ヒロインの属性過多についての説明
ヒロインの属性過多について伏線が未回収では無いかと思われるかもと思い説明をします。
まずこの主人公がファンタジー世界で生き残るには生存能力が必要だと考えました。だけど「なかがき」で述べたように現代は社会が閉塞していてファンタジックな要素が発生した時は強い力は世界が崩壊し、弱い力では何も変えられない平凡な世界を描くという2択でしか想像が出来ませんでした。その結果なんとかひねり出したのが危機管理能力特化の悪い予感という能力でした。
逆に良い予感という能力にも考察した結果その能力は世界を壊すレベルの強すぎる能力だけど脆いと判断し主人公への試練として組み込む事にしました。だって防御しかしない物語なんて盛り上がらないでしょ?
主人公には良い予感というご馳走が眼の前にあっても欲に囚われない人になってもらう必要があリました。だから成長して貰うため普段から何度も危険な目に合っているという状況を作ろうと思いました、そのため主人公をいつも危険な目に合わせる身内を作る事にしました。それが今作ヒロインの義妹です。
僕はヒロインにかなり根深いヤンデレ気質があり常に発現寸前という設定をつけました。ヤンデレは共依存の恋愛関係の最高峰ですが危険なものなので主人公の悪い予感がビシビシ働いた筈です。
ヒロインをヤンデレにするため過度に主人公に依存する土台が必要でした。だからヒロインの両親はヒロインが自責を持つ状態で目の前で死んで貰いました。事前に行かないよう主人公に言われていたのに行ってしまった結果両親が目の前で事故死。小さな子の精神が壊れて何かに助けを求める、稚児が母親を求めるように。
その中で主人公がヒロインを引き取るよう両親に説得し、その後は部屋、風呂、布団まで一緒に長い時間過ごしたのです。ヒロインが主人公に大いに助けられたため強く依存するという状況が産まれた事でしょう。
主人公は何故ヒロインを依存させるような事をしたのか。それはヒロインがずっと放っておくとすぐに悪い予感が纏わりつく危険な状態だったからです。主人公は孤児院に入れられたら卑猥な目に合わされたと誤解をしていますが、実際にはヒロインの精神的な死が悪い予感として見えていたからです。あくまで予感であって予知では無いので結果は分からないから勘違いは多いのです。予知を主人公に与える検討もしたのですが強すぎますし面白くなさそうでした。見えてないからこそハプニングが起こり魅力的な舞台になるのですから。
ヒロインのヤンデレ化が表面化するのを回避出来たのは、主人公の予感による高い回避能力によるものです。日々感じていた悪い予感の中には主人公が他の女性や友達に目をやってヒロインが孤独を感じヤンデレ化する一押しになってしまうというものが含まれていました。主人公やヒロインもお互い以外親しい友人は居ません。仲良さそうに見えたクラスメイトも席替えすれば疎遠になるし悪い予感がベッタリでも注意しません。
ヒロインは主人公の1番になろうとし続けて居ました、だからおかしいほどの属性過多を作り自分に注目させ続けたかったのです。こういう過剰な何かをするのはリストカットのような自傷行為に近い行動です。しかし身体を傷つける訳でもなくヒロインが安定しているため主人公は気がついていません。
属性過多でヒロインは痴漢に会いやすくなったと主人公は解釈していましたが、関係なく小柄な巨乳の女子高生は狙われます。もし属性過多によって痴漢に会いやすくなってもヒロインにとっては主人公に注目されるという目的に合致しているので気にしないでしょう。危機管理能力が高い主人公を信じれば絶対に痴漢に合わないし、ナイトの様に守ってくれるのです。こんなに嬉しい事はないわけですから。
余談ですが、ヒロインは結婚と娘の出産によりヤンデレ気質はある程度緩和したと考えています。既に強い絆が出来て居るので安心感が違いますから。その代わり主人公が浮気なんてしようものなら・・・ですね。
以上が、ヒロインが属性過多である理由です。
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