第331話 メイドハーレム~イヤイヤ&従順編~

 オレ、天才かもしれない……


 カン!カンカン!カン!


 オレの前で2人のメイドが木刀で戦っている。


 場所は玄関前のロビー。


 オレは2人のことをリビングから持ってきた椅子に座って眺めていた。


 模擬戦をしているのは、コハルとクリスだ。


 どちらも剣の技術はオレよりも上、実力者同士の戦いは見応えのあるものになるはずだった。しかし、そうはなっていない。


 なぜなら、2人はメイド服のスカートを気にして上手く動けていないからだ。


 クリスなんて超ミニスカートだし、コハルは履き慣れないスカートがふわふわ動く度に片手でおさえている。


 これが、ロビーなんぞで模擬線をさせている理由だった。


 あまりにセクシーな試合なので、人の目に触れることを恐れて室内で戦わせているのだ。


 で、2人がスカートを気にして動きを止めると、


「手を抜いたらもっと恥ずかしいことさせるぞー」

 すかさず指摘するオレ。


「くっ!変態め!」

「ライのバーカ!」


 憎まれ口を叩いてから、またカンカンと剣を交えはじめる2人。


 その足元からは、2人のおパンツがチラチラと顔を覗かせていた。


「おほー……」


 コハルには赤と白の縞パン。


 クリスにはセクシーな白レースを履かせている。ガーターベルトとの相性が素晴らしい。


 オレは、神妙な顔でその試合を眺め続けた。


 見応えがないなんて言ってすみません。

 見応え、ありまくりです。


 やっぱり、恥ずかしがる女の子って良いよね。


 真っ赤になってるのがすごくいい、クリスはなんか睨んでくるけど。


 こうして、しばらく2人のおパ…試合を眺めていると。


「ボクの勝ちー!」


「くっ!」


 3本勝負を制したのは、コハルであった。2対2の接戦を繰り広げたあと、コハルが恥を忘れて試合に没頭。

 おパンツをサービスしまくって勝利を掴んだのであった。


 ナイスおパ…ガッツだ。


 パチパチパチ。


「おめでとー」


 オレは、なにに対しての拍手なのか怪しいが、拍手をしながらお祝いの言葉を述べる。


「ありがと!」


「こんな服じゃなければ……」


「クリス、言い訳カッコ悪いぞ!」


「そーだそーだー」


 はしゃぐコハルに便乗して、生意気メイドを辱めてやる。


「くっ!」


 想像通り、悔しそうにしてくれて、ぞくぞくした。


「じゃ、負けメイドには罰ゲームだ、こっちこい」


「……」


「勝者のコハルたんは、オレの隣に座ってね」


「うん!」


 クリスがオレの前に立ち、コハルが隣の椅子に腰掛ける。


「スカートめくれ」


「いやだ」


「もっと恥ずかしいことするぞ?それに約束だろ、メイドになるって」


「くっ……」


 おずおずと、めっちゃイヤそうにしながら、スカートをたくしあげるクリス。


 おぉー、こいつが服従してるのって新鮮でいいな。


 オレは、まじまじとクリスの顔とおパンツを交互に見てから、ズボンを脱いだ。


「またがれ」


「……」


 無言で悔しそうにしながらまたがってくるクリス。


「動け」


 そして、イヤそうにしながら動き出した。


 ふと、隣を見る。


 ポカーン。

 隣のコハルは、オレの行動にあっけに取られてポカン顔をしていた。そして、オレと目が合うと、はっと正気を取り戻す。


「ぼ、ボクは勝ったから、もういってもいい?」


「コハルには、勝ったからご褒美あげるね」


「んむっ!?」


 オレはポニテを引き寄せてキスをした。深いキスをし続けていると、とろとろになってしまうコハル。


 うん、クリスがギブアップしたら、この子にもご褒美をあげないとな。


 クリスにはお仕置き、コハルにはご褒美だ。


 何が違うのかは、オレにもわからない。



「お腹すいた」


 オレは独り言をつぶやきながら、キッチンを覗き込む。


 昼から5人も相手にして、さすがに体力が減ってきたのだ。そろそろ補給が必要だ。


 キッチンの中を見ると、清楚メイドとお姉さんメイドが会話しながら料理を作っていた。


「それって夕食?」


 2人に近づきながら話しかける。


「あ、ライさ…ご主人様、そうです。今日はフルコースにしてみようって話してたところです」


「へー、それは豪勢だね。なんか祝うことあったっけ?」


「うふふ♪ご主人様の王様就任祝いですよ♪」


「はは……王様のことはそこまで喜んでないけど、2人の気持ちはすごく嬉しいよ。ありがとう」


「いえいえ♪もしかして、小腹がすいた感じですか?」


「うん、そうだね、何か食べるものあるかな?」


「そうですね、ちょうど、お魚料理の試作品が」


「じゃあじゃあ!私が食べさせてあげます!ご主人様!」


 ステラが嬉々として手を上げて立候補する。


「じゃあ、お願いしようかな」


「はい♪あーん♪」


 ステラがフォークにさしたお刺身みたいなものを口に運んでくれる。なんだっけこれ、あぁ、カルパッチョ的な?


「もぐっ」


 あーんされたものを口に含み、ひと噛みすると、


「あ、まだ飲み込まないでくださいね?」


「んぐ?」

 こくこく。


 ステラの謎の提案にオレは頷く。


「この料理は、ソースをかけて完成するんです♪」


 トロッとした、ソースを指につけ、ペロッと自分の舌につけるステラ。そして、ゆっくり近づいてくる。


 オレはすぐに意図を理解して口を開けた。


「はむっ、はむはむ」


 オレは噛みつかないように気をつけて、ステラの舌を味合う。

 確かに、お魚にソースが絡んでとても美味しかった、ような気がする。正直、ステラのえろい表情を見てたら、味なんてよくわからなくなっていた。


 一旦、口を離す。


「もぐもぐ、んぐ、美味しい、もっと食べたい」


 ぐいっ。


「あん♡」


 オレはステラを引き寄せて、このえっちな女を味わい尽くすことに決めた。


「んー♪リリィもご主人様に食べさせてあげたらどうですか?」


 ステラをぺろぺろしていると、ステラがリリィの方を見て提案してくれる。


「じゃ、じゃあ……こちらのスープを……」


 リリィもステラを真似して、コーンスープのようなものを口に含み、近づいてきた。


 オレは大人しく口を開けてそれを待つ。


 ステラを抱きしめたまま、もう片方の腕でリリィを抱きしめ、甘いスープが流し込まれてくるのを受け入れる。そのままリリィの舌に吸い付いた。


 すごく美味しい。


「なんてえっちなメイドたちなんだ……2人とも、そこに寝転びなさい」


「はぁーい♪」

「かしこまりました…」


 2人がキッチンの広い作業台に寝そべる。


 オレはそんな美味しそうなデザートを本格的に食べることにした。


 食欲なんて、2人のロングスカートに手を入れた瞬間に吹き飛んでいた。もちろん、全部は脱がさないで、はだけさせた状態で楽しむ。


 ステラは白のレースの下着で、リリィは黒のレースの下着を履かせていた。


「えっちそうなステラが清楚な下着で、清楚そうなリリィがえっちな下着履いてて興奮するな」


「ご主人様が用意したからです///」


「やぁーん♡またえっちって言って、ひどいです♪ご主人さまぁ♡」


 最高だ。


 これが一ヶ月つづくのか……やれやれ、困ったもんだぜ……楽園かよ……


 そう思いながら、オレのメイドハーレム1日目は幕を下ろした。

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