第171話 リサとエレナにも…
エレナにも魔力の事を教えるリリス。自分も魔法が使える力があるとわかったエレナはワクワクと…次にする事を待っていた。
「じゃあ後はみんなでするよ?」
「うん!」
「みんなお待たせ〜。集まってね〜」
「は〜い」x6
「エレナも魔力あったよ〜」
「おめでとう。エレナちゃん」
「おめでと〜」
「よかったね~。エレナちゃん」
「ほら?エレナ。みんなお祝いしてくれてるよ?」
「…うん。あ、ありがとう」
「そうだよ。ちゃんと言えたね~」ナデナデ
「うん」
「じゃあ、みんなでこの石を魔力ぐるぐるした状態で触ってみるよ?」
「は〜い」
「うん」
「はい」
リリスは妹たちをテーブルに集めるとまずエレナにも魔力があった事を報告する。リリスがポーチから6つの石を取り出してテーブルの上に置いていくと、みんなで石に触る事にした。
「あっリン?」
「なぁに?お姉ちゃん」
「リンの指輪もいい?」
「あっそうだね。リサちゃんとエレナちゃんはこれも触ってみないとだね?」
「うん。そうなのよ。少しだけ触らせてあげてね?」
「うんうん」コトッ
「ありがと。よし!じゃあ…この赤い石から触ってみようか?たぶん…火属性かな?」
「うん。色で属性が分かれてるなら…たぶん火だよね」
「リサ?エレナ?さっき教えたお腹のモヤモヤを自分の体の中でぐるぐる動かして、体がポカポカになったらこの石を触ってみてね?」
「はい」
「うん」
「それと…自分が持ってる属性だった場合、魔法を覚えると思うけど…頭の中に魔法の名前が浮かんでくるからね?びっくりすると思うから先に言っとくね?」
「へぇ~。頭の中に…」
「へぇ~」
「誰から触ってみる?」
リサとエレナに石の触り方と魔法の覚え方を話すリリス。みんな楽しみにしていたのですぐに触りに行くと思っていたが…。
「みんなどうしたの?」
「いや…一番最初に触るのは何か…」
「…うん」
「…だね」
「そっか。じゃあ一番最初はお姉ちゃんが触っていい?」
「うん。いいよ」
「うん!」
「誰も試してないから不安にもなるよね…」
「そうなの。ごめんね~お姉ちゃん」
「ううん。大丈夫だよ。私が触って安全か見てみるね?」
「うん!」
「よし。魔力をぐるぐるさせて…それっ」チョン
リンの指輪に付いている石と同じ物だとわかってはいるが、やっぱり誰もまだ試していない石に触るのは不安になっていた妹たち。リリスは一番最初に触る事で安全だと教える事にした。
リリスが赤い石に触るとリリスの頭の中に《ファイヤーボール》と文字が浮かんできた。
「お姉ちゃん?大丈夫?」
「お姉ちゃん!」
「え?…はっ!私ボーッとしてた?」
「うん。大丈夫?」
「やっぱ魔法覚える時って慣れないね〜。わかっててもびっくりしちゃうよ」
「え?それじゃあ…」
「うん。安全、本物の石だよ。これは火の属性の石だったよ。ファイヤーボール覚えちゃった」
「お〜。おめでとう。お姉ちゃん」
「お姉ちゃんおめでと」
「おめでと〜」
「うん。ありがとね〜。安全だから触って大丈夫だよ〜」
「は〜い」
「リンとティムとアリアとミーナも一応触ってみようね?火の属性使えるかも知れないからね?」
「は〜い」
「うん」
リン、ティム、アリア、ミーナもリリスの後に赤い石を触ってみたが、4人は火の属性を持っていないからなのか…誰も新しく魔法を覚える事はなかった…。
「ありゃ…私もダメだった〜」
「仕方ないよ。私たちは火の属性持ってないもん」
「うんうん」
「終わった?じゃあ次はマリーね?リサとエレナは最後にしようね?」
「はい」
「うん」
「じゃ先に触るね?ポカポカさせて…それっ」チョン
「どう?マリー」
「ダメだった…。私の火魔法はお料理専用みたいだね」
「そっかぁ…。でも、種火が使えるだけでも凄いと思うよ?」
「うんうん。マリーちゃんの火が無いとお料理できないもんね〜」
「ね〜。私じゃ火が強すぎて家が燃えちゃいそうだもん」
「そっか…」
「うん。いつもありがとね。マリー」
「マリーちゃんありがとね」
「…お姉ちゃん、リンちゃん」
マリーは新しく火の魔法を覚える事ができなかった。少し元気を無くしたマリーにリリスとリンはいつも助かってるよと、お礼を伝えていた。
「じゃあリサとエレナも触ってみようね?」
「はい」
「うん」
「お腹のモヤモヤに集中して?手の先から足の先までぐるぐる動かしてみて?」
「…はい。動け〜動け〜」
「…動け〜動け〜」
「体がポカポカしたら、この赤い石触ってね?これは火の石だから火の属性持ってるなら、何か覚えるかもね」
「ポカポカ…触りますね?えいっ」チョン
「…私も。それっ」チョン
「リサ?エレナ?お〜い」ブンブン
「お姉ちゃんこれって?」
「うん。2人とも何か覚えたね」
「リサちゃん?エレナちゃん?」
「リサ?エレナ?」
「はっ!ごめんなさい。私…」
「謝らなくていいよ?頭の中に文字が出てきてびっくりしたんでしょ?」
「はい。お姉様…私、種火という魔法を覚えたみたいです」
「お〜。おめでとう。ほんとにメイドに必要な魔法が手に入っちゃったね〜」
「はい!嬉しいです」
「うんうん。エレナはどうかな…?エレナ?」
「…お姉ちゃん、頭の中に何か出た」
火属性の赤い石を触ったリサとエレナ。リサとエレナも石に触った瞬間、ボーッと立っていたため2人にも火魔法が身に付いたんだとわかった。
「うんうん。石触る前に言ったでしょ?頭の中に魔法の名前が出てくるよって?」
「あっ…じゃあこれが?」
「うんうん。そうだよ〜エレナが使える魔法だよ」
「へぇ~」
「何て書いてあったの?」
「…わかんない」
「え?」
「お姉ちゃん?エレナちゃんもまだ読み書き出来ないのかも?」
「あっそっか!じゃあ…お姉ちゃんが読んであげようか?」
「…うん」
「お姉ちゃん後ろ向いてるから、お姉ちゃんの背中に指でエレナが見た文字を書いてくれる?」
「えっ?う、うん」
「リンお願いしていい?私は後ろ向いてるね」
「は〜い。エレナちゃん?頭の中に出てきた文字は覚えてる?」
「…うん」
「じゃあ手出して?お姉ちゃんの背中にこうやってエレナちゃんが見た文字を教えてあげようね?お姉ちゃんが読んでくれるよ?」
「うん!…こうかな?」
「…き…つ…ね…び。狐族だから狐火かな?」
「狐火?」
「うん。エレナが使える火の魔法だよ〜」
火属性の石を全員が触り終える事ができた。新しく火の魔法を覚えられたのはリリス、リサ、エレナの3人だった…。
「よかったね~。リサ、エレナ」
「はい!」
「うん!」
「まだまだ6つもあるからね〜?全部終わったら魔法の使い方教えるね?」
「はい。わかりました」
「うん」
「さぁどんどん試すよ〜?」
「は〜い」x7
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます