第329話 メイドハーレムの幕が上がる

「ふぅ……」


「ライ様、お疲れ様でした」


「うん、ありがと、リリィ」


 王様になってもいいよとジャンたちに伝えたあと、オレたちは、みんなして屋敷に戻ってきた。色々迷いもあったので少し気疲れしたが、まぁいい。


 今、屋敷には家族と、あと暴食ドラゴンしかいない。


 つまり、


「じゃ!さっそくみんな着替えてきてよ!」


 そして僕と契約してメイドさんになってよ!


 みんなは、オレのセリフを聞いて、それからオレが目をキラキラさせているのを見て、なんのことかをすぐ理解してくれた。


 ステラやリリィを先頭に、着替えに向かってくれる。何人かは渋々といった様子だったが関係ない。


 オレは!オレのメイドハーレムを早く拝みたいのだ!


 そして、期待を膨らませながら少し待っていると、オレの天使たちがメイド服に身を包んで、目の前に勢ぞろいした。


「おぉ……おぉぉぉ……」


 オレは、美少女メイドたちを見て、感嘆の声を漏らす。


「素晴らしい……なんて、素晴らしいんだ……」


 ぼそぼそとつぶやきながら、みんなの前を行ったり来たりして、ジロジロと観察してしまう。


「あんまりジロジロ見ないでよね!」


「そうそれ!ツンデレメイドいいね!」


「誰がツンデレよ!」


「ちょっと待ってね!可愛いソフィアたん!1人ずつしっかり観察するから!」


「……」


 ソフィアのことを静かにさせて、1人ずつ観察することにした。


 まずは、リリィ。


「ら、ライ様……どうでしょうか?」


「最高だ」


「ありがとうございます///」


 頬を染める清楚シスターは、今はシスターじゃない。清楚メイドだった。


 リリィには、ロングスカートのオーソドックスなメイド服を着てもらった。


 黒ベースのワンピースタイプの服に胸からスカートと同じくらいまで長さの白エプロンをつけている。

 清楚さを演出するために、手には白のロング手袋、肘まで隠れる長さを装着、頭には、もちろん白のメイドカチューシャ。


 この清楚メイドを食べるのが楽しみである。


 次にソフィアの前に移動する。


「……なによ」


「完璧なツンデレロリメイドだ……」


「ツンデレでもロリではないわよ!」


 食い気味にキレてくるそれは、オレが求めるツンデレメイドそのものだった。


 ソフィアのメイド服のスカートは、膝上くらいの長さにしてあり、見えている足にはもちろん白のニーソックス。

 ツンデレにはニーソ、完璧だ。


 エプロンのところどころにはフリルをあしらっていて、ソフィアの可愛らしさに花が咲く。

 白い髪のソフィアには、黒のステッチが入ったメイドカチューシャを装備してもらい、サイドテールのリボンは黒の細いものにしてもらった。


「素晴らしい」


 次に、ステラのことをチェックする。


「うふふ♪どうですか?ご主人様♡」


 ステラが長いスカートを両手で持って、くるりと一回転してくれた。


「かわいい……かわいすぎる……」


「ありがとございます♪でも、ミニスカートでも良かったですよ?」


「ステラはえっちすぎるから、逆に隠れてる方がえっち」


「やぁーん、私えっちじゃないです。ご主人様が大好きなだけです♪」


 ステラには、リリィよりも更に長いロングスカートのメイド服を着てもらった。


 地面から10センチちょいのロングスカートだ。白い靴下がチラチラと見える。


 そして、上着も露出度をおさえて、長袖にしてみた。袖口などには派手過ぎないフリルを装飾していて、エプロンの装飾はシンプルに、お姉さんメイドを目指してみたのだがイメージ通りの姿が完成していた。


 頭にはもちろんメイドカチューシャをつけて、綺麗な角の根元には、小さな黒いリボンを結んである。


 早く、あのスカートの中に潜り込みたい。


「よし、次にティナ」


「なんじゃ……その目は」


「ろ……」


「ロリって言ったら脱ぐぞ?」


「え?それって今すぐしたいって意味?ティナはえっちだね」


「……」


 ティナには、ミニスカロリメイドになってもらった。


 ちょっと動いたら見えそうなスカートに黒タイツを履いてもらっている。

 見えそうで見えない、それがいいんだよなぁ。

 タイツから少し透ける雪のような白い肌も素晴らしい。


 上着は半袖にして、短い白手袋、頭にはメイドカチューシャで完成だ。いつもの三つ編みは、宝石をとってもらい、白の細いリボンで飾ってもらった。


 へへへ……かわいいなぁ…あとでいじめてやるぜ…


 次次!コハルたんだ!


「あのさ……この服…動いたらパンツ見えそうなんだけど…」


 恥ずかしそうに、自分のスカートを持って、グイグイと下にずらそうとするコハル。


 ティナほど短くはないのだが、いつも短パンのコハルにとっては、このスカートは短すぎるらしい。


「パンツとか言わないの、女の子なんだから」


「でもさー……はぁい……」


「でも、そのおパンツはあとで見せてね」


「へんたい……」


 ジト目のコハルをチェックする。


 コハルには元気っ子らしい健康的なメイド服を用意した。


 膝上くらいのスカートに上着は半袖、靴下は短いものにして、女の子らしい黒のパンプス。

 手首には、メイドカチューシャっぽいデザインのシュシュをつけてもらっている。


 ポニテのリボンは白色の大きいものに変えて、胸元には大きめの赤リボン。


 頭のメイドカチューシャには、赤のステッチを入れてみた。魔法を使っていないから今は栗色の髪だが、それでも赤が似合っている。赤髪バージョンと変身前バージョンのメイドコハルを楽しめるのが二度おいしい。

 もちろん、二度以上、何度だって食べる予定だ。


 うん、健康的でいいね。


 オレがうんうん頷いていると、コハルは、まだスカートを触ってモジモジしていた。


 その恥ずかしがる姿を見て、オレは良いことを思いついた。オレにとってはすごくいいことだ。あとで絶対やろう。


 次にミリアの前に移動する。


「あにょ…おにいちゃん…」


「こら、ご主人様だろ?ミリア」


「はう…ご主人様…」


 妹メイドの爆誕であった。


 可愛らしいミリアには、フリッフリの可愛いメイド服を用意した。


 膝上くらいのフレアスカートは、大きく広がって魔法少女みがある雰囲気を演出し、袖口やエプロンの装飾もフリルだらけにしてもらった。


 かわいい×かわいい=超かわいい

 なのである。


 胸元のリボンはピンクにして、エプロンや袖口のステッチもところどころピンクを入れてもらった。

 ミリアのピンク髪とマッチしててすごく可愛い。


 へへへ……あとでおにいちゃんが可愛がってやるからな……


 次にクリス。


「……」


 無言で腰に片手を当てて、オレのことを睨みつけてきやがる。


「えっろ……」


「サイテー!バーカ!」


「恥ずかしがんなよ、えろかわいいぞ」


「嬉しくない!」


 プンプンしてるクリスには、なかなかにエロいメイド服を着せている。


 スカートは超ミニだし、そのスカートから、白のガーターベルトが出ていて、ニーソックスと繋がっている。


 そこを眺めているだけで米が進みそうなエロさだ。


 上着は半袖のシンプルなものかと思いきや、胸元が大きく開いていて、胸の谷間がよく見える。


 あとであそこに指をつっこんでやろう。

 ……なんなら他のものも……


 んん!あとはメイドカチューシャを装着して、クリスも完成。


 これがメイドハーレム……オレの……メイドハーレム……


 オレは、またみんなのことを見渡せる位置に行って、感動の声をあげた。


「すごい……みんな可愛すぎる……誰から食べようかな……へへへ……」


 口から欲望が溢れでる。


「……」

「……」


 シーンと怪しげな空気が流れる。


 ここで?今すぐここでいいんですかね!?


 ここは玄関前のロビーで、みんなは広い階段の前に立っていた。


 なんとなく、帰ってきたご主人様(オレ)をお迎えしてくれた雰囲気を演出したくて、ここに集合してもらったのだが、そうか、このままの流れではじめてしまってもいいのか……


 いいんだよね?


 オレが、わきわきと両手を動かしはじめると、


「……メイドなんだし、お仕事しなくちゃよね?えーっと、わたし、掃除でもしてくるわ」


 ソフィアが謎の発言をして、掃除道具入れの方に向かって歩いていった。


「およ?」


 ツンデレロリメイドがオレの前から逃げていく。


「じゃあ僕も」


「ん?」


 クリスまで逃げはじめ、それにティナとコハルもしれっと続く。


「あいつら……」


 いや、逆に泳がせておくのもありか……それはそれで楽しそうだ。

 オレは、どうやってメイドたちを楽しむか脳内シミュレーションをはじめていた。


 準備はすでにはじまっているのだ、いや準備万端なのだ。


「ライ様……あの」


「こら!ご主人様だろ!リリィたん!」


「は、はい……申し訳ございません、ご主人様」


 おほー!リリィがご主人様って言ってる!オレのことを!


「へへへ……」


「おにいちゃ…ご主人様…目がこわい…よ…」


「うふふ♪楽しいことになりそうですね♪」


 ステラのセリフを聞いて、すでにすごく楽しいです!と脳内で回答する。


 オレのメイドハーレムによるメイドハーレムパーティがはじまった。

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