第34話 3章あとがきのような小雑記
いつも拙作を読んで下さりありがとうございます、作者です。
作品全体としても折り返しを過ぎました、毎日更新が出来ているのは日々読者の方の反応のお陰です。ブクマ、応援、コメント、☆ありがとうございます。
3章はかつての旅の仲間のイレーヌとその周辺にまつわる話でした。
氷雪の女王という災厄でありながら人間サイドに立つ存在が現れた事で、改めて災厄というものが何なのか考えさせられるのと、狂った宗教と人間の傲慢さのエピソードでした。
・イレーヌ
色ボケして子供にテンションが上がっていない限りは概ねよくできた人格者、残念な美人の聖女様。本人曰く信仰から最も遠いと言っていましたが種族分け隔てなく接することができる母性や辛く苦しい幼少期の経験から人にやさしくできるという精神性はまごうことなき聖女のそれ。残念な性癖を差し引いても女神がイレーヌを聖女としたのもそのあたりによるものでしょう。
旅の中でも仲間を気遣い、年長者として気を配れる頼れるお姉さんでありコメディリリーフも担っていたのでパーティの中でもなくてはならない人でした。
アルを一目見た時にその可愛さ愛くるしさから鼻血をふき、アルとファルティとのやりとりの尊みに倒れて天に召されそうになる、そんな愉快なイレーヌの存在は魔王討伐の旅の重い雰囲気の中で清涼剤だったことでしょう。……清涼剤?本当でござるかぁ?
ともあれ頼れるお姉さんポジションだったのは間違いなく、ラウルも一目置いておりファルティも性癖以外は純粋に尊敬できる人だったのでそれなりの敬意をもって接しています。
街の子供達からも慕われたり、イレーヌの街にきている大人たちはイレーヌ個人の考え方や性格に魅せられた人たちも少なくありません。
完璧ではないからこそ完璧以上の聖女というのでしょうか。
ラウルとの会話の中でこれを言うと空気が重くなるなとおもったのでカットしたところで、イレーヌは生きるために必死に生きた過去のために自分で子供を成すことができなくなっているという設定もあります。
あと作中見せていた超強化状態は少しだけクスッと笑ってもらえたらいいかなと微妙にオマージュさせてもらいました。バキバキゴリマッチョになっているイレーヌのビジュアルは読者の皆さんで好きにイメージして笑ってもらえればと思います。
陰鬱な空気もイレーヌが居れば明るくなる、そんなイレーヌのキャラクター性が伝わったらないいなと思って書きました。
氷雪の女王
セツちゃん。イレーヌが引き取った最初の子で、微妙にたどたどしい言葉が特徴。あまり表情の変化はないけど子供らしい反応を返してくれるのは多分イレーヌが愛情をもって接したから。詳しくは4章で語られるのではないでしょうか。
教皇
聖教会の腐った部分を凝縮した人物。傍流故に既得権益に預かれないまま鬱屈として過ごし、魔王討伐後の混乱のどさくさに紛れて教会内部で反乱をおこして主流派を粛清して教会を乗っ取った。完全に私利私欲だけで動いている俗物ではあるものの異種族討伐という点においては帝国と一致していたので帝国との協定を結ぶに居たり、武器給与を受けるに至った。色々言っても血胸の所、行動の根底にあるのは権力への執着と自分が権勢を握る事、欲望を満たす事という事で、国王達どうようどうしようもない男。
ただ機や運に恵まれてトントン拍子で事がうまく運んだのでいい感じに自分自身の全能感に酔いしれている所でラウル一向にぶちあたって野望が頓挫することになりイレーヌに圧縮されてあえなくペシャン皇となりました。
傍流にありながら教会の暗部や汚れ仕事を長年努めて来たのに評価がされないという事に対する不満や既得権益の美味い汁をすすれない事、大した苦労もせずに下からの搾取を貪って美味しい思いをしている教会上層部に対しての不満の爆発なので、教会が内々の火種を燻らせた結果でもあるのでした。共和派も末端の活動等はさておき上層部は結局アレという。
大司教
教皇同様に私欲に染まった男。銀髪をオールバックにしたやせぎすの男ですが顔はそんなに悪くない模様。両腕を損失しはしたものの、ちゃっかり魔神に捕獲されているので生存しています。一応大司教君が欲に染まったのにも理由があるのですがそれはまた作中で触れられるかも知れません。
というわけで3章も無事書き終え、次は帝国行きの4章となりま少しずつ明かされてきたことが明らかになってきます。4章と終章と書いていきますが、当初の予定通りのペースで進んでいるので1月中には本編が完結予定です。
カクヨムコン9に出すことを想定して準備してきて、この時点で10万文字は越えて結構なボリュームになってきてしまっていますがお付き合頂いている読者様方には感謝の極みです……!文字量が文字量なのでお暇な時にでも読み進めて頂けたらと思います。
本編完結後にお付き合いいただいた方向けのアフター話とか作中に出てきた下種な方々の「おぉ、哀れ哀れ」なお話の準備をしているのでそんなものも書くかもしれません、予定は未定ですが多分何かしらのおまけはお出しできると思います。
読んでいただいている皆様のおかげで筆者の予想していたよりもカクヨムコン9で読みに来ていただける方が多いようでありがたい事です、明るく楽しい異世界ファンタジー作品が並ぶ中に、短い異質なタイトルとキッツい内容の拙作が鎮座できているのは皆さんのお陰でただただ感謝しかありません。ブックマーク、応援、☆など頂けると喜びます……!という事でまた4章でお会いできたらと思います。ではでは!
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