第36話奪われる令息 

僕はパークス家の跡継ぎとして生を受けた。

父のアンドレは聖騎士の実績を認められ、母のマルファ・パークスと結婚し家督を継いだ。

父から聖騎士時代の活躍を聞き、聖騎士に憧れ剣を学んだ。

子爵家を継ぐ僕は聖騎士には成れないが、それでも強さに憧れ剣の特訓と学問に打ち込んでいた。

たが、日常は突然崩れ去った。

深夜に賊が屋敷に押し入り僕は剣も取る間もなく拘束された。

両腕を後ろで縄で縛られて自室に閉じ込められた、母や使用人は無事だろうか?

幸い、今日は父が居る、凄腕の聖騎士であった父が解決してくれると信じていた。

いざというときの為に壁を背にして座り体力を温存しているとドアが開いた。

「怪我はないか?セシル・パークス…」

声の主を見た時…思考が停止した…

金髪の美しい少女が僕を見下ろしていた。

十二歳ぐらいだろうか?

黒いジャケットを羽織り、ズボンを履いている。

それでも息を呑んだ、今まであったどの令嬢よりも美しかったからだ。

「はっ、早く逃げるんだ…賊が屋敷内に潜んでいる」

彼女は右手を顎に当てると首を傾げた。

「助けを求めないのか?男のプライドか?」

「き、君の様な女の子が捕まったら分かるよね?僕の事は良いから逃げなよ!」

「そういえるとは…子供なのに立派だな…」

「奴らが来る前に!逃げてよ!」

僕の言葉に彼女は笑みを浮かべた。

この非常時に何をかんがえているんだ?

混乱する僕を無視して顔を近づけてくる、右手で壁に手を着き、壁ドンの状態となった。

顔が近い!心臓の鼓動が跳ね上がる。

「若い時のアンドレ先輩に似てるな……」

父が先輩?聖騎士の後輩にしては若すぎる?

「私はね……君の父上と肉体関係があったんだ…」

「どういう?……」

疑問を口をするが後半は言葉に出来なかった。

彼女がキスをしてきた、僕の口内は彼女舌に蹂躙された。

僕は初めて激しいキスに酔ってしまった、無理やりではあるが嫌では無かった、一目で彼女に僕は魅了されていたのだ。

長いキスのあと彼女は語りだした。

「こんな姿だが二十八だ、君の父上の聖騎士時代の後輩だ」

これが悪友の言っていたロリババアと言う奴か!?

「今失礼なこと考えただろ?」

「ごめん…」

思わず謝る、彼女は父上と肉体関係があったと言う、昔の彼女なのだろうか?

だけど可笑しいそれなら元恋人と言うはず?

僕は尋ねずには居られなかった。

「父の恋人だったんてすか?女性の身で聖騎士になるなんて凄いですね…」

「私が女で…恋人だったらどんなに良かったか…」

彼女はため息をつく。

そして僕の耳元で驚がくの事実を語りだした。

「私はジュリアン・ダグラス元男だ…」

え?父が男色を?まさか父は母上と性行為をしたはず、だから自分がいる。

セシルは信じられなかった、それが事実なら父は爵位目当で、同性愛者なのに母と結婚したことになる。

「別に君の父上が特別おかしな訳では無い、騎士団のような男所帯では偶にあるんだよ…」

そう言うと彼女は僕のズボンを脱がし始めた。

「な、何をするの……」

「君の父上が私にした事をね…」

「あぁぁ…」

僕のホールにに彼女の指が入ってくる、体は異物を押し出そうとするが、彼女の指を押し出せない、それどころか受け入れ始めていた。

「指一本から始めて…徐々に分からせるんだ、このホールが出口ではなく…出入り口であることを………」

腸内を弄られることに痛みはなく、未知の快感が脳内に溢れ意識が朦朧とする。

「子供だと思っていたが……漏らしてしまったのかい?……雄の臭いがするよ…」

彼女の甘い囁きを最後に僕は意識を失った。




  


  








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