マイルーム内
ギフト マイルーム。引きこもりである転生者に当てられたこのギフトはギフトの中では明らかなハズレとして認知されていた
なぜなら異世界に転生した場合に自分の部屋、自室があるのは珍しくなく大抵はマイルームを使う前に自分の生活する場所や育つ環境というのを認識してその中で生活しようとする
そしてマイルームを使用する際には魔力を消費するのも痛い。宿や野営、外部の自室や自宅で睡眠を取るのに比べて疲れが残りやすいのだ
それにマイルームの初期はわずかな1部屋と布団、この空間で過ごすくらいなら外で生活するのを選ぶのが当たり前。間違ってもマイルーム内で生活し続けることは想定されていない
マイルームの機能である拡張機能、それはその中で過ごして魔力を消費すればするほどマイルーム内に設備や道具が追加されるというもの。ただし、その中にいる時間というのは……元々時間間隔が無いマイルーム内で過ごすのは精神的に堪える。それに初めの拡張機能であるテーブルだけでも24時間、48時間いるくらいでは出てこないのだ
そんな中でマイルームを拡張し、生活している転生者は異常と言える
だからこそマイルームが与えられているのかもしれないが、誕生すらせずマイルーム内に篭り続けているのは流石に……
マイルームが拡張されるほど、消費する魔力も増える。現にこの転生者が眠ってしまうのは魔力不足が原因だ。マイルーム内は本来、食事も睡眠も必要のない空間のはずだった。だけど、そんなマイルーム内で睡眠を取らざる負えないというのは魔力不足に他ならない。魔力量が増えて自然回復が消費量を上回って目を覚ます。その頃にはマイルーム内に魔力が溜まって拡張される……その繰り返しだ
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