全てのダンジョンの権利は俺のモノ、魔剣に主として認められたい。
ゴーレムがモグラ叩きのような感じで地面に拳の後がついているのを見てゾッとしながら必死に逃げ惑う俺の姿を魔剣は安全圏「台座」からの傍観をしている。
「このっ魔剣めが!あとでへし折ってやるかな!」
ダンジョン内に俺の大声が響く。
「あっははははっ!!」
そして俺の声よりも高いクラリエの笑い声が
うざい。
―何か手はないか?
本当にないのか?
いやある。
―コンソールオープン。
お呼びでしょうか?童帝様。
「もう童帝様でもいい……から、ゴーレムをなんとか……して!!」
スレスレで地面が割れる音を体感しながら俺は必死にお願いする。
―了解致しました。ダンジョンの全コントロール権利を主様に移行します。
30秒ほどまってにゃん♡
「にゃん♡……じゃね〜よ!!。は、はやく、出来るだろう、が、お願いします。お願いします」
俺のスタミナは限りなくゼロに近い。
俺は力尽きてスライディングしたように倒れ込む。それを狙っていたかのようにゴーレムの
ゴッドハンド○○○シャーが襲いかかる。
しかし、俺はぺしゃんこになっていなかった。
ほんの少しだけ距離が近かったら確実に死んでいた。
―ダンジョンコントロール権利を全て主様、
あっ、童帝様に移行しました。
「た……助かった〜。ありがとうございます!!」
「あれ?どうしたの?動いてないんだけど、おーい」
ダンジョンのコントロールを全て俺が支配出来るようになった。
ということは、魔剣もダンジョンのモノとして
認識されるから、つまり、魔剣の主として強制的に許可出来るということになるのか?
―いいえ、出来ません。
魔剣の承認をするには、体液が必要となります。
ですので、キスをするなり、色んな意味で色んなことをして頂かないといけないことになりますね。
「まだ俺何も言ってないんだけど、もしかして心の声ダダ漏れ?」
―はい。
「俺がピンチなのを知っていて無視してた?」
―すいません。よく聞き取れませんでした。
「おい!!」
俺は立ち上がって魔剣の方へと歩き出していく。
もう俺を邪魔する障害はないのだからな。
台座に着いた俺は、ふたたび剣を抜こうとするが、ぬ、ぬ、抜けない。こいつめ抵抗してやがる。
「いい加減あきらめろっ!!」
俺は力いっぱいに魔剣を握りしめ、抜こうと試みる。
「いたたたたっ、女の子なんだから優しくしてよっ」
「魔剣に変わる女の子なんて見たいことないです〜」
「あんたなんか、あんたなんか主としてみ、みとめないんだからね」
はい、ツンデレいただきました〜。
しかしどうしたら主として認めてくれるのだろうか?
♦︎ ♦︎ ♦︎
作品を最後まで
読んでいただきありがとうございました。
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