最強伝説

アレクラルク=ネレイア=CMC

俺は正義だ

 君はドラゴンを倒せるかい。

「ちょっと待ってください。俺の『正体』を明かすわけには――」

 まさか。

 君がギガトラマンか!

「!」

 ちょうど良かった。

 君が壊した車やビルについてだ。

「やむを得ない犠牲です」

 うん。

 それでは済まないのが社会なんだな。

 あのな。取引だ。

 筋力は筋肉の断面積の2乗に比例する。

 体重は筋肉の断面積の3乗に比例する。

 蟻が100万分の1としたら人間の100万倍のパワーを持っているんだ。

 鳥が空を飛べるのも筋力は高いが体重が軽いからだ。

 あり得ないんだ。

 ああいう巨大怪獣。

 君みたいなギガトラマンも。

 その原理を教えてくれたら黙っていてやる。

 秘密は守ろう。

「それは……人間が知っていいことではない」

 そうか。

 ならば法廷で会おう。

「脅す気か!」

 市民はギガトラマンを憎んでいるのだ。

 出来レースではないかと。

「俺は戦士だ!」

 分かっている。

 しかし、私は身内だからだ。

 で、どうなんだ。

「アイツらの攻撃は痛くない――」

 そうか。すかすかなのか。

 やっと謎が解けた。

「分子結合を分解する特殊な波長を――」

 それがスパシーボ光線か。

 物理攻撃だと思っていたが分子分解なのか。

 何故爆発する。

「それ以上聞くな!」

 困った。

 私にも好奇心はあるのだよ。

「猫をも殺す!」

 猫ちゃんになれるなら本望だ。

「あなたは……」

 ああ。

 後戻りは出来ないんだ。

「アレはな。実はな」

 うむ。

「駄目だ。言えない」

 何故爆発するんだ。

「芸術だからだ」

 謎かけか。

 面白い。

 分かった。今日の所はここまでだ。

「司令」

 ああ、すまない。

 実はギガトラマンの正体を突き止められない責任を取らされて、組織を辞めることになったんだ。

「そんな!」

 次の上司とは上手くやれよ。

 俺はショキカーという組織にスカウトされた。

 この不景気に再就職出来るとはありがたいな。

「聞いたこともない会社だ」

 こら。

 中小企業を差別するな。

 いいんだよ。

 働けるって幸せなんだ。

 またな。

 サブロウ隊員。

 お前も幸せになれよ。

 あっはっは。


 +


 炎の海、闇の中から

 ドラゴンが目覚め、空へと舞い上がる

 その姿は恐ろしく、その力は絶大

 誰もがその前に震え、逃げ惑う


 ドラゴン、ドラゴン、恐怖の化身

 炎を吹き、空を裂く

 ドラゴン、ドラゴン、絶望の使者

 その存在は、世界を揺るがす


 山々が揺れ、地が割れる

 ドラゴンの咆哮が、空気を震わせる

 その声は雷鳴のように、その瞳は炎のように

 誰もがその恐ろしさに、身をすくめる


 しかし、勇者が立ち上がる、剣を手に

 ドラゴンに立ち向かう、その姿は勇ましい

 戦いは激しく、結果は未知

 しかし、勇者は前進し、決して後退しない


 ドラゴン、ドラゴン、恐怖の化身

 炎を吹き、空を裂く

 ドラゴン、ドラゴン、絶望の使者

 その存在は、世界を揺るがす


 ドラゴン、ドラゴン、恐怖の化身

 しかし、勇者の力は、それを超える

 ドラゴン、ドラゴン、絶望の使者

 しかし、希望は、決して消えない

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