第6話 倉橋真由香の話

 あたしね、従姉妹の美紀ちゃんとはまあまあ仲良かったんですけど、海外行ったんで疎遠になってたんです。美紀ちゃんが死んだ時も飛行機のテロの影響で葬式出れなくて、結局美紀ちゃん家に行ったの三周忌のときだったんですね。


 その時に美紀ちゃん連れて帰ってきちゃったみたいで。

 

 そっからもうほんっと体調悪くなっちゃって!

 肩が重いんですよ。部屋は新しいのに変な音するし、「のざきころしたい」「ふたまたかけてたゆるせない」「あいつしねばいい」とか朝起きる時ぼそっと聞こえるんですよ。1日の爽やかな始まりに!

 最悪ですよもう。


 そうこうするうちに登録してた派遣会社がここを紹介してきたんです。美紀ちゃんが勤めてた会社だったから、ああ、これ美紀ちゃんがあたしになにかやらそうとしてるんだなと思って。さっさと終わらせたいから行くことにしたんです。


 野崎主任のこともすぐわかりました。どうやって近づこうかと悩んでたら声かけてくれたんで楽でした。女好きなんですね。社内でも有名ですよ。顔はいいけど仕事はそこそこしかやらない、女にかける用のケータイ持ってるし二股、三股は当たり前だって。取引先の女性に手を出して何度かゴタゴタしたのを社長の甥だから揉み消してもらったんでしょ?


 お札を見せてもらった時に「あ、これで美紀ちゃん近づけないんだ」って思いました。ずっと「殺したいなら自分がやればいいいじゃん」って思ってたんです。巻き込まれて迷惑してたんですよ。だからわざとぶつかって、全部こちらに回収させてもらいました。


 正直いやらしい目つきが気持ち悪くて、話すたびに反吐ヘドが出そうだったけど、もう役目は終わったみたいで肩が楽になりました! そこだけはありがとうございます!


 ついつい話し過ぎちゃった。こんな話誰にもできないからストレスたまっちゃって。


 じゃ、そろそろ会議の準備しなきゃなんで、失礼しますね!


 さよなら。

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