第12話 ヒマリの日常

 お買い物デートして洋一さんのマンションに帰って来た。どんだけ買ったのかって勿論貸し倉庫を借りました。お取り寄せに日にちが掛かる物や大きな物は全部倉庫行きです。荷物が揃って準備が出来たら今度またオーリの家に行く約束して戻る。


 洋一さんのマンションでお茶を飲み、その後また彼に送ってもらった。


 マンション上空に転移して平行飛行に移る。今日は恋人繋ぎで手を握っている。


 今日も夕日が眩しく暖かな陽射しだ。もうすぐ夏が始まる。暑いのイヤ!


 街がオレンジ色に輝いて彼女の銀髪が夕日に染まりとても綺麗だ。これがリア充なのか?とても幸せだと洋一は初めて知った。


 「それじゃまた今度連絡しますよ」


 「送ってくれてありがとう。ではまたね!」


 洋一さんは転移で帰った。私も玄関口に入る。


 「只今帰りました」


 「あ、おかえりー!」


 今の私を見て誰もツッコまない何年も前からこの姿と思っているんだなぁ。見た目まるっきり日本人じゃ無いし更に人外認定受けているしこの状況でこの反応。魔道具凄い!


 もしここでメガネを外したらどうなるものかな?


 チラッと家族を見渡しさっとメガネを外した。さっき迄何も気にも止めないのが皆んなぎょっとした目で私を見た。ふふふ凄いね異世界の技術、最高!


 私はニヤニヤしながらまたメガネを掛ける。家族の皆は一瞬呆けた顔をしたが元に戻った。


 その後皆んな揃っての日曜日の夕ご飯、多少豪華かな?妹の美海は嬉しそうだった。


 食後パパが私が少し変だと指摘した。どこがと聞いても分からないと言う。これじゃ話しに成らない判ったら教えて頂戴と言っておいた。パパは感が鋭いでも根本がずれていては理解するはずがないと思った。


 明日からまた学校が始まる。予習して

寝ましょう。


 朝6時30分、私は起床する。洗面所で歯磨きシャカシャカシャカふと鏡の中の私を見る。


 「あれ、目ん玉の色変わっている。赤だねー。良く言えばルビー色って感じ」


 シャカシャカ、絶対日本人じゃ無いね。一日でこんなにも変わるんだ。


 ボサボサの髪の毛、魔力込めたら動くかな?あっ動いた!ザワザワして髪の毛がヘビの人みたいシャカシャカ、よし次ハート、できた。次スカイタワーえいっ!おーっビジュアル系バンドの人みたいだ。


 黄色と黒のチャンチャンコ着た子の毛バリ!一本だけ飛ばす。プスッ!あっ壁突き抜けたね。私髪長いからこっち側10センチ残っているから壁の厚み考えて向かう側も10センチかな?シャカシャカ、魔力を抜くと壁の真ん中から銀色の毛が生えている。なかなかのシュールですなぁ……向こう部屋は誰かな?パパの部屋か……壁に毛……オカルトだね。お口濯いでプッとねシャワー浴びてこ。


 皆んなで朝食を取り、家を出る。


 「行ってきまーす!」


 途中まで妹美海と一緒、あそこの角では美海の友達が待ってる。


 「じゃあねー。車に気を付けるんだよ!」


 「おねーちゃんもねー!」


 おーっおーっ誰もこっち見ない!気にしない!銀髪で高校の制服きて歩いてたら絶対二度見するよね。鬱陶しく無くて良い!洋一さんなら、この格好大好物だよねー。この手のエロ本隠し持ってたもねー。おはよう!洋一さん今日も快晴ですよ!なんちゃってテヘ。


 <おーっ、おはようヒマリさん、朝から元気そうで何よりだ>


 えっ!えっ!洋一さんの声が聞こえてたー!


 <そりゃ念を飛ばせば会話ぐらい出来るぞ他に聞かれたくない時便利だろ。ヒマリも転移出来るから多分あっちとこっちで話せると思うけど>


 <へーっそうなんだ、いつでも話せるって便利だよねー。でも考え事が何でも伝わるのかな?プライバシーはどうなんの?>


 <それはそのアレだろ。ウチらアレだから上手く作れるじゃねー。フィルター掛けてやれば全部行かないように出来るさ>


 <ご都合いいねー>


 <ご都合言うな!>


 誰に気を使っているんだろ?


 おーっ学校が見えてきた。誰もチラ見してこない。このメガネサイコー!


 「おはよーヒマリ!」


 んっ?私を認識出来る?横を見ると友人の西川亜希子だ。普通に接触している。だよねー。影を薄くしていて、この見た目が気にならないようにしているのだから。メガネ外したら別人!驚くよねー腰抜かすよねー一回外すか?しないけど。


 「おはようございます。亜希子さん」



 亜希子と教室に入って行く、私の席は窓側の一番後ろの主人公席では無く、廊下側の一番後ろにある。


 今日の私はポニーテール昨日からちょとハマった。昨日は濃かったなぁ。異世界での冒険!冒険したっけ?なんでも有りの世界だし私強くなれたのかなぁ?……


 一人ニマニマしている。メガネがあって良かったねヒマリさん。


 隣の席の男子が登校してきた。


 「おはよーございます」


 ちゃんと挨拶できている、エライエライ


 「おはようございます。黒岩君」


 私は冷徹のイメージが有るらしいけど優しい私は名を呼んで上げるのだ。みよ字は分かるけど名前まで知らん。


 黒岩君は美術部らしい、絵が上手いらしい。これだけ知ってたら上出来じゃない。私世渡り上手?


 クラスの連中がガヤガヤ話してる。隣のクラスの安部徹が警察に捕まったそうだ。結構、悪事を働いて退学間違いなし収監もされそうだと、そのことで親の経営する会社も相当ヤバイみたい。


 うん、これは、ザマァですね。私を性奴隷にしょうとした。ザマァですね。糞クズ虫共!ザマァ!見やがれ!!ふーっ。今日は良い一日に成りそうです。


 大幅に?上がったスペックのせいで授業内容が、どんどん頭に入る教科書もペラペラめくるだけで頭に入ってくる。


 こりゃ飛び級が出来るんじゃね制度があるか知らんけど即卒業もあり得るかもね。



 



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