第6話

【オーバードーズと卒業のためのルール】

別室登校中少し調子が悪いなと思い、貰ってる頓服に頼った。でも全然聞かなくて、1錠、また1錠って増やしてどんどん飲んだ。気づいた時には8錠飲んでた。

その頃私はU先生より、同性でなんでも話を肯定してくれるY先生とよく話すようになっていた。

Y先生は無理に目を合わせないし、いつも私が話すのを待ってくれて、私がかけて欲しい言葉がわかるみたいにその言葉をくれる。そんなY先生のことを信頼していた。

沢山薬を飲んだ時ほかの先生は死にたかったんだろうってきっと思っただろう。でもY先生は「心配だからとりあえず病院に行って欲しい」そう言った。その時の先生はいつもと少し違くて焦っていて、本気で心配してくれてるってわかった。けど、その時Y先生には病院より前にちゃんと話を聞いて欲しかった。

「死にたかったわけじゃない、死ぬのが怖かったから薬を飲んだ」ってちゃんと言いたかった。



そして、オーバードーズをしてから学校側から卒業するためのルールが出された。

①テストの点数は諦めること

②1人にならないこと

③死なないこと、死のうとしないこと

正直、オーバードーズして、もう学校に行けなくなるんじゃないかって思ってた。少し家でゆっくりしてくださいってU先生から親に連絡があった時、「あ〜もう学校行けないんだなぁー」って思った。だからルールが出された時少しほっとした。学校行っていいんだ!まだ希望捨てないでいいんだって…

でもルールは私にとってとても辛いものだった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る