第13話 女神?降臨?

 自分の能力にほそくえんでいだヒマリ。気付くとお昼時間に成っていた。亜希子がお弁当を持って黒岩君の席に座るこの時間いつも黒岩君は何処に行っているのかな、ぼっち飯か?と少しだけ心配する。


 今日もママが作ってくれたお弁当美味しいそうだ。野菜だけの別口カップもある。


 そう言えば、昨日卵割りの訓練?をしたなぁ。悲惨だった。洋一さんに料理ができない人認定されたかもしれない。私も頑張って料理の勉強をしなくゃ!

洋一さんいつオムライス作ってくれるのかなぁ。


 ヒマリが無駄な事を考えながら野菜サラダに小袋入りのドレッシングを開けた。


 「きゃっ!あーっイヤだー!ドレッシング顔に付いちゃったー!洗ってくるわ」


 「おーけー。気を付けてな」


 ヒマリさんそそくさと洗い場に向かう。バンドソープ少しだけ付けて顔を洗う。バシャバシャ、ハンカチで丁寧に拭き取りメガネに付いたドレッシングも洗う。レンズに油膜があると非常に見づらいし不愉快だ。


 ふっと、視線を感じた。当たりを見渡すと近くに黒岩君が居た。


 彼は、目を見開き口を半開きにし茫然と私を見ていた。


 「あっ!ヤバ私メガネを外してた!」


 一人の少年の心がやられてしまう罪づくりな、わ.た.し.仕方が無いよねー。見た目この世界に存在しないエルフさんみたいな物だもねー。違うけど人外だけど。


 さっとメガネを掛けニコッと微笑み背中を丸めてそそくさとその場を逃げるヒマリさんであった。


 一方の黒岩君はっとし目覚める。彼の呼吸は非常に荒い茫然とし息をするのを忘れてしまったのだ。


 「はぁはぁ、女神様も顔を洗うんだ」


 昔アイドルは◯◯しないと言う伝説があったが黒岩君も似たような思考のようだ。


 何処の女神様なのだろう。ここの制服を着ていたし。リボンは二年生だよね。海外からの留学生?暫くはこの学校に居るはず。その間に必ず見つける絶対見つける。そして……。


 茫然としてた癖に意外に冷静に見ている。新たなストーカーの誕生だ。ヒマリもこうゆうのを惹きつける体質なのか?メガネ姿のヒマリさんは頑張って思い返そうとしても思い出せない。そう言う仕様なのか?


 しかし噂と言う物は広がりが早い。この学校にフランスからの留学生が来ていると全校生徒に拡散された。


 意外にもその噂は当人よって広がった事だ。くしゃみをしたら涙が出たとか、目が痒くなったとか、転びそうになりメガネがずり落ちたとかである。


 その度目撃した少年たちの心がやられてしまう。年頃の少年たちだ。もう彼女しか考えられず普段の生活にも支障が出始めてる。


 「ねぇヒマリ知ってる?超美人の留学生がいるらしいって、フランス人みたいよ」


 「へぇー、そうなん是非見てみたいね」


 男子生徒達の捜査は熱を帯び学校の外迄広がりを見せている。学校の先生たちもその様な留学生はいないと説明しているが聞き要られない。


 超美少女の銀髪が歩き回っていたら直ぐに分かるでしょうが。あっ私か、異世界魔道具サイコー!


 あれから一週間経った。隣の席の美術部、黒岩君が女神様を描いた絵が完成させた為、美術部は毎日、大盛況で多くの男子生徒が押し掛けている。私も亜希子と見学に向かう。


 題名 女神様顔を洗う 


 なんだー!このタイトル頭沸いてるのか?3部作って何よ!ああ3枚絵が有るな。一枚目、俯いてパチヤパチャ顔に水を掛けている。女神の要素何処にある?二枚目ハンカチで顔を拭いている。顔が見えんぞっ!三枚目メガネを拭きながらこっちを見てる。絵は上手いけど似てねー!なんで耳の先とんがっている!


 「帰ろっかー」


 「そだね」


 騒動はまだ続きそうです。












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