オリジン
「真実の平等は悪のみが持っている」
ふと、大尊敬する悪党のセリフをつぶやく。
あの時の躍動、興奮と言ったら今でも忘れられない。
あんな経験などもうないだろうと思える。全身の血肉が踊り心臓が痛かった。
《自由の王者》
それこそが悪党であり、世界で1番の平等だと俺、、三下悪次(さんした あくつぐ)は思う。
いつかなってみたい。
こんな、良くて《平和だけどつまらない世界》を俺好みに変える大悪党に
いつかなるんだ。悪党も恐れず自分を貫いて生き続けるけるそんな
《世界一の幸せ者に》
でもどうだろう。今の俺は、、、俺の力では世紀の大悪党にはなれやしない。
では、どうだろうか?この夢を諦めるのか、、、、、、、
否
あきらめなどはしない。
「コンビニ前にたむろするヤンキーは大悪党か?
働かないで自由を享受するニートは大悪党か?
夜な夜な爆音で走る暴走族は大悪党か?
全て否
そう、彼等は自由に生きているだがッ!最強の力もなければ大悪党でもないッッ!!
つまり俺は、世紀のちょいワルになるッ!!!!」
、、、しかし何か引っかかるな?
ある程度の自由には力がいる。俺はビクビク暮らすなんて絶対に嫌だ。
うぅぅぅむ?
はッ!ちょいワルのさいky((((
「べふッ!」
「うるさいっ!何が自由よ節度を守りなさい!!」
「げっ、お前かよ」
最悪だ
こいつは俺の自由ための最大の障害だ。こいつを倒すためにいくら修行を詰んだとしても指1本として触れられない。
天 才華(あまの さいか)
柔道、空手、合気道に剣道など武術において一切の賞を総ナメする正真正銘の化け物。まずここに追いつくのが難しい。しかも、もし追いついたとしてもこいつは
とんでもねぇ美少女だ。
無尽蔵の人体錬成を行ってくる。
それも電話をポチッてするのみ。
神は俺の自由に最大の障害を置いていった。
世の大悪党はこれ以上を相手にしているのか?
こいつを倒せなきゃ俺はちょいワルにすらなれやしない
「来たな、今日こそはお前を倒して自由になるッ行くぞ」
「何してんのよ。もう、いつもいつも。」
お互いに加速し接近する
生物としてパワーには俺に軍配が上がる、、、だがこいつは疾いそして上手い。
2人の速さにおいていかれたものたちが砂塵となって舞い上がる。
グッ
やっぱこいつの打撃は響く。きちい。
やはり速度で遅れを取ったせいか負傷は避けられねぇか。
力任せはダメだ、、、落ち着いて力を速さに
「えぇ、あんた」
自分でもキレが上がっていくことを実感する。これなら
追いつけるッ!
それにしても痛い、内蔵がグワングワン揺れる。
まるで俺の中の情熱を消そうとするように。
負けて、、たまるかぁ
そうだ、もっともっと強く燃やせそうだ、、そうだ、、、
「そうだァああ!!」
「何言ってんのよw がら空き」
ビキッ!
空間が軋んでる
こいつ空間ごとおれをッ!
消させるか!絶対に。。。
ガスッ!!!
砂塵がより勢いを増し舞い上がる
折れたわね。
ちょっと悪い気もするけど防いだ両手は折らせて貰った。
このままじゃ一生鎮静化しなそうだったし。
サッ
??!まだ動けるの?痛覚消えたの?
思考より先に物音の先を殴る
砂埃で見えないが相手は腕が折れているのだ、、、、消して避けられない
そう思っていた。
「すきだらけだぞ。」
悪次の左拳は砂埃を切り裂き私の眼前まで迫っていた。
片腕を折り損ねたんだ。当たる。。回避は間に合わない流すしかない、
せめて黙ってさえいれば不意打ち成功したのにねw
グフッ!、、、、、、、、え?どうして?
確実に流せる軌道だった。
まさか。
「片手を折り損ねたと思ったけど、、、、両腕だったのね。」
戦闘中何故かずっと覚えていた違和感。癖かと思っていた。。。。。
そう、彼は
基本的に右腕のみで攻撃をしていた。まあ悪次のように初心者にはありがちだ、、、、だけど。布石を敷いていたのね
あえて左を使うことで右が使い物にならないと私に思わせた。
たかが一撃入れただけだ、、、だがこれ以上戦ったら私が確実にやられる。
悪次の腕を折るためにはなった拳はいつの間にか自分の自信を折っていた。
悪次も掴み始めた。
流しを。
「あーあ、私の負け。これでいい?」
うわーすごく不満顔、、武術のぶの字も知らない悪次にしたら一発入れただけだろう。
でも私にはわかるこれ以上やっても私がボコボコにされるだけ。
打撃は効かない避けれないそんな負け試合はしたくない。
突如才華が辞めようと言い出した。。
分からない、、?ここからだろう面白いのは、俺も才華の技が見えてきた、上手く耐えられもした。。
やっと同じ土俵に立てたと思ったのに当の相手は戦意なし。。。
まあ、才華は付き合ってくれているので文句は言えない。今日は引き下がるしかないか。
今日はちょっと盛り上がってしまったせいかエンジンがなかなか冷えない。だから夜の街を散歩している。
「綺麗だ。」
散歩はいいものだ。時間、場所、視点、このどれかひとつでもズレていれば万様の風景が見える。同じ場所でも四季折々なうえ、朝に来るか夜に来るかでも大きく違う。
サッと吹き熱を冷ましていく風、光が乱反射しチカチカと点灯する街並み。。。
(これが自由か、、、)
見たい時に見たい風景は見れない、、、だけどまたその不自由さが眺望できるという自由のいいスパイスとなる。自由過ぎてはダメだ。そう強く思えた。
不自由さを楽しむ自由、これも存外悪くない。
「おい、悪趣味だな、出てこいよいるんだろ?」
、、、、、、ピュッン
俺の言葉は虚しく1発の鉛玉が返された。敵は、、、、20か?
いや、、スナイパーもいるな
場所はわからんが警戒をするしかない。
ん?、、、ちょっと待て、もしかしたら才華に出したあれ、銃弾にも使えるかもな。
ピュピュピュッンッ!!!
全力を出てきやがった。球は見えないできるだけ避け、1人ずつ殺る。
使ってる銃は分からないがいつかはリロードを挟むだろう。そこを待つ。。。。。。。。。。今だッッ!!!
リロードを始めた目の前の男に襲いかかるが。。。
ッち!簡単には殺らせてくれないか、、、銃弾を避けるようにバックステップを取る。威力偵察か?じゃあそろそろくるな、
ッ!!
360から鉄の雨が降り注ぎ人を蜂の巣に変えようとしていた。
「ふぅううん⤴︎⤴︎ん!!いいねぇ使えるなこれは。」
銃弾ひとつひとつを腕にそい流すように避ける。ちと速すぎるが。才華よりちょっと速いくらいだ。何とかはなる。
確実に淡々と銃弾を流し1人ずつ仕留めていく。すると仲間の1人が煙幕を投げた。。。。クソ、バレたのか?このままだと上手く流せないとりあえず引くか?いやそうしかない。
え、、、ちょっと待ておいおい
お前まで死ぬぞ。俺は今の光景が理解出来なかった。1人が俺の足を掴んでいるのだ。振りほどくのにわずかだがロスをした。再び煙幕の中に雨が降る。煙幕で視界が悪いせいで一発、一発と肉を引き裂いていく。
雨が止んだかと思うと2人がいきなり近距離戦を仕掛ける。強いがそこまでだ、、、、、、、
がはぁッ!!
油断した。俺としたことが最初に警戒してたはずのスナイパーに心臓を貫かれた。
また夜に静寂が戻り一人の男がゆっくりと倒れた。
「《愚者》を殺した!?でかしたぞ。作成は成功したんだな。あの方もきっとお喜びになられるぞ!」
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