3秒
上りが終わると、いっそう風が強くなった。
進行方向左側から、これまでで最強の吹雪が襲ってくる。
早く抜けてしまいたいが、速度を上げるとそのぶん危険も増す。
低速を保ちながら、慎重にハンドル操作をする雅代の顔には、さすがにもう余裕は無かった。
平らな道は長くは続かず、数分間進むと下り始めた。
この危険な峠道も、後半に入ったようだ。
2人が、それを認識した瞬間、フロントガラスが白い闇に覆われた!
3
2
1
。o(どっち!?)
。o(どっちだ!?)
2人揃って、正解の道を見失った。
雅代はポンピングブレーキをし、車を減速させていた。
ホワイトアウトしたからといって急ブレーキを踏むと、かえって危険だ。
自車のボンネットが2人の目で見えるようになったその時、前方には、雪の塊が迫っていた。
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