一話 普通を装う女子高生 其の壱
「ねえ! リコ聞いてる!? 私が真剣に話してるのに!! なんでそういつもボケっとしてるの?! 」
親友の
「だからさ! そう言う風に適当な反応が良くないって言ってるの〜。リコはいい子なのに何でこう少し抜けてんだろうね? 」
「抜けてなんかないよ。私はとっても平凡で、至って普通の女子高生だもの。抜け落ちてる部分なんてあるわけ無いんだから」
そう言うと
「だから〜! そう言う風にちょっと機械的な感じが普通じゃないんだよー。顔はいいのに抜けてるせいで何人の男子がリコに向かって気付かれず傷を負ったか......」
水筒の中の水をごくごくと飲んでいるとどこからかコソコソとした話声が聞こえて来て、それに
「ねえ、知ってる? 最近流行りの噂。うちの学校の大鏡あるでしょ?夜にあれの目の前に立って手を置くと鏡の中に吸い込まれちゃうらしいよ」
「ええ?! あの三階大鏡のこと? あはは、そんな小学生みたいな都市伝説あるわけ無いじゃん! 」
「いやいや、実際何人か不登校の子がいるんだよ」
話し声に聞き入ってしまい、我に帰るも心の底にある何かが呼んでいる様に感じ、ほんの少しだけ考え事をする。
(そんな事あるわけ無いだろう)
「
「うん? 何それ? 何のことさっぱりわかんないんだけど」
「あー、ならいいや。何かさっき噂話が聞こえて来たんだけど
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