第105話
「とりあえず踊りとまりあが落ち着いたら、私も神の国に一時的に住む」
ここまで疲弊しているみことを放ったらかしには出来なかった。
「一時的ならまぁいいと思うけど、神の国は元人間を好きじゃない。それだけは分かっておいて欲しい」
「じゃあみこともそういう目にあってるんでしょ?私みことに恩をかえしたい」
みことは笑って恩を返しただけだからと言った。りんながどれだけ生まれ変わっても多槻がまったく見ないのが辛かったから。
みことはお酒飲みたいと言い出した。
「年齢的にはダメなんじゃないの?」
「神様になっても出来ないことだらけだよな。俺も踊りでも習えば良かったか」
りんなは悩んだ。そりゃあ男性が踊るところはある。でも神が2人で神への捧げる踊り踊ってもいいのか?
「みことには趣味ないの?」
「読書かな。向こうの世界は想像力の源すぎて。面白いよな。見てない世界をあんなに考えられるの尊敬する」
りんなは何かいい趣味無いかなと悩んだ。うーん、私がやってきた趣味って男の子が喜ぶようなのあるかな……。
「まぁ、神の国が落ち着かないと趣味とかやってられないからな。オレも疲れてる。りんな、一緒に寝るか?」
りんなはみことを叩いてキッチンに向かう。食事が終わったからお皿を洗ったりしていた。
「手伝うよ」
「お客様でしょ。それに疲れてるんだから休んでいて」
みことはありがとうと言ってソファに座る。疲れてるみことの力になりたいな。ずっと助けてくれてたみことの。
紅茶を入れて戻ってくるとみことはまた寝ていた。
「多分神の国で落ち着かない生活なんだろうな。なにがいいんだろう」
寝顔をみてずっと考えてた。何かみことの気分転換になること。実際りんなにはそんなに考えられなかった。ただ神の国でも地上でも安心する所がないんだ。だったら。思い切ってもいいよね?りんなはカードで義理の兄の昭弘に連絡した。みことの様子を伝えて自分に出来ることを考えて。
「みこと、私のお願い通りに1日開けてくれてありがとう。そしてお願いがあるの。目隠しして?」
みことは疲れていたがりんなが自分の為に何かしようとしてくれてるんだなと考え従った。りんなはみことの足元に気をつけ、みことを連れて瞬間移動した。
目隠し外してもいいよ。
みことが目隠しを外したら。人がいっぱいいる所の物陰だった。
「こんな所に瞬間移動なんて。見つかる可能性があるだろ?」
りんなは笑って違うといった。
「みんな目的があるの。だから私達の事なんか気にしない。もーチケット取ってもらうの大変だったんだから。昭弘さんとお姉ちゃんとたーくんとゆねみを巻き込んだんだからね!」
りんなはみことを夢の国に連れてきた。関西の夢の国。
「私も来たこと無かったんだー!!だから楽しみで!みこと遊園地とか知らないでしょ?」
こんな人混みの中で誰にも注目されずに過ごすこと自体久しぶりだった。そして遊園地?なんだそれは?
「まぁ、ある程度仲間内で楽しんだり恋人が楽しんだり。みんなで楽しむところ。さあ、行こう!!!」
平日でも混んでいる。みんな学生なのかな?と不思議がっていた。
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