第9話
side
バレンタインの翌日、感じる僕への視線がいつもよりも多かった。
その理由がわかったのは昼休みになってからで、サッカー部の仲間達から質問をされたからだった。
『おい
ここから状況を調べ始めたら昨日の今日だと言うのに学校中にかなり知れ渡っているようで、逆に何人にも尋ね返された。
「あたしは何も言えないって言ってるでしょ!」
「言えないってことは何かは知っているってことでしょ?」
「ノーコメント!」
曽根井さんは興味本位で事情を探りに来た生徒に囲まれて質問攻めされていた。
「ちょっと、ごめん。曽根井さんに用があるんだ」
「ほら、友達が来たから!みんな散って!散って!」
曽根井さんが周囲に集まっていた人達を追い払った。
「大変そうだね」
「朝からずっとこうよ。あたしがりーちゃんと仲が良い事を知ってる人達が次々聞きに来てうんざりよ」
「朝からずっとなんだ・・・僕は妙な視線を向けられてはいたけど、声を掛けられたのは昼休みになってからなんだ」
「そうなの?
まぁ、優斗君はりーちゃんと付き合ってそうと思われていた相手だし声を掛けづらかったのかもね」
「そう思われてたの?」
「そうよ。だから余計に注目を集めちゃったのかもしれないわね。
それよりもちょうど良かったわ。ちょっと話したいことがあるから付き合ってもらえないかしら」
「もちろん良いよ。僕も今の状況について聞きたかったし」
曽根井さんに連れられて
実のところ曽根井さんとは梨衣子や
そして、曽根井さんも何人もの人から梨衣子と大井先輩について聞かれているだけで情報源はわからないらしいし、僕へも確認するように情報源の心当たりについて尋ねてきたけど知らないので二人では何もわからないという事だけがわかった。
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