第2話:フレンドリーなサイレント人。

僕とクリスマスが出会ったのは宇宙に関する催し物を開催していた

総合科学博物館だったことは言ったが、


訪れた博物館の展示室の入り口で客を場内にエスコートしてたのが

彼女だった。

場内に通じる廊下を歩いて行くと女性がひとり立ってるのが見えた。

猫みたいに尖った耳をしてるところからサイレント人だと思った。

そして彼女の横を通る時、ふと彼女を見て僕は二度見してしまった。


目立つ耳はサイレント人、特徴ありすぎだもん。


彼女はたぶん遠い星からこの地球にやってきて出稼ぎエイリアン。


で、ひととおり催し物を見て回って、また会場の入り口まで戻って来た時、

まだ彼女が立っているのを見て、僕はおもわず彼女に声をかけた。


もちろんお近づきになりたかったらから。

僕はエイリアンには抵抗はなかった。

むしろ人間以外の種族に対して人一倍興味津々だった。


この機会に付き合ってみたいて思った。

だから彼女に声をかけた・・・ダメもとで・・・。


「あの・・・今、お時間いいですか?」


彼女は僕を見てニコッと笑って首をかしげた?


「ご案内してほしい?」


「あ、そうじゃなくて・・・そのよかったらだけど僕と付き合ってほしんだ」

「はっきり言うと君といろいろ話したいなと思って・・・」

「それに俺、サイレント人ってすごく興味があって」


「そ・・・お昼休みだったら・・お話しくらいできますけど?」


「じゃあ昼休みにもう一回来るから・・・いいかな?」

「昼はここにはいないよね、どこに行けば君に会えるの?」


「お客さん・・・スマホ持ってます?」


「あ〜持ってるよ」

「連絡先、交換する?」


彼女はつぶらな瞳でウン、ウンってうなずいた。

綺麗な瞳だ、人間の瞳とは違って透き通るような宝石みたいな瞳。


「連絡先、教えてくれたらLINE送ります」


「あ、分かりました」


で僕は彼女とLINE交換した。


「お昼がきたら、LINE送りますから・・・」


「うん・・・ありがとう」


「あの僕、僕の名前「間 健二はざま けんじ」みんなからはマッケンジーって

呼ばれてます」


「マッケンジー?」


「わたし、クリスマス・イヴって言います」


「おお〜素敵な名前・・・よろしくね、クリスマスさん」


「クリスマスでいいですよ・・・マッケンジーさん」


そう言って彼女は愛想笑いした。


で、昼休み、会う約束をして僕はタビーと別れた。

あまり彼女と長く話してると彼女の仕事の邪魔になるといけない思って

早々に切り上げた。


それにしてもサイレント人ってのは案外、無防備だよね、地球人の男を警戒

したりしないんだな。

人懐っこい種族なんだ。

まあ、片言って感じだけど日本語もそこそこしゃべれそうだからいいんじゃないか?


博物館も普通のイベントだと人間のコンパニオン使うとおもうんだけど

宇宙についてのことだからコンパニオンにエイリアンを使ったのかもな。


まあいいや、とりあえずクリスマスとコンタクトは取れたことだし、

俺は昼が来るまで博物館の中にあったショップで時間つぶしした。


地球には男も女も含めて彼女みたいなエイリアンがたくさん来ている。

緑色のやつとか赤いやつとか黄色いのとか・・・大きいやつとか

小さいやつとか・・・面白いくらいバラエティに富んでる。

だからショップにはエイリアンのヌイグルミなんかが売ってあった。


俺個人的にはエイリアンの中でもサイレント人がとくに魅力的だって思う。

そう感じるのは、たぶん人間に一番身近な存在の猫に似てるからなんだろう。


何かで読んだがサイレント人ってのは気品に満ちてて、それでいて気まぐれで、

わがままで、甘えん坊なんだそうだ。

そこが俺には、またたまらなく魅力なんだよね。


サイレント人とはファーストコンタクト。

セックスに関してもオープンなんだそうだ・・・楽しみだねサイレント人。


つづく。

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