第23話アニマール帝国
私は獣人と人間が共存するという、アニマール帝国にきていました。
アニマール帝国女帝レッドヘルム四世陛下の安産祈願のためです。
前乗りしてきた私達を陛下のご厚意で、兵士が案内してくれることになりました。
「これは初代レッドヘルム女帝と初代皇配ゴローム様の銅像です」
兵士の方が城内に有る銅像の説明をする。
目の前には大きな熊の像と筋骨隆々の全裸男性の像があります。
「なぜ女帝の像は獣化状態でお造りなられたのですか?人間体のときも大変お美しい方だったと伺ったのですが?」
「それはゴローム様は女帝の獣化した姿をこよなく愛しており、これほど見事な尻を見たことがないと……尻フェチだったようで…そのような逸話が残っております…」
「どのような逸話があるのですか?」
兵士の方はその説明いる?みたいな顔をしましたが語り始めました。
「レッドヘルム様は当時人間と結婚に反対でした、しかしゴローム様との縁談は国同士の物……そこで先方を怒らせ破断にするために、人間体の肖像画ではなく、獣化した時の姿の゙彫刻……木彫りの熊を贈ったのですが……ゴローム様は何と言う尻!気に入ったと単身で来たのです」
木彫りの熊を見て結婚決めるとは、予想できなかったでしょね。
「ゴローム様が全裸なのは、森で獣化したレッドヘルム様に抱けるものなら抱いてみろと挑発され……いいですとも!!とその場で全裸になり婚前交渉したと伝説からですね…」
「なるほど……獣化した獣人に全裸で挑む…ゴローム様はそれ程までに愛していたのですね…」
「えっ、そうなりますね…」
さて城内の見学は終わり、聖騎士のレイナ城門前で合流しました。
「お待たせしました」
「いえ、アレクサンドリアとマキシマムは宿で休んでいます」
「そうですか、アニマールの治安はとても良いと聞きます、護衛は良いですからアレクさんとすごしては?」
「お心遣い感謝します、ですが最近不穏な動きをする輩がおりますので……」
「不穏な動き?」
「ペドフィリア主義者たちがテロを起こしているのです」
ペドフィリアといえばプソー国の性行為の最低年齢撤廃の廃止が決まったと聞いている。
まさかその報復にテロを?
「プソー国の事もありますが、結婚年齢の引下げ反対をした教会関係者も狙われています」
「そうですか…観光をしたかったのですが宿に帰りましょう…」
俺は目の前で行われてる光景に目を疑った。
誇り高きアニマール帝国、国境警備隊の我々が幼女とその仲間の男に全滅させられた。
「ワンちゃんの中もあったかいね!」
黒髪の幼女はワーウルフの隊員のホールに腕を突っ込んで微笑んでいる。
我等の半分以上が幼女のナイフで倒され、残りも仲間の男に殴り殺された。
幼女の「今から貴方達の尊厳を破壊します!」と言う発言の意味が分る。
息の有るものはケツに手を突っ込まれ、無理やり人前で発射させられる……
発射させられた隊員の目から光が失われた、精神崩壊したのだろう。
数名女性の隊員もいたが仲間の男に撲殺された。
「くっ、殺せ…」
まさか物語の女騎士の様な台詞を自分でいうとはな。
「駄目だ…お前には役目がある」
何と冷たい目か、どれほど荒んだ人生を送ればこうなのるのだ?
「そうそう!これなんだ?」
少女が得意げに金属で出来た、円筒形の物体を見せてくる、大きさは大人の人差し指位だった。
「これはね回復魔法に反応する爆弾なの!今から動物さんたちのお尻に入れます!」
回復魔法に反応する爆弾?
それを尻に入れる?理解できなかった。
「すると!助けようとして回復呪文を使った人を巻き込んでドッカンてす!あはは」
「喋れない様に顎を砕いておきましょう…」
「がぁぁぁー」
男は半獣化状態で、強化されている顎の骨を容易く握り潰した。
何者なんだこいつらは……
それが兵士の最後の思考だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます