第22話
side
週末が終わっての月曜日。昨日はめーちゃんがりーちゃんを誘って買い物に行っていた様だしそれ以降連絡もなかったので問題はなかったのだと思っていた。
「
いつもの様に登校し、校門から昇降口へ向かっている最中に見知らぬ容貌が派手な三年生から声を掛けられ状況が一変した。
「浩史?ああ、
逆に誘われて断ったとも聞いてますよ」
「ふ~ん。でも浩史が言い触らしてるんだよ『初芝
「そんなはずは・・・」
「まぁ、あんたの立場もあるだろうからこれ以上は言わないけど、初芝から話を聞いたら教えてくれね?」
「それは構いませんが・・・連絡方法はどうすれば?」
その先輩、
それから何人かにりーちゃんと大井先輩がセックスしたとかしないとかの質問をされ、タイミングを見てりーちゃんとめーちゃんにそういう話が学校であるとLINEのメッセージを送っておいた。
今までも誰それが性行為をしたとかしないとかいう話を耳にしたことはあったけれど、ここまでの規模で話題に上がったことはなく、流石に学校の先生にも知られて問題になるのではないかと心配していたら悪い想像は的中し、りーちゃんから担任の先生に呼び出しを受けたというメッセージが届いた。
午前中が終わって、噂話は広がっているもののりーちゃんが先生に呼び出されたという話は出ていなくて、恐らくもう一方の当事者である大井先輩も先生に呼び出されたという話は出てきていない。
伊藤先輩から何度か催促のようなメッセージが来たけど『クラスが違うからまだ接触できてないです』とだけ返したら納得してくれたのか、それきりメッセージは来ていない。
昼休みが終わる頃りーちゃんからメッセージが来て、先生と話をしたということだった。
先生との話の内容は書いてなかったけど、今週は今日の午後から学校を休む事になったそうで、話をしたいからりーちゃんの家まで来て欲しいとあったので、今日の放課後に行くことにして返事をした。
放課後になって学校の様子を窺うと、りーちゃんだけでなく大井先輩も先生に呼び出されて面談した後に早退していて、性行為を行ったことを咎められて停学になったという説が強く出回っていた。
あたしは少しだけ伊藤先輩について聞き込みをして、過去に大井先輩と関係があって今でも未練を隠さない人だということを押さえてからりーちゃんの家へ向かった。
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