第7話

「お兄ちゃんと舞ね、義理の兄妹なの!」


ごめん、その言葉を今聞きたくなかった。

「なんで、舞が知ってるの?」

「だいぶ前にお母さんに教えてもらったよ。」

「ちょっと聞いてくる」

俺は台所にいる母に聞いた。


「あ、いうの忘れてた!てへぺろ★」

お~い。

てことは、、、、

「お兄ちゃん、付き合お!」

ですよね。

「いや待て。リオンと俺は別物だぞ?」

「知ってるでしょ?推し+お兄ちゃん=付き合うの決定でしょ!」

何故そうなる。

まあ、俺もシスコンだからいいんだけど。

でも、さすがにちょっと、、いきなり言われたからまだ迷うな。

「もう少し待ってくれ。いきなりすぎて整理できてない」

「いいよぉ。絶対私を選ぶよね?」

「それはわからない」


---


「ってことがあったんだけど、、」

「「「リア充は滅びろ」」」

メンバーにそのことを伝えたら、なんか言われた。

これは、リア充っていうのかなぁ、、

「でもさ、さすがに俺たちが付き合うのはちょっとやめたほうがよくない?」

「確かに。一応歌い手だからな。」

そうだった。俺たちは歌い手だった。

「でも、妹を振りたくはないんだよなぁ。」

「その気持ちはわかるけど。自分の立場を考えてみて。」

そう、fyuが言った。

俺はエンぺスという歌い手グループの一員であり、その中でリーダーをしている。

自分で言うのもあれだけど、一番人気だ。

そんな俺が誰かと付き合う、ましては妹と付き合うと世間にばれたら大バッシング違いない。

だから、やめるべきな気がする。

せめて、妹じゃなければ、、、ってそんな人いないか。


そう考えていると、naluとみつきがとんだ爆弾発言をした。

「あ、そうそう」

「なんか、前リオンがクラスでいじめられてるって言ってたやん」

「fyuに言うとめんどくさいから二人でやってたんだけどさ」

「「来週、リオンの学校で校内ライブな」」


は?







え、は?






まって、は??







「いやまて、なんだよ校内ライブって」

「もういっそ、そこで正体明かせば?」

「歌い手だから、アイドルではないやん」

「事務所も恋愛OKやん」

「えそうなの」

「だから、ついでにざまぁもしよ?」


勝手に話を進めないでほしい。

「えっと、もしかしてもうスケジュールは、、、」

「「埋まってます」」

「俺も初耳」

fyu、かわいそう。

じゃなくて、もう詰んだじゃん。

俺が新井絃矢だってばれたら、絶対嫌われるじゃん、、

「でも、思い切ってやってみれば?」

「でも、俺たちある程度知名度あるから。あと、家族に迷惑がかかる」

「それもそっか」


「じゃあ、正体は明かさなくていいから、校内ライブしよう」


「何の意味がある?」

普通にそう思った。

そしたら、みつきが申し訳なさそうにこう言った。

「実はさ、、、、





 Cutie Starsのミキちゃんがさ、ライブ終わった後に話しかけてきたんだよ。」


---

「あの、みつき様!ちょっといいですか?」

「君は、ミキちゃんだっけ。何か用?」

「リオン様についてなんですけど、、



 正体、気づいちゃいました、、、」


「そういうことね。いいよ、詳しく聞かせて。」


---

「ってことがあって、、、」

「ってことは、、、」





「「もしかして、公開告白の場を作ってほしい、って頼まれたの?」





「え」

「勘鋭いな、そういうことだよ」

「いやまってまってまってまって」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る