第27話大きなお友達が泣いてるの!

「私が貴方に何をしたというのですか?」

私は彼女に問い掛けた、彼女は私を殺したいらしいか恨まれる覚えはない。

「大きなお友達がお姉さんの制で泣いてるの!」

大きなお友達?意味がわからない、年上の友達と言う意味だとしても私が何をしたというの。

「小さなお友達と結婚できないってないてる

の!!」

「大きなお友達って……ペドフィリアですか?」

「そうだよー、報復に聖女を殺せって!」 

彼女は再び私に襲いかかる!

起き上がれない怪我人を踏み潰しながら、華麗なステップで距離をつめる。

「させませんよ!」

アレクさんが彼女の攻撃を防ぐ。

「あはは、お兄ちゃん強いな!憧れちゃうな!」 

不味い!踏まれた何人かは内蔵が損傷したのか、口から血を垂らしている。

「おっと!」

「躱された!?」

騒ぎを聞きつけたレイナが賊に斬りつけるが躱される。

「メイドのお兄ちゃんの変態彼女来たー」

「へ、変態ではない!」

レイナが否定する、いけない止めないと聖騎士達に風評被害が!

「私知ってるよ、作り物の竿でお兄ちゃんのホール掘ってるでしょ!」

「マジかよ!聖都の聖騎士は進んでるな!!」

「俺も女聖騎士に掘られたい!」

「そんな…メイドさんがノンケだなんて嘘だ!」

また、聖騎士団から怒られますね……

「ノーコメントだ!!」

レイナが斬りつける、聖騎士故に嘘はつけないのですね。

賊はレイナの剣をバックステップで躱す。

「バイバイ!またねー!」

懐から金属製の筒を取出し投げる!

空中で筒が光り輝く!

「不味い!」

アレクさんが光に背を向け私を庇う!

次の瞬間爆発が起こる、私は眩しさに目を瞑る。

発光は一瞬だったが熱と炎が残った。

焼け焦げる臭いにむせながら目を開ける。

アレクさんとレイナの二人が倒れていた。

「アレクさん!すぐ回復呪文を!」

私はアレクさんに回復呪文を掛ける、焦ったせいだろう魔力のコントロールを誤り、魔力切れで意識を失った。



ここは?目を覚ますとベットに寝ていた。

「アナ様!」

「レイナここは?」

「アナ様が魔力切れを起こし気を失ったので、アニマールの兵士に宿まで運んでいただきました」

「アレクさんは?」

「彼はアナ様の回復呪文で傷は治りましたが、疲労の為自室で休ませております」

「テロの被害者の方はどうなりました?」

「残念ながら半数以上が亡くなりました…」

犯人の狙いは私だった、私がレイナの提案通りに宿に留まっていれば、彼らは生きられたのだろうか?

「アナ様の責任ではありません」

「ペドフィリアがテロを起こすなんて…」

私は彼らの恨みを買った、彼らの通そうとした法案を教会に働きかけ潰したのだ。

彼らは結婚できる年齢を初潮の平均である十二歳にしようとしたのだ。

到底許されない、初潮が来たとしても体は子を産めるようにはなってない。

初潮は始まりに過ぎない、彼らは正しい知識が無いのだ。

「明日の安産祈願は延期でしょうね…」

「そのことですが……陛下から連絡がありまして、安産祈願は辞めて…テロ被害者の為の行事をするので亡くなった者達の為に祈って欲しいと…」

「わかりました…お受けすると伝えて下さい」




アニマール城内でノロイ辺境伯嬢はレッドヘルム女帝と皇配ムーツと謁見していた。

レッドヘルム女帝は赤毛の熊の獣人であり、初代女帝と同じく美しい尻の持ち主だ。

対して皇配ムーツは純人間で、他国の第2王子だった。

「申し訳ありません、テロリストを逃しました」

リリーエは謝罪した、ペドフィリアへの憎しみから判断を間違え揺動に引掛ってしまった。

奴等の本命は聖女アナの暗殺……

もしも聖女の暗殺が達成されていたら、我が帝国の威信は地に落ちていただろう。

「テロリストは手練れだと聞きました、体は大丈夫ですか?」

「ご心配には及びません、部下に治癒呪文をかけてもらいました、しかし…ペドフィリアとはあれ程までに悍ましい者だったとは…」

爆弾で爆死した者はまだ良かったのかも知れない、辱めをうけ精神を破壊された者も多い。

『奴等尻に腕を突っ込んで遊んだあと、爆弾を尻に入れるなど!』

爆弾が仕込まれる事を知らせない為に、犠牲者は顎を砕かれていた。

救けようとした回復師や聖職者が大勢犠牲になった。

だから事実が判明したのは、現場検証とテロリストの発言からだ。

「奴等は危険だ…幼女と結婚するために政治工作、テロ何でもやる!」














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