騎士道物語に魅せられた少年が、数奇な運命から騎士の道を生きることになった、王族の血筋たる使命と愛を巡る物語です。……とまとめてみたのですが、自信がありません(^_^;) 壮大で一言でくくるには……!
騎士が好きで自分でも騎士の物語を書いている私にはドストライクでした!
神話により絶対的支配を肯定された少数の一族、男と翻弄される女たち、主家と従家の絶対的な格差、親と子、兄弟、親友の絆……丁寧に作り込まれた世界観に惹き込まれます。そこに見事な心情描写が加わり、それぞれの苦悩や身勝手な欲望が浮き彫りとなって真に迫ります。
その他に、色んなマイノリティ(もしくはいわゆる社会的弱者)みたいなものを持っている人に焦点を当てているのかな……と勝手に思っていたり。
特にね、主人公と無二の親友となるエルドウィンさんがね、もうね、刺さるんですよ、こう……! 良い青年なんですよ……! 主人公との美しい信頼関係と友情がね……!