第26話 Xmasの夜
「結月、店に入れないで。」
僕は希咲と真凜にそれだけ伝えて黙々と仕事をこなしていた。
あの日から結月を実家に帰らせて家にも入れなかった。会いもしなければ話もしなかった。
―――――――――そして12月20日。
起こるべくして起きた。店を閉めたあと僕は色んなことを考えていた。店の事や結月の事。いや、主に結月の事。僕は机の上に結月に渡すプレゼントと婚姻届を眺めていた。
意を決して結月に電話をかけた。
(通話中)
「涼ちゃん。」
すぐに結月は出た。
「ゆづ……もう無理……会いたい…」
その直後、ガタン!!と大きな音が結月に届いた。
「涼ちゃん。大丈夫?涼ちゃん?…ねぇ、涼ちゃん?!」
結月は上着だけ来て家を飛び出した。
「待ってて。今行くから。」
電話を切らずに走って店まで来てくれた。
裏口から入ると、中途半端なクリスマスの飾りに、少し暗い店内。
事務所に入ると、机の上の婚姻届と、ネックレスを見て
「……そういう事か。」と呟いた。
結月は動かない僕を見て直ぐに救急車を呼んで一緒に行ってくれた。
――――――――――――。
目が覚めたのは病院のベッドの上。
隣には結月。
天使みたいな寝顔で椅子に座って僕の横で寝てた。
僕は自然に頭を撫でた。
(ゆづ…ごめんな。迷惑かけて。)
(迷惑なんかじゃないよ)
(聞こえるの?)
(聞こえるよ)
(結月、愛してる)
(あたしも。)
結月はゆっくり目を覚ました。
「結月。」
「涼ちゃん。」
僕は12/23に退院した。
―――――――――12/25。
Xmas当日、早めに店を閉めた。
そして、結月を連れて予約してたレストランへ。
「ここ初めてだね。」
「結月も、もう大人だしね。
―――――――――食事が終わって。
「結月。」
「なに?」
「これ。気に入ってくれるかわかんないけど。」
僕はあのネックレスを渡した。
「ありがとう。……綺麗。」
「貸して。つけてあげる」
「……」
「あぁ…いい。鎖骨美人…」
(変態。)
「え?」
「普通そんな言い方しないから。」
「そうなの?ごめん。」
「涼ちゃんだから仕方ないけど。」
「……ついでにこの後行きたいとこあるんだけどいい?」
「……」
結月が頬杖を着いて僕を見て微笑む。
「ゆづ、足。」
「好きでしょ?」
「……。」
「熱でもある?顔赤いよ。」
「……」
(答えて。)
「…嬉しいです」
「いい子。」
――――――――――――ホテル。
結月とは二回目のクリスマス。一回目はまだ高校生だった。
去年の本当の2回目は忙しすぎて何も出来なかった。
だから今日が実質の二回目。
「結月…」
もう僕に風呂を溜めたりする余裕はなかった。
速攻ベッドに結月を連れてくと押し倒された。
「結月、酔ってる?」
「うん。」
「可愛い…」
「どうでもいいから脱いでよ」
「え?」
「脱いで」
「…はい。」
結月が横で座って見てた。
「全部」
「はい…」
「……もう?」
「ごめん」
「邪魔。」
僕はまた押し倒されてベッドの柵に結月が鞄に隠してた手枷で繋がれた。
結月は僕に乗ってキスした。
そのまま脱ぎ出して僕の顔の上に乗った。
「結月…」
「黙って」
結月の目は酔いでとろけていた。
結月に押し付けられて胸の先端を摘まれた。
「まだ出さないで。」
「無理。」
結月は僕の顔から徐々に下に降りて、腰の上に乗った。
そして僕に優しく口付けたかと思うと、濃厚に舌を絡めてきた。
片手で根源を握られたまま…。
僕は限界で結月の背中にかけた。
「なにやってんの。」
結月はそう言って聞いたこともない舌打ちをして僕の頬を叩いた。
そしてまだそのままの僕を中に導いて、思うがまま動いた。
途中何度も僕の首を絞めた。
その中で僕の手枷を外して、僕の手を結月の膨らみへ導いた。
僕はゆっくり結月の先端をつまんだ。
すると、結月も同じく僕のを…。
「結月…お前こんなに固かったっけ?」
「誰にも触らせてないから。」
僕の下は更に血液を集めて状態を変えた。
「こんなの他行けない…。」
「それが聞きたかった。」
結月は繋がったまま自ら下になった。
「覚悟できてる?」
「どっちのセリフ?」
結月はまた僕の先端を思い切り抓った。
「あぁ!!……」
――――――――――――翌朝。
うちの店は女性が八割を占めるので次の日は休みにした。
先に目を覚ましたのは僕。
朝の勢いのままにまだ眠りの中の結月の手を借りた。
(可愛い手…)
僕はその上から…。
僕が目を閉じていると結月はこっちを見ていた。
「ねぇ。涼ちゃん。何してんの?」
「ゆづ…あれ?いいかんじ?」
「涼ちゃん見てたら無理だよ」
――――――――――――――――――。
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