第24話 自分で蒔いた種

翌日、出勤してまず真凜に謝った。


「真凜、昨日ごめん。本当にごめん。」

「いいよ。びっくりしただけ。たまにああなるの?」

「あんまり。あれは久しぶり。」

「なんか病気持ってる?」

「わかんない。でもあれを知ってるのは結月と希咲だけ。どちらかというと、希咲の方が扱いは上手い。」

「そんな感じだったね。」


「おはよー。」


希咲が出勤してきた。


「おはよ。希咲、昨日はごめん。世話焼かせて。」

「いつものことでしょ。本当にあたし居ないとダメなんだから。」

「ありがとう。助かった。」

「…いいえ。…真凜さんにあのこと話していい?」

「うん。俺から話してもいいし。」


「今話したら?まだみんな来ないし。」


―――――――――。


「真凜、俺ね、先月掲示板であった人と俺含めて3人でしたんだよね。男2人と女1人でさ。その2人がカップルだったんだけど、俺その女の人とずっとしてたんだけど、結局いくこともいかせることも無くて、結局俺の目の前で2人でやっていってたわけ。だからその…俺が触ってたパーツ1つ1つもその男の所有物でしかなくて、それを思い出しちゃって、ああなった。」


「真凜さん、理解出来ないよね。私もそこまでは無理。でも、結月への執着を考えるとまぁ理解できないわけじゃないかなって。」


「…うーん。わかんない。てかなんでそんなしたいの。」

「物足りない。」


「それだけ?」希咲が僕に聞く。

「落ちてた。」

「やっぱり。」

「昨日は?」

「……。」

「なんで私呼ばなかったの。」

「真凜としたかったから。」

「見えてたよね?こうなるの。」

「あそこまでなるとは思わなかった。」

「なるの。涼くんの場合は絶対なるから。」

「……。」


結月は僕の手を握って聞いてきた。


「涼くん、なんで涼くん、あたしだとあぁならないか分かる?真凜さんの前で言うのは気が引けるけど。」

「希咲もほぼ俺しか知らないから。」

「そうだよ。高3からあたしは涼太しか知らない。涼太の前は一人しかいない。だから、あたしの体はもう涼太しか知らない。触られてない。」


「だから安心する。」

「そうだよね。」


僕はずっと希咲の袖を掴んでた。


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