第73話
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3年生の修学旅行が終わり、日常に戻った学校では新しい話題が持ち上がっていた。
卒業した
以前の優斗さんは
しかし、優斗さんが好きな私としては気が気ではない。お姉ちゃんや
当然のこととして優斗さんの相手なのだから優斗さんの意志で決めるべきことだというのは理解できてるけど、そんなものとは無関係のところで知らない人が恋人になるようなことは感情として拒絶しているし、昨日は朱音さんが先に帰ってしまっていて、そのあと岩崎先輩と優斗さんを二人にしてお姉ちゃんと先に帰ってしまっているので、私達姉妹のその行動が失敗だったのではないかという不安感も生じている。
居ても立ってもいられなくてお姉ちゃんと朱音さんにLINEを送って放課後に集まって相談することにした。
朱音さんによると既に優斗さんを中心に騒ぎになってしまっていて大変らしく、そう言った意味でも後悔が募ってくる。
私達2年生は優斗さんと直接交流がある生徒が少ないので、いくら注目を集めつつあるとは言っても元サッカー部の後輩とか去年委員会で一緒だったりしないとそもそもよく知らないという人も多いので、放課後には騒ぎはほどほどに沈静化してきていたし、そういう事情もあって私も優斗さんのことを尋ねられることもなくなっていた。
そして、お姉ちゃんと朱音さんと合流し、これから相談を始めようかという雰囲気になったところで校庭のほうが賑わしくなったので、確認をしたら校門から岩崎先輩が校舎へ向かって歩いてきている姿が見られた。
更に見ていると通りすがる生徒に話しかけられていて、にこやかに挨拶を交わしてもいる。
お姉ちゃんと朱音さんと目線を交わし、頷いてからお互い言わんとすることはわかっているとばかりに岩崎先輩の方へ向かって移動を開始した。
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