第27話
side
どうしても梨衣子のメッセージを読む勇気がわかないのでしばらくは連絡を受け取らないし今日来たメッセージを含めて読まないと伝えてもらう様に芽衣子ちゃんにお願いして、芽衣子ちゃんはそれを了承してくれた。
芽衣子ちゃんをメッセンジャーにして申し訳ないと思ったけど、変に繕ってもしょうがないと思うので素直に甘えることにした。
そんな週の初日から事件があった次の日は朝から先生方が見回っていて
昨日の帰りに見掛けた
そして、臨時の全校集会が行われるということで、朝のショートホームルームがすぐに終わり体育館へ移動させられた。
全校集会では大井先輩が多くの女子生徒と性交を行っていた事を重く考えスポーツ推薦で決まっていた高校へは辞退と卒業式を含め今後一切の登校禁止の処分が課せられる事、その大井先輩が主力で全国大会まで出場した実績を踏まえサッカー部は連座で責任を取ることになり顧問の早川先生は今年度をもって退職される事、サッカー部も来年度末まで活動停止となる事、また大井先輩の話から性交を行っていたと名前が挙がった生徒について保護者を交えて面談し確認できた状況に応じて処分等の対応を決めるという事も合わせて発表され、これ以上はこの話題に触れないようにということと学生らしく勉学に勤しんで不純異性交遊を慎むようにという話で締めくくられた。
集会では大井先輩から名前が挙がった生徒への面談はこれからと受け取れるニュアンスだったけど、僕が見た
噂話に参加したくらいで処罰されることはないだろうけど、大井先輩を始め罰せられている生徒がいる話題だからか急速に触れる人はいなくなり、昼休みには耳にしなくなっていた。
放課後はサッカー部の最後のミーティングがあり、
早川先生は大井先輩のウラの顔について何も知らずにいたというし、それは本当のことだと思う。ウラの顔を見せいてた相手以外にはうまく取り繕っていて、特に先生などの大人に対しては隠していたから僕に限らず多くの部員が仕方がなかったという気持ちも持っている。
それでも早川先生は全国大会出場という大きな栄光の前に闇の部分を考慮しなかった自分の責任を強く感じていてその点も後悔されている。
更にサッカー部に対しては大井先輩の不祥事を隠すことはできないし、大井先輩が全国大会への立役者として注目を集めていたためにこれらの件が明るみに出るのは避けられないという学校側の判断でサッカー部へも厳しい処分を下すべきという声が多く・・・早川先生は他の部員は関係ないと最後まで反対し続けてくれていたようだけれど・・・職員会議の多数決で活動停止と決まったとのことで、これらを受け早川先生は教職者としてダメだったと反省し退職を決めたとのことだった。
そういう事で、僕の中学サッカーは不完全燃焼のまま幕を閉じた。
この後どうするかについては今から他の運動部へ入っても今更だという思いもあり、受験勉強に専念すれば良いかと考えているけどとりあえずは保留だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます