第3話
ある日、俺が学校に登校するととある話題で持ちきりだった。
「エンぺス、ここらへんでライブするんだって!」
「すごいよね!私、絶対行く!」
やっぱり、エンぺスのことだった。
俺は、本当はここでライブをしたくなかった。
ただ、みつきとかいう悪ガキ、、じゃなくてメンバーに勝手に決められた。
「せっかくなら、リオンの近くでライブやってみたら?」
ってね。
俺は、身バレの可能性もあるしやりたくないって言ったんだけど、、、、
「リオン、学校で結構いじられてるでしょ?
だったら、俺がその学校についでに突ろうかなって。」
とんでもないこと言いだしたぞ、こいつ。
そのほうが身バレしやすい気がするんだけど、、、
俺のことを思って行動してくれるのはうれしいんだけど、、、
「「それ、いいね」」
ほかの二人も無理と言いそうだが、それはどうやら違ったようだ。
二人ともみつきの作戦に乗り気だ。
とまあ、こんな感じで俺の住む町でエンぺスがライブをすることになった。
正確には、エンぺスがここらへんでよくやってるライブイベントに特別ゲストとして参加するだけ。
それでも、SNSでは異様な盛り上がりを見せた。
「実姫ちゃん、いいなぁ~」
「私も楽しみだよ~」
そう言ったのは、三條実姫。
クラス内カースト一位。そして、アイドルグループ「Cutie Stars」のメンバーとして活動している。
そして、俺の幼馴染だ。
といっても、だんだん会話しなくなって、今は声もかけてもらえなくなったけどね。
ま、それもすべて俺がこんな陰キャだからだ。
それはいいのだが、一つ問題点がある。
彼女が、俺たちが参加するイベントに出るのだ。
もうこれは、身バレ不可避だ。
でも、長らくずっと会話してないから、ばれない可能性もあるけど。。。
まぁ、もう決まったことは変えられないしばれないことを祈るしかない。
そういえば、彼女もエンぺスを好きという話を聞いたことがある。
幸い、推しはfyuらしい。ま、気持ちはわかる。
俺が少し考えながらぼーっと席に座っていると、また陽キャグループが来た。
「おい陰キャ、お前エンぺスのライブに来るなよ」
「別に行くつもりはないけど、、なんで?」
「そりゃ、実姫ちゃんを行きたいからだよ
腐ってもお前は彼女と幼馴染だ。だから絶対に来るなよ」
ちょっと行ってる意味が分からないが、、、要するに、彼は実姫のことが好きで実姫を独占したい。だから、幼馴染っていう属性を持ってる俺を少しでも遠ざけたいってことだ。
そもそも、俺は彼女に相手にされてないから気にしなくてもいいのに、、、
「わかった」
そう言って、俺は席を立った。
「絃矢、、、、」
一瞬、俺の名前が呼ばれたような気がしたが、多分気のせいだろう。
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レビューありがとうございます!
こちらもいい感じに伸びたので、更新頻度上げます!
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