そのころの外界
……その世界の大地は一つだった。転生者の知っている世界、地球は大陸が別れいくつもの大地があるが、この世界の大地は一つ。そしてその周りを海で囲まれている。これが知られることはこの世界ではないのかもしれないが、海の果てもまた地球と同じで大地に戻ってくる。要は球体なのだ
そんな大陸の大きさと言えば、地球の距離を使えば赤道3周分が直線となっている。それで海の広さと言えば、太陽から地球までの距離とほぼ同じだ
この大地に生まれた人間たちがそのことを知るのが先か、滅びるのが先か……ということになっている
さて、こんな世界の一点。聖域や神域、魔界と呼ばれるであろうその場所から魔力が流れ込んだ影響はもはやこの世界そのものに影響を与えていた。かの地を追われた魔物が他の場所に移り住むということにとどまらず、魔力により狂暴に進化した魔物達。そんな彼らが弱肉強食によりかの地を離れ、各大地に侵攻を静かに開始していた……まだ大地が広すぎるが故に、かの地から一番近い別の集落への影響はまだないが、これからの人類の存続はこの地から遠いほど有利になるのは間違いないだろう
始原や魔族なら、問題なく対処できるそれが、かつての彼らである人類の生活圏に入り込めばどうなるかは容易に想像できる。そうして図らずしもかの地の始原や魔族の住む場所は大陸から孤立していったのだ
さて、魔力により生まれた魔物達がより強い魔力で生まれた魔物達と出会えばどうなるか……本来なら魔力の壁があり生活圏が保たれていた生態が高濃度な魔力が流れ込むことにより崩壊した場合……かの地から流れ込む魔力はこの広大な世界の魔力の一体どの程度侵食するのか……それこそがかの地が後に魔界と呼ばれる要因であった
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