電柱
もちっぱち
じっと見た
ただまっすぐ立つだけ
朝日が昇っても
夕日が沈んでも
雨が降っても
風が吹いても
犬におしっこをかけられても
カラスに休憩所にされても
どんなに罵倒を浴びても
返事はない。
それでも
ただ静かに佇む。
動かない。
地震があったら少し揺れるかもしれない。
動かないし、話さないし、
何も食べないし、酸素もいらない。
でも今の時代には絶対必要。
インターネットを使うには、
すごく重要です。
光回線を
山や川があっても
どこまでも繋いでいます。
電柱。
そう、あなたがいるから
ゲームもオンラインでできるし、
スマートフォンを繋いで
電話もできます。
メッセージ交換や
動画視聴、音楽を自由に聴けるように
なりました。
黙って何も言わずに
立っていてくれてありがとう。
それが人間でも同じじゃないだろうか。
無口な人。
食が細い人。
動くことができない人。
雨や風が平気な人。
でも、存在価値は壮大です。
電柱。
大事にしようと思う。
どうかするってわけじゃないけど
いつもありがとう。
感謝しようかな。
ここにある すべてのものに。
電柱 もちっぱち @mochippachi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます