第6話お弁当
白石さんをその後家の付近まで送ることにした。
「ここから家まで近いからここまででいいよ」
「別に家の前まで送るけど」
「本当に大丈夫だから!送ってくれてありがと!」
「あぁ、またな」
「うん!またね!」
そう言って別れた。
それにしても、必死だったな。
何かを隠しているみたいだ。
まぁいいか。
俺も早く帰ろ。
♦︎
いつも通り教室で寝たふりをしていると
「お〜い!彼方〜!」
「うるせぇ!!!!!!」
彰人が耳元で叫んできやがった。
耳がキーンってする。
「悪い、悪いw」
殴っていいかな?
「で、なんだよ」
「今日、昼一緒に食べね?」
「いいけど、誘ってくるなんて珍しいな」
「ほら、昨日友達紹介してやるって言っただろ?」
そういえば言ってたな
昨日それ以上に濃すぎることがあって忘れてた
あれ?まだ何かあったような…
♦︎
昼になり、席を立ち移動しようとしたら
「湊くん!」
白石さんが話しかけてきた。
「ん?どうした?」
「ほら!昨日お弁当作って来るって言ったじゃん!」
あぁ、そんな約束してたな。
「だから、はい!」
そう言ってお弁当を差し出してきた。
うわ〜お弁当をもらうのなんて初めてで感動する。
「ありがとう」
「感想教えてね♪」
「あぁ」
白石さんからお弁当を受け取り、彰人と合流した。
「お!やっと来たな」
「ごめん、遅れた」
「何してたんだ?」
「白石さんからお弁当をもらってた」
「そうか……って、え〜〜!?!?」
そんな驚くことか?
お弁当をもらっただけだぞ。
「あ、あの女神様の手作り弁当なんて……売れば一万いや、十万で売れるぞ!」
「なんで売る前提なんだよ!」
にしても、十万か〜……
ありか?
「いやだめだろ!」
「だから心読むな!」
♦︎
今現在男四人向かい合って食事をとっていた。
…合コンかな?
男だけの合コンとか誰に需要あるんだ…
いや、一部の層にあるかもしれない。
「湊くんのお弁当美味しそうだね」
そう言ってきたイケメンの名は、
サッカー部エースでさっきも言った通りイケメンだ。
その爽やかフェイスで何人もの女性を虜にしてきたか…
「湊って料理できるの?」
もう一人の名は、
小柄な見た目で可愛らしい美少女だ。
だが、美少女と言ったが今井はれっきとした男である。
どっかの男子生徒が「今井もアリかもしれない!」と言うのを聞いたことがある。
正直聞きたくなかった。
「違うぞ、これはあの女神様の手作り弁当だ!」
「「…!?」」
おい、バラすな。
「あの白石さんからのお弁当なんて売れば十万はくだらないんじゃ…」
やはり類は友を呼ぶというのか、國枝も彰人と同じことを言ってきた。
「だからかな〜?そんなに幸せそうに食べてるのは」
「確かに、彼方がそんな顔してるの初めてみた!」
「…え?まじ?」
まじか…確かに言われてみればそうかも…?
三人はなぜかニヤニヤしている。
意味がわからん?????
「なんでそんな気持ち悪い顔してるんだよ?」
「いや〜なんでもないよ、な!」
今井も國枝も彰人に賛同するように頷いた。
本当になんなんだ?
♦︎
「白石さん」
「ん〜?どうしたの?」
「お弁当ありがとう」
「お礼だから気にしないでよ!それよりさ、どうだった?」
「美味しかったよ」
冗談抜きで今まで食べた中で一番うまかったと思う。
そもそも今までまともな食事なんて摂ったことなかったが…
「よかった〜〜口に合わなかったらどうしようと思ったよ!」
「それなら無理してでも美味しいって言うよ」
「無理して言ってないよね!?」
「言ってない、本当に美味しかったから」
「へへ、そう言ってもらえると嬉しいな♪」
夕日に照らされた彼女から俺は目を離すことができなかった。
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食レポがものすごく下手でカットしました…
すまねぇ
あと最近忙しすぎて今年あと一回更新できるかできないかわからないので気長にお待ちください。
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