第14話 EVはなぜマーケットインでなくプロダクトアウト?

 車を買う時に一番重視するのは価格だそうで72%の人が理由にあげています(出典 価格.com「車についてのアンケート」)。

 その他、デザイン、車種、燃費、走行性能という感じで50%以上の項目が並びます。


 購入希望の価格ですが、価格帯は100万~200万円、200万円~300万円がそれぞれ30%ずつくらいです(同アンケート)。


 そして、例えばなんですけど、走行距離259KM~275KMのバッテリー容量で、4名載りのHONDAeという車種が495万円だそうで。うーん、レクサスのnxの一番安い奴とほぼ同じ値段です。もちろん、補助金もでますけど、誰がどう考えても普及しない大きな原因って価格ですよね?もちろん、充電環境とバッテリー容量もあるでしょうけど。


 で、世界的にEVにブレーキのような記事が「日本凄い、トヨタ凄い」という記事ではなく、実際に海外のメディアから発信されています。


 ブルームバーグという会社の見解では、EVに不満があるわけではなく価格とローンの利回りが高くなりすぎたので、アーリーアダプター(新しい物好き)以外は見守っている状況だという見解の様で。時期が来ればまた需要が復活するとのこと。


 ロイターは欧州の記事で、需要の鈍化は経済的な理由だけでなく、安全性や走行距離、価格などが需要と合っていない、要求水準を満たしていないという見解みたいです。


 いずれにせよ「EVの流れ」は否定的ではありません。一時的なもののようです…彼らが言うには。


 EV各社が工場投資をおさえて来ています。テスラがメキシコの10億ドル規模の工場を先送りするかもしれない。GMはデトロイトの工場の生産拡大を延期。フォード・モーターはEV関連投資150億ドルのうち120億ドルを延期。ケンタッキー州の韓国SKバッテリー共同建設延期を発表、などです。


 しかし、EVに限って言うとマーケティングの基本であるマーケットイン「消費者を理解して企業が需要に応える事」をわすれてプロダクトアウトつまり「企業からこれが良い商品なんだから買うべきだと顧客に提案すること」になるんでしょう?

 イノベーションの場合、プロダクトアウトになる例はありますけどね。スマホとか今までにない商品の場合ですね。ただ、これだって潜在需要を形にするという点ではマーケット重視なんですけどね。


 スマホに限らず、ウインドウズやオフィス、SNSなどでGAFAが強引にデファクトスタンダードを握った成功事例が頭にあったんでしょうけど…なんか歪んでますねえ。


 それともやっぱり政治が介入しているんでしょうか?EV覇権なのか、環境や原発、再生可能エネルギービジネスがどう絡むのか。




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