第13話
side
中学へ進学して別の小学校から進学してきた
大井君は小学校の時からサッカーが当時の3年生のレギュラーよりも上手だったらしく1年生にしてレギュラーで活躍していた。更に容姿も女子ウケするスタイルで勉強も優秀で常に全教科学年上位に食い込むヒーローとして全校から注目を集めていた。
そんな大井君と同じクラスになり、大井君ほどではなかったにせよクラスでは群を抜いて目立つ存在だった私と大井君がそれぞれの出身小学の生徒から強く推薦をされたために学級委員として並ぶことになり、それがきっかけで一緒に居ることが多くなっていた。
そうしている内に気が付いたらクラスの内外からお似合いのカップルだと噂されるようになっていた。
大井君の方は満更でもなかった様で私へ対して色恋的な意識を向けて来るようになっていて、私は一貫して無視し続けていたにも関わらず、大井君がひたすら仄めかし続けるせいで既成事実の様に浸透してしまっていた。
色恋に興味がないどころか大井君のせいで嫌気が差していてどうでも良いと思っていたのもあって、噂話は放置することにし関知しないことにしていた。
2年に進級したら大井君とはクラスが別れて、しかもお互いにフロアも違うクラスだったこともあり大井君とはほとんど接することがなくなってサッカー部や勉学の活躍を耳にするくらいだったし、3年に進級してもクラスが違い学年全体のイベントでもなければ大井君と接することはなかったのだけれど、どうにも私と付き合っている事を装って浮気モドキをしていた様で、偽りの浮気関係が終わって捨てられた女の子が恨みを晴らさんとばかりに告げ口をしに来たことが何度かあったし、私が知らないだけで私に隠れて浮気をするという体の付き合いを繰り返し行っていた様だった。
私にはよくわからない感覚だけど、カッコいい彼氏の大井君に学校内でも有名で評判の良い彼女という事になっている私と並んで思われるという関係が魅力的に思える様で、大井君の浮気相手カッコカリは絶えることなく常に誰かと付き合っているようだった。
そんな状況で大井君が誰かしらと刹那的な恋愛ごっこを楽しんでいて・・・その浮気相手カッコカリさん達はだいたい大井君とオトナの関係になっている様だけれどそれも興味がない話で、実際受験シーズン真っ只中の2月中旬になるまでほとんど悪影響がなかったし、奇妙な関係は続いていた。
それなのに急に私との関係は嘘・・・と言うか二人揃って誤解を払拭しようとしなかっただけでそんな関係は最初からなかったという真実を公表し、2年生の中では有名な
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