第11話 とりあえず今後の事
向こうの世界から戻り時計を見た。やはり時間が過ぎていない。こっちを立った時間に戻るのか。この事をヒマリに伝えると、ご都合主義もいい所と呆れていた。僕もそう思う。
「まずシャワーで一汗流してから着替えましょう。ヒマリさんお先にどうぞ!」
「え、それじゃあお先に頂きますね」
うふふ、新婚さんみたいと早速に脱衣所に向かう。うーん、確かに銀髪シルバーヘアだね。眉毛もまつ毛も色が薄くなっている。下もかしら?あらこっちもですか。あれ!下着が表裏反対になってる?なぜ?
「イメージ!失われた真実の回帰ー!」
ふむふむ、洋一さんが介抱してくれて、どこに行くのでしょうか?お風呂場……。えっ!恥ずかしさに顔を真っ赤にして震えているヒマリさん。
ふー、ふー、落ち着け深呼吸深呼吸。洋一さんはゴーグルにタオルを詰め込んで目隠し私に気を使ってくれてるのだから、洋一さんが小さい悲鳴を上げる。
えっ、どうしたの!洋一さんが私の下のおけけに触れてパニックってる……。
ドガドガと風呂場に入り風呂椅子に腰を下ろし頭からシャワーを浴びる。
恥ずかし過ぎるー!
洋一さんは私の下半身を魔法のシャワーで掛け流し後ろから優しく丁寧にバスタオルで水気を拭き取る。お股から足の指先まで…私の腰にタオルを巻いてその間に下着とズボンを洗濯して温風魔法で素早く乾かす。目隠ししたままで。
おどおどする様子はまるで不審者通報案件です。手探りで下着を履かせようとしています。また悲鳴を上げます。私のおけけに触れたのでしょう。私、下半身を洗われ、お股を拭かれ、二度おけけに触れられて私、何処にもお嫁に行けないわ!
「さっき洋一さんが私を貰ってくれるって言ったわよね。へへへ、テヘペロですわ」
風呂から上がり洋一さんのマンションに来た時の私服に着替えてリビングに入る。テーブルにはフルーツ牛乳が置いてある。立ったままで腰に手を当てる。洋一さんは嬉しいそうだ、どこのルーティンだよ!と一気飲みをする。プッハーッうまい!洋一さんは満足気だ。
「とりあえず賢者オーリの家を拠点にして異世界を堪能しょう!まずは定番の冒険者登録をしクエストを受けよう」
「ガラの悪い先輩冒険者に絡まられるのね。ふふふ、楽しみだわ」
「じゃ買い物に行こうか?向こうは多分飯マズそうだから食料品、飲み物、衣服、便利グッズ等など買い捲ろう!」
それとヒマリさんにはこれと洋一は黒縁メガネを渡す。
「見た目がかなり変わったヒマリさんは余計に目立つよね。これは認識阻害する効果あるから周りの人達はヒマリさんを意識する事が出来なくなる。後から顔も思い出せなくなるさ。影が薄くなるって奴ねこのメガネを掛けていれば煩わらしさが解消しますよ。例によって看破されたら要注意ですよ」
おお、魔道具来ました。さすいせ!
四角ぽい黒縁メガネを掛ける。洋一さんが出してくれた鏡を覗き込む、おぉ仕事ができるビジネスおねーさんぽい、きっと鏡を睨むおぉ、まさにクールビューティー!
でも私の事誰も気にしないのね。顔も覚えられない、素の姿だと色々面倒そうだしこれで良いじゃない。
その後二人でお買い物デートです。私も空間収納が使えるし転移も出来るよ。
親になんて言おう。私婚約しました。これはまずはいい。いいくないけど、まずはいい。相手は3日前に暴漢から助けてくれた人ですって私チョロ過ぎて心配されるわ。
更に異世界に行って神龍人になって人外認定受けました。なんて言ったら完全にヤバイ人です。施設に入れられちゃう。どうしよう。暫くは様子を見てから決めるか。
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