第29話人形と結婚出来る国
私達はドール共和国にやって来ました。
この国の名産は人形で指人形からオートマータまで様々です。
多くの人形師とそれに関する職の方とアガルマトフィリア、人形生愛者の方が暮らしているです。
「ペドフィリアのテロリストの襲撃もなをく入国出来ましたね」
私達は国が手配してくれた宿で寛いでいました。
「しかし噂には聞いていましたが……」
レイナは窓から外を見て呟く。
人間のカップルに混じって、人形と人間のカップルがいる。
自立歩行型のオートマータと歩くもの、胸のポケットに人形を忍ばせてる者、等身大の人形をお姫様抱っこで運んでいるもの様々です。
「聞くところによると、二割の人が人形と結婚してるらしいですね」
この国では人形との結婚が認められているです。
「しかし人形供養で聖女様を呼び寄せるとは…」
「信仰の形は人それぞれですから…」
国を上げての人形供養の為に私は呼ばれたのだ。
「この国、気持ち悪いから帰りたい…」
「この仕事が終われば帰れますよ」
アンはゼバスに愚痴を言っていた、彼女から見れば、この国はいい歳した大人が人形遊びをしているからだ。
聖女暗殺失敗後、二人はドール共和国に来ていた。
聖女暗殺の為ではなく、ある人物を尋ねるためだった。
「ここか…」
ゼバスは裏路地の小さな工房に入っていく。
「錬金術師アビゲイル様の工房はこちらで宜しいですか?」
「何のようじゃ?」
中に初老の男が一人で昼から酒を飲んでいた。
「貴方に仕事を依頼したいのです…」
「帰ってくれ意欲がわかんのだ…」
「私達は貴方の研究している、美少女メイドゴーレムに投資したいのです…」
「何故それを!?」
「美少女オートマータに遅れを取った、貴方は酒に溺れた……しかしゴーレムにしかない長所を私達は忘れていません、耐久性、メンテナンスのしやすさ……」
「本当に投資してくれるのか?」
「もちろん……取り敢えず着手金です」
セバスは金貨の入った袋を渡す。
「おお……これだけあれば美少女メイドゴーレムの研究ができる!」
「条件が一つあります」
「大概のことならやってみせよう」
「私達は幼女型のメイドゴーレムを希望します、そうですね十歳から十三歳ぐらいの姿の物を出来るだけ、もちろん貴方の好みの容姿のゴーレムを作ってからでかまいせん」
『こやつら……ペドフィリアか……まあ、ゴーレムで満足するような連中ならいいだろう…』
「聖女の方はもう良いの?」
「ええ、シン様から聖女を始末した程度では正常な世の中は無理だと……計画を変更し戦力の確保をしろと……」
「それで幼女ゴーレムと幼女オートマータの制作を依頼したの?」
「ええ、私達…狂化紳士は幼女と供にある時に全力を出せます…」
「でも人形でしょ?」
「そうでもないですよ、オートマータは見た目だけは中々ですから?」
「うーん……あっ」
「どうしました?」
アンが指を指す方をみると、物陰で人形と野外プレイしてる男がいた。
「キモすぎ!ちょっと殺してくる!」
「手短に…」
二人の役人が殺人事件の現場検証をしていた。
「こいつは酷え……」
「どうやら野外プレイの最中に襲われたようです…」
犠牲者は二人、正確には一人と一体なのだが、ドール共和国では既婚の人形には人権が認められる。
「奥様の方は自立歩行できない、ノーマルドールですね、可哀想に……」
被害者であるドールは全身を鋭利な刃物で切り刻まれており、切り取らた右腕は旦那のホールにぶち込まれていた。
「アガルマトフィリア差別主義者の犯行でしょうか?」
「断定はできんな……アニマールでも聖女様を狙ったテロがあったしな…」
「そうですね、上層部に相談して会場周辺の警備を強化したほうが…もしも聖女様にもしもの事があれば……」
「そうだな、我が国は評判が悪いからな…」
「そうですね、ノーマルの方からみれば……我が国はいじょ……個性的ですからね」
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