メモ
@ranmaru10
第1話
目の前に現れたダンジョンに1歩、足を踏み入れるとピリリと緊迫した空気を肌で感じた。目の前にはあまりに異質な空間が広がっている。普通のダンジョンとは何かが違う。そう本能で察した。
「…………………………………………」
俺は警戒しながら前へ進む。中はひどく入り組んでいて人工的な壁はボロボロとなり所々魔草が生えている。中の空気は正直嫌な感じでしかない。はずなのだが、何故か時々心地よくなっている自分がいる。
この空間には怒気が感じられた。俺が今赤龍やクソ野郎に感じている感情と同じような怒気が。寂れたダンジョンからあふれ出しそうなほどに濃密で、ふとした瞬間に飲み込まれそうになるほどの怒気がこの空間には充満していた。
俺の今の心の中にある涸れない怒気が
『それは主
淡々とした声が聞こえる。ダンジョンが現れた時にも聞こえたあの女性の声だ。
「あんたは一体誰だ。何故俺に語りかける?」
『私は案内者。主の復讐の手伝いをするアシスタントです。主は、神への憎しみ、怒りが一定数に達し闇クエスト[神への反抗]の受理可能者に選ばれました。その際、主には神への復讐の為のスキルが贈呈されました。私はそのスキルを解説し、主が復讐を成し遂げる事ができるようにサポートする為に生まれました。』
「神への反抗とはなんだ?」
『それは主が一番よくわかっていること。』
「このダンジョンはなんだ」
『………………主はまだこのダンジョンに認められていません。今答えるわけにはいかないのです。』
「そうか……」
先程から答えをはぐらかされている気がする。まだ俺には伝える価値がないとでも言うのか? 理解はしているが俺にはそれだけ力がないのか? 俺にアリタやレシアのような力などないのか?
俺は悔しくなって手を力強く握りしめる。血が滲みダンジョンに赤いシミができ、痛みを感じても、今はただ悔しさを吐き出す相手がいない。俺は虚な目を下に向けながら、どこにもぶつける事ができないこの無力さからくる怒りを痛みで打ち消そうとした。
俺は無力だ。だから強くならないといけない。あのクソ野郎(神)は赤龍よりも強い。仲間を助けれなかった無力な俺が憎い。赤龍に怖気付き仲間を見捨てた俺が憎い。強く……………もっと強くならねばならない。
一応気持ちの整理が落ち着いた俺は、力をこめていた手を緩める。決心がついたのであればここで自担馬を踏む必要はない。見ると爪が手の甲に深く食い込んでいて、肉を抉っていた。地面には大きな血のシミが癒着していた。
「そういえば、案内者はスキルが贈呈されたと言っていたがそれは確認できるのか?」
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《個体名:マサト・リア》
種族:人間(?)
称号:抗う者/世界の異端者/悪戯を受ける者
能力:毒無効/Lv10
精神攻撃無効【極】/Lv100
魔力回復【極】/Lv100
身体機能上昇/Lv10
拘束無効/Lv100
火炎耐性/Lv50
身体回復/Lv50
ス キ ル:創造者・妖精召喚・死霊召喚・拘束者
暗殺者・真似る者・憤怒の力・超越者
幸運者・召喚術師・身体強化・剣術士
装備:ロングソード(聖霊の加護:氷)
備考:毒無効の進化:毒性のある者を身体に長期
的に取り込み続けた場合【極】にレベルア
ップ可能
身体機能上昇の進化:毎日半日以上身体機
能の向上に繋がるトレーニングを行った
場合【中】にレベルアップ可能
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第三章 憤怒と希望
そのダンジョンは異質だった。普通ダンジョンといえば入り乱れた迷路のようになっていて、魔物やトラップがあるというものだ。だがこのダンジョンには何もない。入り乱れた迷路も、襲ってくる魔物も、トラップも………
そのダンジョンはただまっすぐ永遠と続いていた。普通であれば精神が蝕まれそうになるほどこのダンジョンは異質なのだ。
だが俺はこのダンジョンに何故か親近感が持てた。このダンジョンの雰囲気は俺の何かに似ている。それもここ最近感じたものに。
それは怒りだった。このダンジョンには怒りが感じられた。このダンジョンはまるで俺の心境を表すかのように。俺の枯れることのない怒りを表すかのように。そう感じられるほど長く続く。このダンジョンはまさに心の深淵のような場所だ。
出口は見えない。だが、来た道を戻ろうとも思わない。俺はクソッタレ共に復讐を誓ったのだ。あの日あの時あの場所で…
−俺は復讐以外のすべてを捨てたのだ−
俺はダンジョンをゆっくりと進みながらふとあることに気付く。
「脈打っているのか……? これ……?」
ダンジョンが微かだが動いているのだ。まるで人の血管の様に……
「生きているのか……このダンジョン…」
俺は驚いた。生きているのだ。このダンジョンそのものが。
『ようこそ。抗神の試練の場へ。』
また機械的な女性の声が響く。誰なのだ? 何者なのだ? 抗神の試練とは?
疑問が湧き上がるように出てくる、
『私は主の従者であり、案内者。主の為に生まれ、主の為に死ぬために誕生しました。』
彼女は俺の疑問に答えるようにそう答えた。
「案内者?」
『主は、神への憎しみ、怒りが一定数に達し闇クエスト[神への反抗]の受理可能者に選ばれました。その際、主には神への復讐の為のスキルが贈呈されました。私はそのスキルを解説し、主が復讐を成し遂げる事ができるようにサポートする為に生まれました。』
「スキルは確認できるのか?」
『可能です。スキルボードと唱えてください。』
「スキルボード」
俺は彼女…いや案内者にそう言われそう唱えた。すると目の前に黒色のパネルが展開された。
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《個体名:マサト・リア》
種族:人間(?)
称号:抗う者/世界の異端者/悪戯を受ける者
能力:毒無効/Lv10
精神攻撃無効/Lv100
魔力回復【極】/Lv100
身体機能上昇/Lv10
拘束無効/Lv100
ス キ ル:創造者・妖精召喚・死霊召喚・拘束者
暗殺者・真似る者・憤怒の力・超越者
備考:毒無効の進化:毒性のある者を身体に長期
的に取り込み続けた場合【極】にレベルア
ップ可能
身体機能上昇の進化:毎日半日以上身体機
能の向上に繋がるトレーニングを行った
場合【中】にレベルアップ可能
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俺は俺自身が持つ能力とスキルを見て驚いた。と同時にこの能力を過去の俺が持っていたならばと強い怒りと悔しみを感じた。
ドクンッッ
一瞬天井が大きく動いた。先程感じた感覚を決定つけるかのように怒りに呼応する。怒りが増す毎に空間はより一層禍々しい空気をまとう。
きっとこのダンジョンは俺そのものなのだろう。俺の意思に従って動くのだろう。俺の想像に従って形を変えるのだろう。俺はそんなことを思いながら立ち上がる。
空気が俺に纏まりつく。その空気が余計に俺の復讐心を駆り立てる。この空間は俺のもの。俺が神への復讐のために用意した断罪の場だ。
「ハハ……ははははははっはははは!!」
俺は手に入れたのだ!! 復讐の力を!!
俺はそのことが嬉しくてたまらなかった。あいつらの仕返しができるのだ。あのクソどもに仕返しができるのだ。こんなに嬉しいことはない。
俺は両手を広げ念じる。ステータスを見たところ俺にはもっと力が必要なのだ。このダンジョンが俺の意思であるのならば俺はこのダンジョンを有効活用する。魔物を生ませ疑似魔族を生ませボスを産ませ薬草を生やし体制をつけ知識をつけることに不具合など起きないはずだ。俺がそう望んでいるのだから。
案の定魔物が誕生した。ゴブリンである。俺はそのゴブリンに近づきながら頭の中でロングソードを想像し、創成する。
「俺の目的のために使えるものなら何でも使う!! 神よ!! 赤龍よ!! 覚悟しておけ!! 俺は必ずお前らの存在を否定し、この世から抹殺してやる!!」
俺はそう叫びながらゴブリンに飛びかかっていた……
その後の光景は見るに耐えない。彼はロングソードを使いゴブリンの手足を切断する。腕が回転しながら勢い良くダンジョンの壁にぶつかって下に落ちる。ゴブリンの足は踏みおられ、ゴブリンは反抗手段を失った。仲間の死体はすでに100体を超える。そのどれもが首をはねられた真新しい骸であり断面がこちらに向けられていた。首元からはゴブリンの食堂、気管、脊椎骨と着られた肉を覗かせながらポタポタと血が滴っている。
ゴブリンは次は俺の番なのかと里ったのだろう。ゆっくりと目を閉じた。その刹那、首は空中高く舞いながら地で美しう曲線を描きながらゆっくりと落ちていく。
話の流れでは
凸ってくる騎士ゴブリンの刃をロングソードで捌く
↓
ゴブリンの強さが想定以上でロングソードの強化が間に合わず粉砕
↓
距離を取って拳銃を錬成
↓
この質問の場面
彼はもう優しかった彼ではない。彼の目にはすでに光が消え、彼の頭からが温かい記憶が消える。彼はただ神への復讐のみに駆られている。
この日、後世まで名を残す神殺しの愚者として、彼は「マサト」ではなく、過去の己との決別を決意するために付けた「フェルノ」の名の下に語りつがれていくのである
【鏡の中の君へ】
鏡の中の自分は、現実世界の自分の性格と反対の性格を持つという都市伝説がある。鏡の中の自分は、自分であって自分ではないと……
その日は、いつも通りけたたましく鳴り響く目覚ましの音で目を覚まし、制服に着替えて
始まり
鏡の向こう
二人だけの秘密
互いの世界
ようこそ
懐かしい記憶
モヤモヤした気持ち
ばれた(蓮汰side)
ばれた(蓮香side)
口封じ
三人で
告白と失恋
慰めたい(蓮香side)
鏡の向こうでお泊り会
体育大会
学園祭
ナンパされた彼女
こちらの世界でお泊り会
二人だけの夜
目覚めの朝
不安
君は俺なのか?
気づき
謝りたい(蓮汰side)
会いたい(蓮香side)
御鏡神社の伝説
12番目の鏡と映っていた彼女
再開
君は俺、俺は君
また明日
メモ @ranmaru10
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