第174話 4人におまけまで…
外は暗くなり、いつもならそろそろ寝ようとしている時間になっていたが、まだ3つも石が残っているという事でリリスたちの目はキラキラと輝いていた。
「せ〜の…それっ」チョン
「ありゃ、2人とも残念だったね〜」
「うん」
「はい」
「でも2人とも2属性もあるもんね?気にしない、気にしない」
「そうですよね…。使えるだけでも凄い事…」
「うんうん。そうだよ〜」
「次は私たちだね?アリアちゃん」
「うん!」
「一緒にしよっか?」
「うん!」
「ぐるぐるして…いくよ?それっ」チョン
「お?2人とも覚えたの?」
「うん。私はキュアだって…回復だと思うんだけど病気用かな?」
「へぇ~。アリアは?」
「アリアは…」
「あっ!ごめんね。お姉ちゃんが読んであげるからね?」
「…うん。…これだよ」
「えっと…投…てき…結…界?投てき結界かな?」
「投てき結界?」
「うん。アリアの魔法は守る魔法と回復だから…たぶん守る魔法だと思うよ?」
「へぇ~」
「あと結界って付いてるから、今まで使ってた結界の強いやつとか便利なやつかも知れないね?」
「そっかぁ〜」
「今日はもう夜だから、また明日使ってみようね?」
「うん!」
「リンちゃん、アリアちゃんおめでとう」
「ありがとう」
「ありがと〜」
光属性も調べ終わり、次に闇属性であろう黒い石を触る事にした。
「闇は私だけしか持ってなかったね」
「そうだね。同じように触っていくね?」
「うん。私は今回、最後にするよ」
「は〜い。じゃあみんな?触るよ~」
「は〜い」
「…リン、ティム、マリー、ミーナ、リサも何も無かったか…」
「うん。あとはアリアちゃんとエレナちゃんだね」
「お姉ちゃん最後でいいから、2人も触ってみようね〜?」
「うん!」
「うん」
「集中して、ぐるぐるして〜ポカポカしてきたかな?」
「ポカポカ〜」
「暖かいよ〜」
「触っていいよ〜」
「は〜い。それっ」チョン
「うん」チョン
「エレナはダメだったみたいね?」
「うん」
「アリアは?」
「お姉ちゃん?出たよ」
「お〜。わかった。お姉ちゃん読んであげるね〜」
「うん。…こうだよ」
「これは…ビ•チャームだね」
「ビ•チャーム?」
「うん。前にアリアのステータス見た時に????ってあったでしょ?」
「うん」
「これ、魅了魔法なの。お姉ちゃんとお揃いの吸血姫の魔法だよ」
「ほんと?」
「うんうん。これは…見た事あると思うよ?新しくきたワイズ領主に使ったからね」
「えっと…」
「忘れちゃったかな?お目目がトロ~ンとして、聞いた事何でも話してくれてたんだけどね」
「えへへ…忘れちゃった」
「そっか。そうだよね…ナーレの領主の事で良かった事なんて無いもんね。忘れてくれる方がアリアにはいいかも…」
「お姉ちゃん?」
「何でもないよ?私とお揃いだから、使いたい時はちゃんと聞くんだよ?」
「は〜い」
アリアに魔法の説明をした後、リリスも黒い石を触るが何も覚える事ができなかった。
そして…いよいよ最後の石。
「さぁ最後の石、たぶん無属性だろうね」
「うん。もう無属性しか残ってないもんね」
「だね〜。無属性は持ってる子多いから順番でいいかな?」
「は〜い」
「まず私から…それっ」チョン
「ダメだったね〜」
「うん。次はリンね?」
「うん。…それっ」チョン
「残念。次はティムね?」
「は〜い。…えいっ」チョン
「ん?ティム?お〜い?」ブンブン
「あっ!びっくりしちゃった」
「みたいだね?何か覚えたの?」
「うん!身体強化!お姉ちゃんたちとお揃いになったよ〜」
「お〜。おめでとう」
「おめでとう。ティムちゃん」
「ティムお姉ちゃんおめでと〜」
「うん!ありがとう」
「さぁどんどんいくよ〜。次はアリアだね?」
「うん。…えいっ」チョン
「残念。今日はもう2つも覚えた後だもんね」
「うん!」
「次はマリーだね〜」
「は〜い。…それっ」チョン
「あら〜残念。あと3人か…」
順調に最後の石に触っていき、残るは3人となった…。
「次はミーナだね〜」
「うん。…にゃ」チョン
「ん?ミーナ?ミーナ?」
「にゃはは…私もびっくりしてボーッとしちゃった」
「ね〜。何か覚えたの?」
「視覚強化かにゃ?」
「へぇ~。視覚って確か…目だったよね?遠くまで見えるのかもね〜」
「にゃるほど…私にぴったりかも」
「うんうん。おめでとう」
「ありがとう」
「次はリサかな?触ってみてね?」
「はい。ぐるぐるして…えいっ」チョン
「お?リサも覚えたみたいだね」
「あっ…はい。わかってても慣れないですね」
「ね〜。私もびっくりするよ」
「私は、嗅覚強化ですね」
「えっと…嗅覚って鼻だっけ?においで色々わかるようになるね」
「へぇ~。なんで鼻なんだろ?」
「犬の血からじゃない?」
「あっそっか!ハーフでも犬族の魔法使えるんですね〜」
「みたいだね。おめでとう」
「はい。ありがとうございます」
「お待たせ。最後はエレナだよ?」
「うん」
猫の血が入っているミーナ、犬の血が入っているリサと…2人は無属性の魔法を覚える事ができた。いよいよ最後のエレナの番となる…。
「ぐるぐるして…それっ」チョン
「お?この感じは?」
「お姉ちゃん…」
「はいはい。じゃあ同じようにお姉ちゃんの背中に書いてね?」
「うん。…できた」
「えっと…聴覚強化かな?」
「聴覚強化?」
「うん。聴覚は…確か耳だったかな?この魔法使うと今より遠くの音や声、今より小さな音や声が聞こえるようになると思うよ?」
「へぇ~」
「これは狐の血からだろうね」
「へぇ~。獣人さんたち、みんな覚えたね〜」
「ね〜。みんな自分に合った魔法みたいで良かったよ」
「うんうん」
「7属性を全部調べたから、0個の人はいなかったね」
「そうだね〜。結構、時間かかったけどね~」
「うん。えっと…さすがにもう寝るけど、アリア、マリー、ミーナ、リサの背中は大丈夫?あれだけぐるぐるしてたから、背中ムズムズしてるかな?ってね」
「言われてみれば…してるかも?」
「はい。…してますね」
「うん…私もしてるかにゃ」
「アリアも?」
「うん…背中こしょばいよ?」
「かいたらダメよ?それでいいの。羽がはえようとしてるんだよ」
「ほんと!?」
「うんうん。今からぐっすり寝れば、明日には見れるかも知れないよ?」
「やった〜!」
「よかったね。アリアちゃん」
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