第一章幕間 「可愛いのを見つけたらペットにするに決まってる」

 ノムキネとゲンジは酒場を離れてナヴァタへと向かっている。その最中の出来事だ。


「あそこ、なんか変なのいませんか?」


「なんかおるな」


「よく見たらあれ、ドラゴンじゃ無いですか?小さいですけど」


 と、ノムキネは言う。ドラゴンを見たことは無かったものの、親からどんなものかは聞かされていたので分かった。


「ホンマやな。うち、ドラゴンなんて初めて見たわ」


「ゲンジくんも見たことないんですか?」


「そうやねん。ドラゴンっていうのわ珍しい生き物らしいで。やから捕まえてペットにする強者もいるらしいで」


「そうなんですか?じゃあ僕たちも捕まえてペットにしましょう!」


「ええな!捕まえるか!」


 そう言い、2人はドラゴンを追いかけまわした。


「待て待てー!」


「ええ子やからこっち来ーや」


 逃げ回るドラゴンを追いかけて数分後。


「捕まえた!」


 ノムキネがドラゴンを捕まえた。


「ドラゴンってどうやって飼うのが普通なんでしょうか?」


「どうやって飼うかは知らんで。とりあえず、放し飼いでえんちゃん?」


「それだったらまた逃げられますよ?」


「うーん」


 2人がドラゴンをどうやって飼うか悩んでいたその時、ノムキネは思いついた。


「僕がモンスターボーr——」


「それはあかん。なんか別次元から圧力がかかる気がするからあかん」


「ダメですか...」


 ゲンジは別次元からの圧力。「著作権」というものを知っていた。ゲンジが止めていなければ危ないところだった。


「じゃあご飯でもあげて手懐けでもしましょうか」


「それが妥当やな」


 そう言いドラゴンにご飯を与えた。さっきその辺で拾った木の実だったが、ドラゴンは凄く喜んだ。


「なんかめっちゃ喜んでますね」


「かわええな」


 ドラゴンは2人に懐き、少し離れてもついてくるようになった。


「案外、チョロかったですね」


「確かに」


「それじゃあこのドラゴン名前をつけましょう!」


「めっちゃ急やけどペットとして飼うんやったら名前は必要やな」


 2人は名前をしっかり考える。少し時間が経った後、ノムキネが思いつく。


「グラトニーはどうですか?」


「ええ名前やな。それ採用」


 ドラゴンの名前はグラトニーとなり、ノムキネとゲンジのパーティにペット枠としてグラトニーが加わることとなった。


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第一章「この世界、ミキサリウマ」はこれで終わりとなります。それでは、第二章「ナヴァタ城下都市」でお会いしましょう(?)

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