第378話 水着鑑賞会

 ハーレム宣言から3日後、明後日には休日が迫っていた。楽しみすぎる。


 夜になって、明後日を待ち遠しくし思いながら寝ようと考えていたら、ステラから声がかけられた。


「ラーイさん♪」


「んー?なぁに?」


「今日、みんなで水着を買いにいったんですけどー、私、みんなにセンスがあれだとか言われてー、可愛い水着選べたか自信ないんですー」


「ふむふむ?」


 なんだか棒読みな気もするが、とりあえず要件を聞くことにした。


「だからー、3つある候補の中からライさんに選んでもらおうと思って♪」


「ほほう?」


 水着鑑賞会ということですか?それは楽しそうなイベントですね!


「ではさっそく!」


 オレはリビングのソファから、すっくと立ち上がった。


「な、なら……僕も……」


「お?」


 珍しく、クリスがついてくるようだ、これは明らかにえちちなイベント、こいつが同行を申し出るのは珍しい。


「うふふ♪クリスったらあのプロポーズから随分素直になりましたね♪」


「す、ステラさんって結構いじわるだよね……」


「えー?そんなことないですー。とりあえずいきましょ♪」


 そして、オレはステラに手を引かれ、ステラの部屋に連れていかれた。クリスもついてくる。


「クリスも水着、3種類あるの?」


「……一応……」


「へぇ」


「うふふ♪みんなで買いに行ったとき、今晩のこと、私が提案したんです♪クリスにだけこっそり♪」


「なるほど……」


「じゃあ、ライさんはここに座ってください♪」


「はぁーい♪」


 オレは与えられた椅子に座って大人しく2人を眺めることにした。


「じゃあ、まずは私オススメの水着から♪」


「ねぇ、ほんとにコイツが見てる前で着替えるの?」


「そうですよ〜♪えいえい♪」


「ちょっ!ステラさん!?」


 ステラがクリスに抱きついて、服を脱がし出した。


「うふふ♪」


 笑顔で、自分も脱ぎながら、美しい裸体を晒していく。


「はい、どーぞ♪」


 ステラがビキニタイプの水着を渡した。

 ん?あれって……



 少ししたら、同じデザインの水着を着た2人が目の前に現れる。


「どうですか?」


 ステラは自信満々だ。


「んー……」


 オレは首を傾げる。

 2人はどんな水着を着ても似合う。美人だから。でも、これはどうなんだろう?


 2人が着ているのは、金ピカで、装飾がほとんどないシンプルなビキニだった。紐ビキニなので引っ張ればすぐに脱げそうで危うい雰囲気がある。


 なんというか、富豪が集まるカジノとかで、接客を担当してる女性とかが着てそうな、すごくいかがわしい雰囲気を感じた。


 なんというか……ステラはなんでも金ぴかにしたがるみたいだね。うん、まぁそういう隙があるのも可愛いけど、この水着はバカンス用にしてはエッチすぎる気がする。


「あれ〜?やっぱり、いまいちでしたかぁ〜?」


 ステラが身体のラインを強調するように、両手を這わせて微笑んできた。


「ごくり……いや、えっちはえっちだけど、えっちすぎるというか……なぁ?」


「え?僕に聞かれても……」


 クリスは両手で身体を抱いてモジモジしている。隠してるつもりなのか、逆にエロい。


「じゃあ次に行きましょー!」


 ステラが紐をシュルッと解く。するとまた美しい身体が解放された。


 クリスの紐もステラが引っ張ってくれた。素晴らしいショーだ。


 次に着てくれたのは、クリスが選んだという水着だ。


「んー?なんというか、バカンス用というか、トレーニング用?って感じかな」


「ですよね〜♪私もそう思います♪」


「そうかなー……恥ずかしくないし、動きやすいと思うんだけど……」


 2人が着ている水着は、競泳水着っぽいかんじで、ステラが白とピンクの流線形のラインがあるようなもの、クリスが金色と白のラインがあるようなものを着ていた。


 ちなみに、これはこれで、オレのツボには刺さっていた。


「ごくり……」


「うふふ♪厳しい感想のわりに、目が血走ってますね♪」


「キミって……」


「だって……こういうのも好きだから……」


「てなると、やっぱりリリィやソフィアが選んでくれたのが1番ってことなんでしょうか?」


「そうなんじゃない?みんな似合うって言ってくれたし」


「そうなんだ?」


「はい♪それもお見せしますね♪」


「うん!楽しみだ!」


 そしてまたストリップショーがはじまった。楽しすぎる。


「どうですか♪」


「どうかな?」


 最後に2人が見せてくれたのは、それはもう可愛らしい、2人に似合うように選ばれた水着だった。


 これまで2つがネタ枠だったと思えてしまう。


 まずステラ。ステラが着ているのは、青のグラデーションがかったビキニだった。上の方が濃い青で下に行くほど明るい青になっている。胸のあたりに小さな金のリングがあり、そこにビキニの布が結ばれて水着の形になっている。腰の両側にも同じように金のリングがあって、布が結ばれていた。


 ぱっと見はシンプルな水着だ。でも、ステラの美しい水色の髪と合っているし、水着以外にも綺麗な装飾品がステラを飾っていた。


 首からは水色の宝石がついたネックレスをぶら下げていて、左腕と右腿に、銀色のアクセサリーが巻かれている。

 サンダルは青い紐で縫われた民族風の模様があるもので、ヒールがついている女性らしいものだった。


「綺麗だ……」


「うふふ♪ありがとうございます♪」


 クリスの方を見る。クリスもビキニタイプの水着を着ているのだが、ステラのベーシックな三角ビキニと違って、首紐がクロスしてるデザインのものだった。胸を隠す布面積は少なめで、上のビキニは白いシンプルなデザインだった。この時点でなかなかにセクシーだ。


 下半身側は、黄色ベースのものに白の花柄が散りばめられたもので、ビキニの上下で異なる柄なのがオシャレだった。


 足元はコルク素材のサンダルで、くるぶしあたりにお花の飾りがつけられていた。


 手首には何本かのカラフルなブレスレットをつけていて、耳には緑色の宝石がついたイヤリングをつけている。


「セクシーで、女の子らしくて、可愛い……」


「あ、ありがと……」


 オレは、2人の美女を見て固まっていた。


「うふふ♪カチカチですね♪」


「へ?いやいや!」


 オレは理性を保って誤魔化そうとする。


「なんで我慢するんだよ?いつもはキミから襲ってくるくせに……」


「なんというか、明後日のお楽しみに取っておきたい気分というか」


 本心であった。明後日、まとめてみんなをもぐもぐするつもりなので、そのときの新鮮さを残しておきたいのだ。


「そうなんですか?あら?そうなると、事前にお見せしたのは失敗でしたかね?」


「ううん、そんなことはないよ。すごく楽しかった。でも、その姿のステラとクリスを食べるのは明後日にとっておきたいな」


「変態……」


「うふふ♪なるほど、ライさんの趣向は理解しました♪じゃあ、今日は我慢されますか?」


「え?えっと……それは……一回くらいは……」


「えー?ライさんだけ満足する気ですかぁ〜?」


「じゃ、じゃあ一回ずつとか……」


「うふふ♪冗談です♪一回だけ、スッキリさせてあげます♪カチカチ、ですもんね?」


 なんて、できた嫁なのだろう……オレのわがままを全部聞いてくれる勢いだ……


「う、うん……」


 ありがたいので、お願いすることにした。


「じゃあじゃあ、どの水着でします?今着てるのは明後日のお楽しみなので、最初の2つのどっちかにしましょうか♪」


「じゃあ、2つ目で。最初のやつはまた今度お願いします」


「わかりました♪」


「僕はなにがなにやら……」


「いいから着替えましょ♪」


 そして2人はもう一度、競泳水着に着替えてくれた。


 ステラに肩を押され、クリスが一緒に近づいてくる。そして、椅子に座っているオレの前に跪いた。


「今日は、明後日にそなえて、お口とお胸で一回だけ♪ご奉仕しますね♪」


「お願いします」


「はぁーい♪」


「クリスも頼む」


「わ、わかった……」


 2人がオレのズボンに手をかけ、更に接近した。


 いつもと違う服を着た2人がオレに奉仕する姿は新鮮で、一度満足した後、我慢するのが非常に大変だった。

 後日、改めて、一晩中可愛がってやろうと思う。

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