第5話 EVが駄目なんじゃない。今の延長が駄目。

 EVって本当に駄目な自動車の未来なのかは考える必要があります。


 EVより先に自動運転なんですけど、例えばバスを考えた場合。今、地方の市内循環バスの運転手がいなくて困っているそうです。自動運転技術を使ってその代替をすることを考えてみます。


 1つ目のメリットとしてバスの運転手がいらなくなります。これははっきりしています。地方都市というか農村も含めてですけど、今後問題になるのは老人の足です。老人の足が必要な地域ほど人手不足という矛盾。そして維持費。それらを解決してくれる循環バスの自動運転化。これは早急に行うべきでしょう。


 2つ目としてどこに顧客がいるかをあらかじめ行路に組み込むことでタクシーとバスのハイブリッドのような運用ができるようになります。

 老人にスマホは難しいかもしれません。インターフェイスは後で考えましょう。その日、何時にどこに行きたいと登録すると自動運転バスの行路が決定され、効率良く走る。1回1人かもしれないので、大型車でなく小型車を想定すればいいと思います。台数が多ければ比較的時間的な融通もききやすくなります。


 ただ、無人だと老人の歩行の問題がでます。これは実は自動運転にも関わりますが、歩行補助ロボットを自動運転のEVの延長で出来ないかを考える必要がでるでしょう。まあ、これはバスでも話は一緒ですけど。この点は話を改めます。


 3つ目として、もうちょっと未来的ですが鉄道をこの自動運転車で代替するのはどうでしょうか?運航費用も下がるでしょうし、既存のバスタイプの自動車が使えるというメリットがあります。

 で、ここでEVの話になると、鉄道軌道上あるいは線路を撤去した後をEVで運行するようになれば、EVの大きな欠点であるバッテリーを外部電力にできます。電車もEVもモーターです。第3セクターのタイヤ付きの交通機関などはバスのイメージですよね。


 4つ目です。自動運転による乗り合いタクシーの発想です。スマホの呼び出しに応じてやってくる。これがあればかなり便利です。個人所有の車は趣味の人以外はいらなくなるでしょう。

 やっぱりこの車であればEVがいいですよね。街中をクルクルと巡回して、充電ベースがあって電池が無くなった車両は自動的にそこに行く。ガソリン車やその他の燃料なら自動給油って結構技術的に安全性が難しいですよね。EVならルンバと一緒です。仕事してて電池切れになったらベースに戻るイメージです。これがEVの意味となります。


 そしてこの充電ステーションって、特に過疎化が進んでいる地域なら風力とか太陽光発電と相性がいい気がするのですがどうでしょう?

 たとえば銚子市とか財政がヤバくて風力発電がいっぱいありますよね?一回こういう取り組みをメーカーの金でやって貰っても面白いかもしれません。


 これで都市交通を置き換えてしまうというのが一つのEVと自動運転の意味ではないでしょうか。EV自動運転車を個人所有という前提を離れれば、再生可能エネルギー利用、少子高齢化による人手不足と過疎地域の交通機関などの問題の解決方法になりそうです。

 たしか「魔法科高校の劣等生」と言うアニメではこういう運用が描かれていたと思います。


 EVが駄目なんじゃないです。今の自動車の延長で考えるから駄目なんです。


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