第7話体育祭(前編)
あけましておめでとうございます
今年中に出そうかなと思ったんですがキリがいいので新年一発目です。
二月に受験がありますからね…( ;∀;)シクシク
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「おはよ!湊くん!佐々木くん!」
「ああ、おはよ」
「おはよ〜」
「もうすぐ体育祭だね♪」
もうそんな時期か…
「いやだ〜」
「なんでだよ?別に彼方は運動できないわけではないだろ」
「運動できてもいやなもんはいやなんだよ」
「え〜?楽しいじゃん体育祭!」
あれは地獄だ!
みんな楽しそうに盛り上がってる中、俺は一人で眺めてるだけ。
何が楽しいんだ…
とにかくこの体育祭はどれだけ楽できるかにかかってる!
去年と同じように、楽な競技にしよう。
♦︎
俺がする競技は、二人三脚と借り物競走に決まった。
………は??????
視線を感じ、そちらに目を向けると彰人がニヤニヤしていた。
あいつか!
しかも、やってやったぜみたいな顔しやがって――
「湊くん!二人三脚一緒だね♪」
「え?」
まじじゃん
というかなんでそんな嬉しそう?
……可愛いからまぁ、いいか
やっぱ、可愛いは正義だな。
♦︎
次の日の放課後
俺と白石さんは二人三脚の練習のため、グラウンドに来ていた。
「早速やろっか♪」
「わかった」
紐で俺の右足と白石さんの左足を結んだ。
お分かりいただけるでしょうか。
そう、今密着状態である。
ふぅ、ヤバいっすこれは。
いい匂いがしてくる。
あ、これ以上はセクハラだ。
「手、腰に回して…」
「え!?」
「ほ、ほら、そっちの方が走りやすいから!」
「あ、ああ、確かに…」
白石さんの腰に手を回すと
「ひゃん!」
と可愛らしい声を上げた
「…………え?」
「びっくりしただけだから」
「そうですか…」
うん、忘れよう。
だって笑顔なのに目が笑ってないもん…怖い。
その後、ある程度練習をしたところで
「そろそろ終わろうか」
そう切り出すと
「…私はもう少し残るよ」
そういえば白石さんはリレーに出るんだっけ。
とはいえもう日が暮れている。
「暗くなってきてるし…そんなに急がなくても――」
「ダメなの!!!!」
「!?」
「私は…勝たなきゃ行けないの!」
……そうか
「勝たなきゃ…勝たないと…私は――」
ポンッ
「――え?」
気づけば俺は白石さんの頭に手を置いていた。
「だったら俺も付き合うよ」
「え????」
「一人より二人の方がいいだろ?」
「でも――」
「勝ちたいんだろ、協力するよ」
「っ……!うん!」
♦︎
体育祭当日
「さぁ、ついに始まりました!。常勝高校体育祭!!!!!!
このたび、司会、進行を任されました、放送部二年三組、
杉田!?
お前放送部だったの!?
初耳でびっくりだ。
「では、生徒会長からのご挨拶です」
そう言ってステージに立ったのは可愛いと言うよりは美しいが似合う美人な人だ。
「常勝高校生徒会長、
九条、日本で暮らしていれば、一度は聞く苗字だ。
日本の大企業、九条グループのご令嬢だ。
全ての企業の裏には九条がいると聞いたり、聞かなかったり…
それぐらいやばい人物である。
ましてや、白石さんと負けず劣らずの容姿をしているのでそりゃ〜、人気ですよね。
「――では、体育祭頑張りましょう」
いつの間にか挨拶が終わってた。
♦︎
最初は騎馬戦から始まった。
彰人が大将をしている。
なぜか、彰人無双が起こり余裕で勝利し、大盛り上がりだ。
「どうだったよ、彼方!」
「すごかった」
「だろ!」
めちゃくちゃどやってくる。
うぜぇ〜
その後いろんな競技があり、いよいよ俺たちの番がきた。
白石さんのためにも全力でしますか〜
「さて、白石さん準備はいいか?」
「うん!」
二人三脚は、少しでもずれたらタイムロスに繋がる。
だが、どれだけお互い気をつけてもどこかでずれるところは必ずある。
だから俺は、前日に
『白石さん、俺のことは無視して全力で走ってくれ』
『え?でも、負担すごくない?』
『大丈夫、俺を信じて!』
そう、俺が白石さんのスピードに合わせればいい。
スタートの合図が鳴り響いた。
白石さんは俺のことは気にせず本気で走り出した。
「おっと!まさかの三組白石選手、ペア無視で走り出した〜!」
周りがざわついてるな。
そりゃそうか、こんなバカなことする奴いないだろうし。
「……ま、まさかの湊選手が食らいついてる!?」
そのままぶっちぎり一位でゴールした。
「湊くん!私普通に走ってるみたいだったよ!」
「はぁ、はぁ…よかったよ…」
疲れた〜〜〜
全神経すり減らしたわ。
その後、完全に俺はダウンしいつの間にか午前の部が終了していた。
ちょっと無茶しすぎたか…
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