第197話 戦隊ヒロイン物
「ここがリフレットかー!」
門番のいない町の門を馬車に乗ったままくぐって、そう叫ぶ。
「新しい町だー!」
「ピー!」
「だなー!」
コハルと2人で御者をやりながら、テンションあげあげで町の中を見渡した。
リフレットは、大きな町同士を中継する位置に存在する そこそこの大きさの町で、中継地ということもあり、あまり名物はないそうだ。
名工の町デルシア、貿易の町ガルガントナ、みたいな二つ名はない。
言うなれば、中継の町リフレット、である。
リフレットは四方に出入り口があり、それぞれの門の近くに馬車タクシー乗り場がある。それらから、主要都市行きの便が出ているようだった。
町の中を進んで宿屋を見つける。馬車とお馬さん2頭を宿の敷地内にとめ、受付に行って駐車料金と2部屋分のお金を支払った。とりあえず1週間分払っておくことにした。
「探検だー!」
「ピー!」
「だなだな!」
「私もー!」
オレはコハルとステラを引き連れて、町へ繰り出すことにした。
他のみんなはミリアの服の下見をするとのことだった。
それを聞いたオレの連れ2人は
「ボクも選びたい!」
「私も!」
なんて言い出す。
探検を優先したくせに、ミリアの服にも口を出したいらしい。
なので、「じゃあ、今日は下見ね」ということになったらしい。また明日、女子みんなで買いに行くとのことだ。
と、いうことで改めて探検に出発だ!
ステラとコハルと手を繋いで町を歩く。両手に花の贅沢なお散歩であった。
「この辺の服屋とかミリアによくないですか!?」
商店街を歩いてると、中世の貴族令嬢が着てそうなドレスの店を指してステラが言う。
「ん〜、歩きにくそうじゃない?」
「うふふ♪そうかもしれないですね。ミリアは転んじゃいそうです」
「ねー!2人とも!あれ食べてみようよ!」
「いいね!食べよう!」
コハルが見つけた屋台の前に行く。店先には、りんご飴のように、フルーツを飴で包んだお菓子が並んでいた。
それぞれ好きなフルーツを選んで、3人でペロペロ舐めながら、町歩きを再開した。
「ピーちゃんも食べる?」
と、コハルが舐めていた ぶどう飴をピーちゃんに差し出した。
「ピー?ピー…」
いらないらしい、やはりスノーローズ鉱石以外興味ないのかな。
そういえば、ピーちゃんのご飯問題、解決してないよなー、どうするかなー、とキョロキョロしていると、ふと、あるものを目にとらえて、足を止める。
「ふむ?」
「ライさん?なに見てるんですか?」
「…ライのえっち…」
ピーちゃんのご飯とは全く関係ない店だった。
オレが見ていたのは、いわゆるSMショップ?だろうか。ショーケースの中で女王様っぽい服をきたマネキンがムチを持っていた。
「ライさん、ああいうの興味あるんですか?」
「いや、あんまりないけど、服装がね」
その女王様は、競泳水着みたいな服を着ていたのだ。ピッチピチである。
「うふふ♪着てあげましょうか?」
「マジで!?」
「もちろんです♪」
「なんで、あんな格好するのさ?」
「コハル、それはですね、ライさんを誘惑するためです♪」
「ゆ、ゆうわく……ねぇ、ライ、ライはさ…ボクもあれ着たら、嬉しいの?」
「嬉しい!」
即答である。
「じゃ、じゃあ…着てもいいよ…」
マジでか!?これは予期せぬ収穫だ。
「じゃあ!どうせなら特注しちゃおうかな!」
「特注?」
「うん!楽しみにしててね!」
楽しみにしてて、とはおかしな言い回しだ。
だって、楽しみなのはオレなんだもの。
♢♦♢
「ねぇねぇ、セクシーな服着てって言ったら着てくれる?」
「え?……はい…ライ様がそう望むのでしたら…」
「そっかそっか!じゃあ、ちょっときて!」
「はい…」
宿に帰ってきてから、すぐにリリィに声をかけた。リリィの手を引いて、もう片方の部屋に向かう。
特注しようと思って、1人でSMショップに入ったところ、色違いの競泳水着っぽい服がいくつかあったので、我慢できず既製品を買ってきたのだ。
着てもイイっていってくれたコハルとステラのイメージカラー、そしてリリィのイメージカラーにマッチしたものが戦利品として懐の中にある。
ワクワクが止まらない。
それと、この衣装を着せるにあたって思いついたことがあったので、それ用の道具を別のお店を回って揃えてきた。
なかなかイイ組み合わせだと思う、天才かもしれん。
早く試したい。
ガチャリ
「じゃ!リリィはこれね!」
部屋に入ったら、さっそく紙袋を渡す。
先に部屋に入っててもらったステラとコハルにはすでに別の紙袋を渡してあった。
「それとね!こういう設定だから!」
オレが考えたシチュエーションも説明しておく。
「は…はい…」
コハルとステラには説明済みだったので、リリィに嬉々として説明する。
恥ずかしそうに聞いてくれた。
「じゃあ!外で待ってるから!」
ガチャリと一旦外に出る。
「ね、ねぇ…ホントにやるの?」
「私はライさんが喜んでくれるなら、なんでもやります♪」
「わ、わたしも…」
「ふ、2人は、すごいなぁ…」
3人の会話を盗み聞きしながら、着替え終わるのをワクワクと待つ。
「ライさ〜ん、いいですよ〜」
「はーい!」
ガチャリと入室する。
「おぉぉ…」
そこにはぴちぴち衣装に身を包んだ美少女が3人、ベッドに座って手錠をかけられていた。
首周りまでタートルネックになっている競泳水着風の衣装は、それぞれのイメージカラーに合ったビビッドな色合いであった。
コハルが赤、ステラが青、リリィが黄色である。
その衣装に白いニーソックスと、肘まで隠れる白い長手袋をつけていて、さらにめちゃくちゃ短いスカートを履いていた。
イメージは戦隊モノのヒロインである。どちらかというと、エロゲの陵辱物の衣装という感じもする。
リーン。
サイレントのベルを鳴らしたら、オレの理性もどこかに吹き飛んだような感覚になる。
スイッチが入った。
「ふ、ふふふ…やっと、捕まえたぞ。苦労させやがって…」
「やーん!助けてー!」
オレの謎のセリフに対して、ステラが楽しそうに演技を返してくれた。
設定はこうだ。
戦ったあと、3人は負けてオレに捕らえられた、そんだけ。
アホである。
「ふー!ふー!苦労させられた分!お前らの身体で払ってもらおう!」
「へ!へんたい!ばーか!」
コハルが素の状態で反論する。
「コハル、コハル、髪の毛」
「え?あ!うーん!」
すぅ、とコハルの栗色の髪が赤くなった。
「できた?」
「うん!できてる!」
コハルはピーちゃんと一緒に戦わなくても、火属性魔法を使うと髪が赤くなることがわかった。だから、こんな感じで魔力を注げばすぐに赤くできる。
「ふふふ、変態とは言ってくれるな、レッド」
「や、やめろー」
急に演技が下手になるコハル。
だから、胸を鷲掴みにしてやった
「ぎゃっ!?」
「ふふふ、いいおっぱいだな、可愛いじゃないか、感じているのか?」
ぴちぴちスーツのため、少し触ってやると先端の変化がすぐわかる。
「ぼ、ボク、か、感じてなんか…いや…」
「ボクっ子とは、レッド、可愛いやつだ」
もう片方の手で、コハルの口の中をいじめてやった。
「あ、あも…や…や、へろ……んまっ…」
「イエロー、おまえは簡単に捕まえれたから優しくしてやってもいいぞ」
リリィの前に移動する。
「や、やめて…ください…」
「ふふふ…恥ずかしそうにして…可愛いやつだ」
両手で、もみんもみんしながら、リリィを楽しむ。
手錠をかけられて、もじもじしているリリィは最高であった。
次はステラだ。
「ブルー、おまえは…」
「やーん!犯されるー!」
笑顔であった。
「……」
ぐいっ
「あん!」
ステラの腕を引っ張り、体勢をかえた。お尻をこちらに向ける。
パンッ!パンッ!
「いたい♪あーん♪」
優しくお尻を叩いてやる。
「このスケベ女め、お仕置きしてやるぞ」
「やーん♪お仕置きだめです〜♪」
「ふー!ふー!おまえら!3人で奉仕するんだ!」
3人を並べてベッドの上で立ち上がる、全裸になった。
左にブルー、真ん中にレッド、右にイエローだ。
「や、やらなかったら!えーと……ま、町をほろぼすぞー!」
「それは、困りましたね♪」
「こ、この、へんたい……ボクが絶対退治してやるんだからな…」
「わ、わかりました…ご奉仕致します…」
3人が手錠をかけられたままオレに奉仕する姿を眺める、最高の気分だ。
こうして、戦隊モノヒロインシチュを存分に楽しんだ。
みんなも協力してくれて、とても、とても楽しい時間だった。
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