか。それよりも、リースが怯えきっている。私は震えているリースをギルドから連れ出して、人が居ない路地裏で抱きしめた。
『もう大丈夫だから』
『.......ありがとう』
頭を撫でて落ち着くまで一緒にいた。
人は不安になると人肌恋しくなるものだと、前世で学んでいるのでハグをした。
それからリースが落ち着いたのを確認し、リースを家に送り、宿へと戻った。
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